消えた
 増えて爆発して透けて頭に何かピュンと出して
 今日とうとう消えた

 テーブルの上 虚空に浮ぶコーヒーカップ
 円を描くように回ってたのは香りを楽しんでたのね
 今ゆっくり傾い ....
 水金地火木土天海冥
 そのすべてが一直線に並ぶという
 惑星直列というとても珍しい現象です
 今夜、外に出て空を見上げてみましょう

 先生が言ったとおりにしたボクだったが
 土星の輪っ ....
 いくら追い込んでも
 届かないままの馬が
 逃げたのだという

 土日はずっと仕事だから
 もうずっと競馬中継は見ていないし
 そもそも
 もはや預金残高ゼロ円だ
 賭けようたって、 ....
 竹柵に
 水壕に
 生垣に
 バンケットに
 すぐに慣れたわけじゃない

 平地競走で勝てなかったから
 障害競走を走る馬になった
 けれど十八回走って一つしか勝てなかった
 ....
 まっピンクゴール裏
 アジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメント一回戦一発勝負
 ダービーの息はずっと過呼吸
 おぉ バモス セレッソ
 セレッソ セレッソ バモス セレッソ
 おっおっお ....
 天階を夏目雅子よ駆けてこい

 星ぜんぶ吹き飛ばしちゃえ加賀まり子

 ついてくる月はおっぱい石田えり

 美保純とさしつさされつ十三夜

 あっ晴れに川上麻衣子すっぽんぽん

 ....
 きょう、小学生のとき
 はじめて好きになった同級生と出会った
 
 いつものように
 タイムカードを押した後でも
 とりあえず売り場の前を
 いったりきたりしている、そんなとき
 彼女 ....
 ぼくはカウンターに肘をついて給料日
 それこそは至福のときだ
 さっきからボックス席の爺婆父母長男次男長女が
 やかましく
 カンパチヒラメ鳥貝シマアジウニ軍艦
 赤だし鶏カラ揚げエビチリ ....
 ちがうよ
 べつにデートってわけじゃ
 ぜんぜんそんなのじゃないし
 楽譜を買いにいくだけだし
 二人で

 キュラキュラキュラ キュラキュラキュラ
 (洋子)

 合 ....
 よいしょ ほら これで見えるだろ
 うん お馬さんいっぱい歩いてるね ねえお父さん
 何だい
 あのお馬さんピカピカできれいだね
 どのお馬だい
 ほら あの4番のお馬
 ああ あれはト ....
 深夜の競馬番組
 通を気取る三流芸人が
 したり顔して言いやがった

 最終レースにはね、美学があるんですよ

 この野郎
 寝言ほざいてるヒマがあるのだったら
 芸でも磨け
 か ....
 種付けのために
 つれてこられた済州島で
 その馬は
 霧雨に濡れてさみしげに
 たたずんでいたという

 皐月賞と日本ダービーを
 勝っていた
 でも隣の国に贈られた
 走る仔を ....
 駅裏路地の喫茶店 
 奥の席でわたしが
 そっと開く小さなノート

 八月昼下り
 お店の外、炎天下
 陽炎がゆら、ゆらり
 でもここは
 寒すぎない冷房
 照明は月明かりの夜みた ....
 昨日の晩は蛸を甘辛く煮て食べた

 最近は昔に比べて値が上がり
 生意気にも百グラム二三八円とかしやがる
 おまけにどいつもこいつも
 モロッコとかモーリタニア産で
 明石のこやつな ....
 何それ
 頭の上のそれ
 ピュンってちょっと出てるの
 白々しくテレビ見てないでさ
 訊いてほしいんでしょ
 だから訊いてあげてるじゃない
 ほら答えなよ
 それ何だって ....
 この世のありとある戦場、天空には
 女神ワルキューレが舞っていて
 いのち落とした戦士を
 黄泉の国まで導き連れていく
 そういうことにしておこう
 
 祝福の象徴を名に持っていたが
 ....
 誰でしたっけ
 とほい空でぴすとるが鳴る、と
 書いたのは
 ね、聞こえたでしょ
 タァーンって
 乾いた音が今、ひとつ
 でもそれはすぐそこの空
 わたしのために一人の男が
  ....
 ユニフォームのボタンがはじけ飛びそうな
 六番バッターがぶるぅんとひと振り
 キッツン
 やあ、スイングだけはホームランだ

 いまやたかだかのんびりと
 打ち上げられた軟式球 ....
 ツインターボ
 だけが
 一コーナーに飛び込む

 逃げ切れないと
 つかまるに決まっていると
 思っていたから
 だれもが大笑いしながら
 狂ったように先頭走る
 青覆面を見てい ....
 そうだよいつもの朝だよ俺の朝だよ
 バックグラウンドトーキングは一〇〇八キロヘルツ朝日放送だ
 「おはようパーソナリティー道上洋三です」だったんだよ
 
 いつもの時間に♪エイビィシ ....
======================
 永田 岡山 黒田(美) 桐沢 深野 千田
 金沢 杉山 和田 春本 田川 森島
 平瀬 成田 堂本 後藤(将) 安藤 的場
 吉田 池田 ....
 ランドセル揺らし揺らし
 男の子三人帰り道
 ぼくの一旦停止した車の前
 後ろを何度もふり返り
 キャキャキャ何度もふり返り
 横断歩道を渡っていく

 はて、何がそんなにおかしいのか ....
 あのさ
 ワタシ的にはどうでもいいっちゃいいことなんだけどさ
 今の状況アンタたちどう思ってるのかって
 正直なところ訊いてみたくってさ

 うぅん うぅん
 ワタシ的には全然かまわない ....
 「お出かけですか?」

 なぜわたしは
 立ち止まってしまったのでしょう
 ご自宅前を掃除しながら
 道行く人だれもへの
 いつもと同じ問いかけに

 下の坊やを実家にあずけ ....
 うわぁ コーヒー流れてってるよ
 おぉ 心臓ってあんなにドクドク動くんだ
 あれが肺で あれが胃か 肋骨って頑丈そうだな
 理科室の人体模型のとおりになってるよ

 ちぇ 油断して ....
 戦場は何も
 幾万の観衆が見守るフィールドばかりじゃ
 ないだろう、そうだろう
 日常こそが不規則なはずみを
 くりかえしているのなら
 叫べばいいと思うのだ、俺、俺、俺

 ....
 朝まだきのコロッセオ
 だれもいない

 
 女どもの嬌声
 男どもがいさかう声
 埋まっていく
 目の群れ、口の群れ、鼻の群れ、耳の群れ
 埋めつくされていく
 手 ....
 ぼぉお ぼぉお ぼぉお
 ぷくぷく ぷくぷく

 よう食用、元気かい
 
 うるせえ、食用って言うな
 何度言ったら分かるんだ
 だいたいおまえだって食えるじゃねえか

 ....
 さあ こいさん着きましたで
 わてら思い出の法善寺
 水掛け不動さんへ

 覚えたはりまっかこいさん
 わてが初めて〈元祖メカ割烹・Fuji=Yoshi〉に
 奉公に上がった晩
  ....
 休みの日には
 行く場所がない
 
 独身者寮二階洗面室
 の窓から
 女はサンダル履き
 ひとりこっちに
 来るのが見えて
 
 おばさんと呼ぶに若く
 おねえちゃんと呼ぶには ....
平瀬たかのり(102)
タイトル カテゴリ Point 日付
インビジブルお父さん[group]自由詩8*13/7/17 11:44
なんて思い出が自由詩3*13/7/12 20:38
冬の熱量[group]自由詩4*13/7/10 22:44
飛越とその誇り[group]自由詩4*13/7/7 20:34
声は凱歌を歌う前に自由詩8*13/7/4 20:14
お空と女優さんで五・七・五シリーズ川柳3*13/6/11 19:27
後厄純情労働歌自由詩12*13/5/23 21:09
バッテラ譚自由詩9*13/5/21 19:28
パパが戦車でやってくる[group]自由詩5*13/5/17 17:09
一九九三年十二月二十六日午後 中山競馬場パドックにて[group]自由詩7*13/5/16 15:55
たそがれの約束[group]自由詩10*13/5/15 20:37
済州島の霧雨に濡れて馬は[group]自由詩413/5/15 20:22
殺意の夏自由詩4*13/5/7 8:39
蛸に思う自由詩8*13/3/28 16:23
プリンお父さん[group]自由詩2*13/3/27 21:43
淀のワルキューレは[group]自由詩0*13/3/26 14:44
告白貞淑妻昼下がりのわななき・逮捕編自由詩3*13/3/25 20:57
ファウル自由詩8*13/3/23 15:56
だけが[group]自由詩1*13/3/22 16:37
口笛の朝自由詩5*13/3/22 15:41
回し紙自由詩2*13/3/21 15:13
ジャミラが過ぎる自由詩9*13/3/20 15:23
憤激メロンちゃん自由詩4*13/3/20 11:34
告白貞淑妻昼下がりのわななき自由詩10*13/3/20 10:43
スケルトンお父さん[group]自由詩113/3/18 14:50
War Cry自由詩013/3/18 9:20
パンクラチオン自由詩213/3/17 22:29
夕焼け自由詩313/3/16 20:25
メカこいさん自由詩4*13/3/16 20:09
サマーホリデー1994自由詩3*13/3/15 19:30

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