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息をしている
すべてのものたちが
息という名の
うたをうたう
うたという名の
命を

深く
息を吸いこみ
ふくらんだ分だけの
息を吐く
そのあと
わたしのうたは
誰かの肺の中 ....
詩作においては
私今とても
低迷しております
気取ってそう書いて
自問
低迷・・って わかる?
低く迷うって書くんだよ
たしかに
では
高くまっすぐ行きたいのか
青空を横切る
戦 ....
流木と焦木が
河口に混じり
川辺の火を見つめている
低い 低い月の渦


見えない雑踏にまみれ
等価を与えられる
抱くと同時に抱かれるかたち
水で水を受け取るかたち
 ....
昼間なのに少し薄暗い北向きのカフェ
観葉植物の傘の下で
大きな背もたれのひじ掛けがついた椅子に深く腰掛け
背中の後ろ、ガラス窓から差し込む少しの陽射し
店内には静かにジャズ

まったく僕は ....
今はまだ、ぽっかりと空いたボトルが海を漂い
手垢のついたじかんが終わりを迎える

真新しい窓を覆うひかりは
星の空をはだかで漂う不確かさで
黒く塗りつぶした本にときを刻みはじめ
風吹が ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
唇に針を刺して、
ぐるぐるとかき混ぜる。
歪んだ赤い月が、
いくつもうまれる。
その月のなかに、
あなたが映っている。
人形を抱いた幼いあなた。
小さなあなたは泣いていた。
唇をかみし ....
いつだっていまだって青い
地球は朝で昼で夜だ
なのに地表の隅っこで(あるいは真中で)
いまブルーライトに照らされぽつねんと
もの思いに耽っているわたしには律儀にも
朝昼夜は朝昼夜と巡り訪れる ....
筆絶した空に浮かぶ星は、
迷路をつくるかのように、
地に落ちていった。
私はその落ちた星たちを、
拾い集めてことばをつくった。
死にながら生きていたことばたちは、
息をしながら低く輝いてい ....
広い邸宅など要らない
ベッドは
身体を横に出来るスペースがあれば良い
食卓には
茶碗の置ける隙間があれば飯は食える
とうそぶいて

新聞が 雑誌が 広告が 
テーブルに積み重なり
ベ ....
探すつもりもなく
期待もなく見上げた空に
おもいがけなく大きな月を
見つけると
不意を突かれて
涙ぐみそうになる
今日は満月でもないのに
晴れた夜空に低く浮かぶ
大きな月
死んだ人の ....
新宿2 丁目の深夜4時に手を繋ぎキスをする男性カップルや東洋人や白人の若者達
路地にはビートが溢れ肩を組んでさんざめく不思議な人の塊を見つめている俺

生命は科学 を超えていつまでも謎のままでそ ....
さよなら



どっかに忘れっぱなしで

鰯雲









{引用=もう少し削ってあげれば一句になるのに}


って空のどっかから声がする

 ....
 

沈殿する鉛の溶液
筏の上を旋回する風
雨燕の航跡に
月の光を編み込んで
透かし見る夕暮れの
押しボタン式信号機


「おつきさまはついてくるんだよ
ほらずっとみててごらん」 ....
曇のない空の下に
灯りが落ちている
傾きに逆らい 水は上り
空の奥の火を映しだす


何もかもがぶら下がる方へ
夜は静かに沈みゆく
鉱の声 光の声
水たまりの心を過ぎ ....
そろそろ すとーぶだしてよ ともいわない
きみは けなげだね
ねどこでほんをよみだすと
かならずわけありがおでじゃまをする
うるさいけど にくめない
たまに てつがくしゃのように
あおのさ ....
自分を赦せないほどに朝が好きで
自分を騙せないほどに明日を待っている
償えない森羅万象への数数を軽く、靴で踏みながら
今日も生きていくことを
省みるようにと
春の梢が歌っても
  観念の{ルビ和毛=にこげ}に
  赤茶けた歯がからまり
  ベンジーの六弦が息をすう


  焼け落ちた橋 夏の昼時
  あなたの胸の中の海で
  丸い椅子が倒れた
腰のまがった老人はめったに見なくなった
まがった腰で
ヨッコラショと 
風呂敷をしょった爺ちゃん婆ちゃんは
わたしが子供のころの爺ちゃん婆ちゃんだ
農村や漁村では今だって
腰のまがった老人 ....
あなたはコバルトブルーをみていた
隣でわたしはあなたをみていた
夢よりも夢 涯を超えて夢
異国の太陽はその日
確かな二つの影をほがらかに謳い
風は七つの空から燦燦と
かつてを想うあなたと
 ....
眠るこどものよこで髪をとぐ女の膝や脛や太股には影よりも光があった

鼾のような男の子と女の子の寝息が生きていることの切実と暴力を延々と垂れ流していた

鳥がさんざめく雑木林の一角は日に照らされ ....
秋の夕暮れは氷塊のようで
たった一つの亀裂も
存在することが許されない
完璧に冷たく充足し
いかなる反撃も許さない
そんな氷塊が大地を覆っている
私はゆったりとページをめくる
秋の物 ....
  瞼の裏に映る沢山の図形
  それがわたしたちの暮らす町
  暗がりに潜む毛むくじゃらの歪み


  へし折れ・砕けながら結びあう雑踏
  港の船が夕暮れの光に燃えあがるとき
 ....
白い 月の落葉が
いく時も
降り散る


果てしもなく
埋もれてゆく
光の
孤独

故郷であの日 掌に吐いた息のように
寒く、慄えて

深い底に さだめないまま
沈み埋も ....
沈黙して眠るほかない
鬱積を投げ合う蒼い人語の地穴で
帆軸を極北に向けたまま
難破船のようにふかく朽ちていく


沈黙して眠るほかない
世界の清しい涯てをむなしくも夢みて
 ....
   {引用=わたしの正気は陰鬱だが
わたしの狂気は陽気な歌
木魚バンドネオン炭酸水
      (証城寺住職 囃子ダダイ)}


証城寺の性悪少女

ひどくあくどいのだ
そのだんま ....
うれしい言葉だけおぼえているように
心身をむしばむくだらないやり取りや
こずるい軽口の数々は
聞かれるそばから次々と消えてゆくように
心の谷底に
大きな口をした動物が
いつもいるように
 ....
君の温度がまだ残る部屋、その隅に、残された一つの残片
治癒途中のかさぶたの切れ端が、静かに残されている
物体がおおかた四角なのは、きりりと押し固めることができるようにと、誰かが考えたのか
それと ....
金木犀が香る午後
陽射しがきらきらと
金色の帯を散らしている
コーヒーにミルクを入れて
スプーンで陶器をこする音
きみの声が
褐色の液体にミルクとともに
くるくるとかき混ざられて
やが ....
開けた窓からの空気がつめたくなってきて
夜はすこんと訪れる
カーテンのふちを流れるのは金木犀
朝焼けにぽとぽと落ちた銀杏。
光を孕んでなおしずかな秋晴れに
かわいた体で転がったみたい ....
レモンさんの自由詩おすすめリスト(1410)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
星とうたう- そらの珊 ...自由詩26*16-11-16
低迷- Lucy自由詩10*16-11-11
ひとつ_まなこ- 木立 悟自由詩516-11-11
彷徨いの淵- 高林 光自由詩616-11-5
_再生_- 小林螢太自由詩6*16-11-5
夏をみる人_- 白島真自由詩21*16-11-4
かざぐるま- あおい満 ...自由詩716-10-29
地球的青さ- ただのみ ...自由詩18*16-10-26
筆絶した空- あおい満 ...自由詩1316-10-26
狭い部屋- イナエ自由詩18*16-10-21
月に- Lucy自由詩8*16-10-18
たちどまった日々- 梅昆布茶自由詩916-10-18
秋のそら帰りみち拾いものする少年のメリーバッドエンド- AB(な ...自由詩416-10-14
秋の暮れ- Lucy自由詩13*16-10-14
うつろ_かがみ- 木立 悟自由詩316-10-14
いつもの挨拶- 白島真自由詩8*16-10-14
子守唄- もっぷ自由詩616-10-14
和毛- 草野春心自由詩416-10-13
爺婆に捧ぐ- ただのみ ...自由詩15*16-10-12
ポーツマス- もっぷ自由詩316-10-11
郊遊- 吉岡ペペ ...自由詩116-10-10
秋の夕暮れ- 葉leaf自由詩316-10-10
- 草野春心自由詩216-10-9
_白い月の落葉_(静夜思)- ハァモニ ...自由詩2*16-10-9
薔薇の痛み- 白島真自由詩16*16-10-8
証城寺の性悪少女- ただのみ ...自由詩9*16-10-8
愛言葉- やまうち ...自由詩316-10-7
無機質な詩、三篇- 山人自由詩3*16-10-7
未来- 山人自由詩3*16-10-7
秋晴れ- はるな自由詩516-10-6

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