バスキアも
ウォーホルも
リキテンシュタインも
安売りTシャツの
プリントに成り果ててしまったよ

安売りTシャツいいじゃないですか
大いに結構
ダメですか
ダメなんですか
ダメじ ....
彼女はV型8気筒5000ccの
最高にホットなアルプスの少女ハイジ。
時速200キロオーバーの世界の女王様。
腰を抜かすなよ、抜けちまったらその抜けた腰で
ブラジル人ダンサーみたいに猛烈に
 ....
ほんとうの名前を知られてし
まったせいでわたしは呪いを
かけられてしまいそれ以来わ
たしは毎晩のように夜通し膝
を抱えて自分の爪先を眺めて
過ごすそんな寂しい人間にな
ってしまいましたああ ....
ひんやりしてる
ああ、とてもひんやりしているんだ
きもちいい
すごく、きもちいいな

この、
世界の内と外の境界あたりは
とにかくひんやりしていて、きもちいい

それにしても
馬鹿 ....
トラックを走るランナーの
紡錘形の肉体
あるいは
彼がもっとも自由なのかもしれない
昼と夜の区別が曖昧な時間
彼は空の被写体になる
天気予報なんてクソくらえ!
呪われし者どもの国アメリカよ
血と銃弾がおまえたちの生みの親
映画館の暗がりの中で
湿気たポップコーンの卵子と
ラージサイズのコーラの精子が
予定調和的に巡り合って生まれた
虚飾の申し子ア ....
はじめまして
ぼくは怪物

薄暗い部屋の中うずくまって
スナック菓子の油にまみれた指先で
コンピュータのキーボードを叩く
退屈な怪物さ

退屈だよ
いつも
ずっと
生まれたときか ....
もしもーし
留守番電話センターにおつなぎします
発信音の後に20秒以内でメッセージをどうぞ
なんだ留守電かよ
ピー

もしもし
虹っていう字は
なんで虫偏なのか
わかったら教えてく ....
裸になって{ルビ躯=からだ}と{ルビ躯=からだ}を結んだところで
それで一体何が分かり合えるのですか
なぁんて真剣な顔で言ってみても
{ルビ躯=からだ}はやる気満々じゃないですか
はいはい
 ....
通り過ぎる車のライト
棘のように
瞼に突き刺さって抜けない

つめたい耳朶に
くちびるを寄せる

わたしは
誰でもなく
ここは
何処でもない

通り過ぎた車のテールランプの
 ....
すべての人には名前があり
すべての名前には願いや祈りがこめられている

殺す者に名前があるように
殺される者にも名前はある

殺す者になるために付けられた名前などなく
殺される者になるた ....
四月とはいっても
まだ肌寒い明け方の空気の中
酔っ払ってるふりしてビニール傘振り回しながら
お初天神あたりを踊るような足取りで

そうやって
無理やり気持ちに火を点けて
疲れてるのとか
 ....
雨粒が落ちるのとほぼ同じスピードで
わたしも落ちていっている
雨粒とわたしの相対的な速度は
限りなくゼロに近く
わたしの周りで静止した無数の雨粒は
刹那と永劫の境界線上に
ありえないバラン ....
今日もまた
いのちを食べた

レストランで
洒落た皿に盛り付けられて
テーブルに運ばれてきたけものの肉は
数日前まではオーストラリアの牧場で
緑の草を食んでいたのだろうか
ナイフで切り ....
二度と会えぬと言われれば
一目会いたくなる心
開けてはならぬと言われれば
開けたくなるのが恋心
見てはならぬものをみて
悔やんでみても時遅く
一目散の帰り道
命からがら逃げながら
ぶど ....
ムース配布中
駅前でムース配布中
キャンペーンガール駅前でムース配布中
ムースのキャンペーンガール駅前でムース配布中
新製品ムースのキャンペーンガール駅前でムース配布中

キャンペーンガー ....
耳の奥でずっと鳴り響いている低い音に
3度上のハーモニーをハミングで奏でてみた
上空を飛び去っていくジェット機の爆音は5度上
あいつがここにいたらきっとあたりまえのように
いかしたメロディを口 ....
真っ白なミルク
コンビニで買ったよ
息きらして走って帰って
今すぐにでも押し倒したいな
真っ白なシーツ
ミルクぶちまけて
パーティーのはじまりさ
約束のすべてに
火を放って
いま

ゼロに向かって
光の速さで遡っていく
裏切り者を乗せた
クリーム色の機械が
淫らな静謐の中
波ひとつ立てず
貫くように音もなく
飛ぶ

や ....
たった一滴のしずくが
水面に大きな輪をつくりだすように

たった一本のマッチが
森を焼き尽くす炎をつくりだすように

たったひとつのことばが
世界を変えてしまうかもしれない

わたし ....
春の澱んだ水面には
櫻の花弁が群がつてゐて
腐爛した鮒の屍骸が
薄桃色の化粧を施した
遊郭のをんなのやうに
恥ぢらひながら
ゆつくりと浮き沈みしてゐる
大きな亀がその鮒を喰ふ
喰はれる ....
雨が降っているので
マグカップを左手に持って
泳ぐように家を出た

なにしろ左手は
マグカップを持っているのだから
なかなか上手く泳げない
気を抜くと溺れそうだ

駅に着いても安心し ....
真っ黒な宇宙に
雨が降る
上も下もない
無限の空間に
音もなく
雨が降る
銀色の糸のように
眩く輝きながら
真空に満ちてゆく
永劫の雨
久遠の雨
まよえるこひつじも
まよえるたましいも
まよえるさらりーまんも
まよえるしょうがくせいも
まよえるおくさんも
まよえるかえるも
まよえるさつじんきも
まよえるつばめも
まよえるしゃちょ ....
初めて会ったとき
アンタすごくドビンチョーレだった
あんなにドビンチョーレなのって
それまで見たことなかった
あんまりにもドビンチョーレで
壊れちゃうかもって思った
イッちゃうかもって思っ ....
盗んだ自転車で
きみに会いにいこう
道端のタンポポを摘んで
いいことがなにひとつなかった日の夜は
バスタブにもぐって
自分の心臓の音に耳を傾ける
この世界に生まれてくるまえから知っている
止まることのない永遠のリフ
なんとシンプルで
なんと美しいリ ....
ナイフはきれいだからこそ
心の中にしまっておくんだ
頭の中で
黒い鳥が暴れるから
良くないことばかり
考えてしまうんだ
この長い夜が
明けるのが先か
それとも
黒い鳥が飛び立つのが先か
朝日はまだ
当分昇りそうにない
半ば追い出されるようにして
いつもの店を出たところまでは
なんとなく覚えているが
そこから先は暗転

気がつけば
白い病室のベッドの上にいて
ベッドの横の安っぽいパイプ椅子には
病人み ....
大覚アキラ(759)
タイトル カテゴリ Point 日付
ポップアート礼賛自由詩205/5/1 22:58
白パン(あるいは白い粉のついたパン)自由詩005/4/29 12:29
汚れた血[group]自由詩505/4/29 12:21
ボーダーライン自由詩305/4/29 12:20
魚類図鑑[group]自由詩005/4/27 0:53
アメリカ自由詩005/4/26 3:05
怪物自由詩005/4/25 16:33
とぶクスリ自由詩105/4/25 14:00
パンツを脱げ自由詩1105/4/23 16:43
フラッシュバック自由詩505/4/22 11:27
名前自由詩305/4/22 2:30
四月[group]自由詩405/4/21 0:45
ゼノンの雨粒自由詩5*05/4/20 13:54
祝祭の日々自由詩205/4/19 13:03
恋のおわり自由詩1*05/4/18 15:51
ムース祭り自由詩505/4/15 14:23
クレイジー・ダイヤモンド自由詩205/4/15 13:57
ミルク自由詩505/4/14 14:15
海を見に行く日自由詩305/4/14 14:13
イマジン自由詩205/4/13 23:38
春の輪廻[group]自由詩1*05/4/13 1:18
会社まで泳ぐ日自由詩405/4/12 16:03
宙に降る雨自由詩205/4/12 10:18
かえりなよ自由詩605/4/12 1:06
ドビンチョーレ自由詩4*05/4/11 13:12
タンポポ[group]自由詩605/4/9 10:44
鼓動自由詩305/4/7 23:21
ナイフ自由詩605/4/7 10:11
この長い夜を越えて自由詩305/4/7 1:22
散るがごとく[group]自由詩205/4/6 14:25

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