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「ととん、ととん」
曇った夜空から
列車の走る音が聞こえる
大気の具合でこんな日がある

目の前に来た列車に
いい加減に乗り
いい加減に乗り継いで
私の旅は現在にある

飛び乗った ....
とうとう左手小指の爪半月が
消えた

何の不具合もない
誰も知らない私の体の変化

どうでもいいことだ
でも
こんなことでも
ずっと憶えている
自分にとって
どうでもいいこと ....
洗いすぎて
ごわりとした
ネルの小さなパジャマ
ふたつめのボタンだけ
なぜか赤い糸で
不器用にくくられている
夜泣きのたびに
私にしがみついた
熱を帯びた袖
黄色いライオンの模様
 ....
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都会の一角に寄り添って
おまえは小さき声を上げていた

1月の薄い陽射しを浴びて
身体には輝く黒石の毛皮をまとい
丸まり
鞠のように丸まり ....
   フルーチェを作った
   冷蔵庫で冷やして
   お風呂上がりに
   娘と二人で食べた
   フルーチェのメロン味が
   美味しいねと娘がいう


     幸せというのは
 ....
我が社に知的障害持った青年が入社した
長い期間研修で頑張って入社した
彼は我々の新しい仲間だ

18歳の彼は真面目で優しい
彼を見ていると
健常と障害の違いは紙一重だと思う

彼の ....
   携帯は見ない
   家事はいっさいしない
   仕事のことは考えたくない

   窓も開けないで
   一日中 ボーとして
   無為の時を過ごしている

   病気じゃないけど ....
短い夢の中で
大声で泣いた
会いたかった
探した
追いかけた
夢の中では
心が息を吹き返す

例えば
一日の疲労にゆらゆら身をまかせ
バス停まで歩く道
夕焼けでもない
うす曇り ....
【修羅】

へいわ とか
あい とかが
こわれることは
いとも かんたん だ

 三年前の みぞうが
 かんたんだ わすれるな と きいてくる 
 あんなに頻繁に目にした ゛みぞう゛ ....
スーパーで並んでいたときのこと

小学校一年くらいの男の子が
母親とおぼしき人に
何やら言いに行ったかとおもうやいなや
ばしっと音が響きわたるほどの勢いで
頭をはたかれた

理由はわか ....
空もなく
風もなく
光もなく
雨も降らない
季節がない
そんなところに命があるのだろうか

あるよ。
声がした
家の建つ
ベタ基礎コンクリートで
固められた
土の中から
芽吹 ....
あなたはそれを
必然だと言う
わたしはそれを
偶然だと思いたい

あなたはそれを
どうしても運命にしたいらしい
わたしはそれが
無数の枝分かれの末端にしか見えない

この世界で ....
死について、

突然、その時は訪れる
死の実感は
高校二年の春だった。

いつもの朝の登校時
いつもの郵便局の角を曲り
いつものとおりのバス通り
いつもの調子で渡ろうと
いつもの歩 ....
ありがとうと言えたとき
きっとあなたとは二度と会えなくなって
それまでは
我慢してもらって
ごめんなさい

一番大事に伝えたい言葉だから
本当の最後に伝えようと取っておく

あり ....
きょうという日に
きょうという火が
ともされる
約束したわけでもないのに
東の空に

明るく
温かい
平等な
きょうが
どこから生まれてくるのか
ボクは
みつけた
旅の途中で ....
孤独になりそうな気配の休日
無機物相手なら落ち込むような目にあうこともあるまいと
一番のお気に入りのマグを揚揚と取り出したら
見事に縦に一本ひびが入っている

見つけたのが夜でなくてよか ....
さみしい
さみしい
さみしい

と言っていたら
一人づついなくなった

いとしい
いとしい
いとしい

と繰り返しても
もう誰もいなかった。
今すぐ粉々にしてくださいって

誰かにすがりつきたくなるときがあるよ

肩や腕や胸ではなくて

せいぜいひざの下にしがみつく

だって

怖いからね

優しい人が

自 ....
プライドや
スキルや
イデオロギーといった
後付けアイテムで体裁を整え
何層にも膜を張って
“ ハッタリ ”という殻で
コーティングしたら
実物より 
やや立派に見えた

だが
 ....
LDだの、ADHDだの、自閉症スペクトラムだの
九歳になったお前に 世間は余計な名前を被せたがる
だけど お前に授けた唯ひとつの名前、
それはマリだ
英語ではMarie
表記上 e が入る
 ....
老いてゆく 親の後ろを
ゆっくりと歩く
苛つく気持ちを 抑えながら
托鉢に廻る修行僧のように
無を求めつつ。

道徳とか
世間体とかは
置き去りにしないと
己がが潰れ ....
  蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
絶対的な漆黒に支配されながら
もう消えてしまいたい、と
泣き続けた夜
だけどそんな闇でさえ 
萎え始める瞬間がある
私の意志とは関係なく
朝は必ずやって来るのだから―
地球が営みを辞めな ....
?公園に女の子が八人いました。
さらに後から男の子が何人か来ました。
全部で子供は十五人になりました。
公園に男の子は何人いますか??

レスリーは両手の指を曲げたり伸ばしたりしている

 ....
親はいないのか
捨てられたのか
たかいのか
ふかいのか
風がきつい
まぶしい
今日の空
ひとのかたちで
風に捨てられて
おまえは
なんていう名の雲か
太郎か、次郎か
花子か、雪 ....
スーパーの立体駐車場に車を入れて
そのまま買い物に降りて行く
おにぎりとお茶は持参だが
ちょっと甘い物が欲しくなる
ねらい目は見切り品コーナー


 大きなシュークリームが一個68円
 ....
歩いても
歩いても
前へ進んでいる気がしない

そんなあたしは
焦っている
焦っているから
後ろ向き
たぶん守りに入っている

なぜ
いつから
見失ったのか

今日 新しい ....
「吐きたかったら 吐いちゃった方がいいよ。
その方が気分が良くなるからね。
吐くと 体の中の悪いものが一緒に出るんだよ。
だから吐いた方がいいんだよ。

そう、上手に吐けたね!
偉い、偉い ....
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遠くに星が見えているように
人には遠く目指すものがあるのだと
その男は言った
目は漆黒の闇の奥の奥の
遠い輝きを見詰めていた



 ....
小さな世界の中で
自己満足という
落とし穴に嵌り込んでいた

仄暗い穴の中では
自分の声しか聴こえてこないから
これが世界のすべてだと
信じてきっていた

たぶん
わたしは小さな蛙 ....
ららばいさんの自由詩おすすめリスト(124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
列車の音- 山部 佳自由詩1114-5-6
どうでもいいことについて- ichirou自由詩11*14-5-6
衣替え- そらの珊 ...自由詩2114-5-2
黒猫_/_陽の当たる暗闇に消えていくもの- beebee自由詩25*14-4-25
【_フルーチェ_】- 泡沫恋歌自由詩16*14-4-14
新しい仲間- ichirou自由詩13*14-3-30
【_仮病_】- 泡沫恋歌自由詩20+*14-3-28
短い夢- Lucy自由詩10*14-3-24
修羅- るるりら自由詩18*14-3-10
ただそれだけのこと- そらの珊 ...自由詩20*14-2-22
- そらの珊 ...自由詩15*14-2-15
わたしは買わない- nonya自由詩22*14-2-15
宙を舞う- ……とあ ...自由詩9*14-1-15
ありがとう- 乱太郎自由詩11+*14-1-12
猫のさがしもの- そらの珊 ...自由詩2113-12-18
水時計- クナリ自由詩5*13-12-15
ひとり- クナリ自由詩12*13-11-23
泣いて叫んでせいぜい粉々- クナリ自由詩7*13-11-19
【_途上の人_】- 泡沫恋歌自由詩21*13-11-13
マリはマリなのだから- 夏美かを ...自由詩40*13-7-21
修行僧のように- 御笠川マ ...自由詩313-6-27
生きろなんて、言えない- まーつん自由詩22*13-6-17
食欲- 夏美かを ...自由詩24*13-5-23
中庭のある小学校で- 夏美かを ...自由詩26*13-4-24
雲の子- たま自由詩40*13-2-24
なんかさめちゃって- ただのみ ...自由詩25+*13-1-23
歩いても- Lucy自由詩11*13-1-15
吐く- 夏美かを ...自由詩24*12-12-14
遠くに見えるもの_/__わたしはいつまでも分らないのだった- beebee自由詩28*12-9-20
【_井戸の中_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-1-13

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