例えば 、と 
突然呟く横顔
眠る前の畳まれる際のひとときに
ぽつと滴を落とす声が
真顔の鋭く曇りない瞳がそう言うので
言ったので私は
何が例えばなのだろうと思いながら
 ....
 
 明けの瞬間には眩しく開かれていた空を
 規律と道徳の名を戴いた機械の翼が切断して
 開拓という爆撃を開始する
 一昨日や昨日と変わらぬ素晴らしい統率
 一糸乱れぬ編隊の航行は白 ....
かえりたいときに限って
そこは閉ざされている
僕だけに見せてくれているよね
それならいいんだ
それならほんとうにいいんだよ
顔色は悪くないみたいだし
元気そうで何よ ....
陽が落ちた後に観覧車は

一日に浴びた熱に当てられて躁鬱になる

テーマパークに行きたかったけど行けなかった生き物のすすり泣きを

食べなきゃいけない時間だけど

箍の外れ ....
風に問う前に
石について知れ
幼きうちによく走れ
裸足の土踏まずで草に口づけて
幼きうちに思うまま遊べ
そのときにしか出来ぬことが知れるのは直ぐだから


 ....
なにも言いたくないって
そういうときがお前にはないのか
あさがおの蔦がまた伸びてる
おかしいな、こんなに寒くて狭い夜なのに
誰かの言葉を、まるでわかったつもりになって
自分の内奥の叫 ....
季節の顔のかそけきは
年を経るたび強くなり
侘び寂びの頬を擦りては
盲いるときのいつぞくる
そればかり懼れ日を送る
たとえばおれが今夜
習慣にしている夜の散歩がてら
捨てられている、うすぎれた皮を着た羊顔の子供が落ちているのを見かけたら
気まぐれで拾って手をつないで小さな歩幅でスキップをしながら帰 ....
 
 上を向くおまえの、雨を待って開いたままの卑猥な口に
 テキーラと拳骨大の氷を山ほどぶち込んであげよう
 唇には岩塩もおまけしてやる
 リュウゼツランの学名を知っているか?
 あいつ ....
かのじょはぼくを連れていってくれない、高いところへ!
かのじょはぼくを連れていってくれない!高いところへ!

彼がかのじょを連れていってしまう!高いところへ、
彼がかのじょ ....
 
 
 
 あかるさはどこまでも横柄に白を敷く
 影は飄々とやってきて知らぬ間に返して黒くする
 律儀な神様は繰り返す
{ルビ 私たち= ・・・}は素直に受け入れて
 なにも疑わない
 ....
 ああ もう
 一日中だって眺めていてえよ
 かわいて固まっちまった顔料みたいなあいつら
 初めは 水のようだったのになあ
 ごまかし にせがおづくりに躍起になって
 おれはかな ....
黒電話のダイヤル
十一個目の小穴穿ち
幾何学する白い指
なんてどこにもない
頭の中にしかないと思う
眠り飽いても肉の身は
休みなしには居られない
文字も音も最早ただ記号
妄執にままに浮き沈み
醒める朝のおぞましき
シェードランプの傘が割れ
光の手足はつかまれて
遠くの夜へと連れられた
そうしてもはや暗い部屋
明日の日付がめくれない
鎖骨(105)
タイトル カテゴリ Point 日付
例えばひとつの夜の閉じ方自由詩2*07/12/28 19:07
青空警報自由詩1*07/12/26 20:10
剥れかけワッペンが鬱陶しい自由詩2*07/12/21 0:58
おやすみ観覧車自由詩1*07/12/18 18:56
好きに名づけてくれ自由詩1*07/12/17 19:30
秘匿された自由詩3*07/12/16 2:10
徒然 七自由詩0*07/12/12 2:14
自由詩1*07/12/12 1:58
徒然 六自由詩0*07/12/9 0:38
_自由詩0*07/12/6 0:25
徒然 五自由詩1*07/12/1 22:59
徒然 四自由詩2*07/11/28 23:16
徒然 三自由詩3*07/10/28 1:25
徒然 二自由詩2*07/10/23 22:07
徒然自由詩3*07/10/22 21:42

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