光差す君は二枚貝に挟まれ


散歩道 私足あと数十個


犬々の眠り月光に波うつ


愛欲は翼広げて雲の上


たった一通のメールで夜が愛しい


空よ、お前を統べる古き ....
光差す影共するは人の為


息子追い悪さもできず四十年


子よ、世界はそれほどきれいにあらず


新聞に私の友の名がふたつ


シーサーはシャチホコ食わぬ、と月


手 ....
はじめに言葉がありました
言葉は目には見えませんでした
しかし方角を決めました
そこへ向かって進むものがありました
光でした
あとから生まれたものはみな、光に向かいました
光に向かいながら、それらはた ....
何度目の朝なんだろう
僕はまた歩く


或る朝、僕は草原を歩いていた
太陽は今にも昇ろうと地平線の向こうに待ちかまえ
紺色の空は金色に染められた
僕は息をとめて歩いていた


或る朝、僕は雨の街を歩い ....
つよく前むきにはしり飛ぶサンダル


気をぬけよ敵は手負いのカブトガニ


ストローにくらげが詰まってヤな気持ち


明日からはセリヌンティウスを忘れども


呼ぶと敬謙な祈り込められる名


明日の ....
庭の写真で満ちていた
きれいに整えられた庭の
草花を
大きく、小さく
上から、下から
風の日や虹の日に
真夜中や明け方に
おそれるように静かに
シャッターを切って
とられた写真で満ちた家


『こ ....
東芝は車売らない会社です


砂漠にはあまり行きたくありません


晩御飯だれか作ってくださいな


鳥肉と豚肉だったら豚派です


辛いのは大丈夫です辛口で


シャンプーとリンスの容器間違えた

 ....
あれは馬だよ
あの、大きな生きものは
教科書にあったとおりだ
はやく駆けるそうだ


背中には、古い古い文字があって
誰も読めないのだけど
そこを撫でると
ぶふふう
と鳴くそうだ
馬とはそういうものな ....
重力は、うそだった
空へ空へおちてゆく


あれだけは、たしかなもの
と、
焦がれるように星をみていた
いつのまにか
二、三の星を確認するだけになった
空よ
僕にも信じたいひとができたよ


(安心し ....
すこしつめたい風のなか
踏みいる黄金の星空
片目をつむる



ふかくふかく心の底に着地して
空をみあげたい



両目をつむる
そして両目をひらく
この黄金の星空の
宇宙はバランスよくひろがり ....
菜の花に四十億度の御来光


手のひらの眼に写るガリレオの虹


しずけさや全天を闇に吸われ


瞳に果てなく青いコビトの花


土星へ渡る秘密ねむる夕凪


タンポポと数年前の冗談


天敵などいな ....
寄 る 年 波 に 勝 て ぬ ウ゛ ェ ニ ス の 後 藤


フ リ ス ク 45 粒 分 程 度 の 運


香 る ア イ ス に 魅 せ ら れ 地 球 二 周


金 銀 そ ろ う ニ  ....
不 平 等 に 愛 す る カ ノ ー プ ス と 花


感 嘆 符 ! 未 来 の な い こ の 歌 会


妹 の 月 夜 ふ ざ け た D V D


酔 っ 払 い に は 愛 し 雪  ....
毛羽立った青空
砂浜に足あと残し
話をきかない楽隊がわらう


極彩色の魚肉

目覚まし時計型フルーツ山盛り
最高に悪いマナー
仕方なく星空と歌う南国鳥


ねえ
♪つめた紫の夕陽沈め
沈め
今日が ....
安心したら
あたらしい木が生えてきた
船はあきらめよう
宝物は山わけにして
僕らは森へゆこう
そして良い嘘をつこう
さかなの名まえで呼びあおう
どこを向いても
何かの音がする
きもち
ついさっき
わたしにんしん
したみたい
いぬとゆうひを
みていただけで


わがままな
こしょうとちきゅう
みてまわり
たどりついたは
かぜのないむら


もういいや
とけいこわれて
おにがしま
さら ....
愛のある女たち
おまえに捧げたものを
荒土から拾い
違うものに変えてわたしの胸に刺す
(これがわたしのねがいだったろうかこんなものが)



本当のねがいはまだ言葉にしていない
わたしはそう言った
わ ....
夕暮れだ
一日は終わった、家に帰ろう
胸につまったチョコレートをぶち抜いて
スプーン一杯の金星がとんだ日


子どもの頃、じいさんが言った

『わしはビーナスじゃ』

新しい方向にボケよって
他には何 ....
昼過ぎに出かけて青天を悔やむ


良い影を供に飛行機雲を追う


あおぐ小春日和にすくまぬ手足


思い人などいなくとも春の音


ぽかぽかとしか言えぬ陽にぽかぽかる


あやうくバス行き過ぎる我影な ....
冬空を元恋人が散ってゆく


変な虫乾いてる神聖な歩道


何人も好きになってわたし散り散り


寒空に陽が当たっても眠る虫


ひとりで呪ったり赦したり無駄無駄


歩くに寒く転がるに風よわし


 ....
君の街を通りすぎる
たくさんの灯がともる大きくて
きれいな街
遠すぎて
普段は忘れているけど
たまに、この街を通る夜
僕は後悔する


毎日つらくてくるしくて、泣いていた僕たちは
ひとつの生きものみた ....
この街には白い花がふる
うつくしい街
雨のように空からふるから
家も道も花でおおいつくされる
うつくしい街
外あるくものは体じゅう
花にまみれて
怒ったり笑ったりしている
花はつめたくやわらかい
その ....
人は歩く
けれど目的地には進まない
逆走さえする
それでも歩く理由は?


進歩
という言葉を君はよく使う
『進歩した』、とか『進歩ない』、とか
君の目に写る進むべき場所へ向かえず
じたんだ踏んで
全 ....
夜空が暗いのは
地球に届いている光には、限りがあるから

僕にみえるものがいくつあるだろう
届くところと届かないところ

生きている時間には限りがある
有限の宇宙
の中の有限の宇宙

バスを待ちながら ....
君は歯のないイルカと同じと云われ意味を問うたら笑って去った


すっぱりとアルバムみたいな白い花陽はみそらより夏を焼きつけ


待望の立ち食い寿司でしゃれた服行き先聞かれ図書館と云い


たとえば読み ....
kawa(85)
タイトル カテゴリ Point 日付
盟約の犬川柳109/11/30 20:06
傘のなくとき川柳009/11/23 1:27
光について自由詩009/9/12 1:12
自由詩209/9/1 15:14
明日のサンダル川柳2*09/8/22 19:25
箱庭の家自由詩109/8/18 20:20
だからどうした川柳509/8/10 18:45
馬とは自由詩309/5/31 22:44
空へ自由詩009/5/24 22:47
黄金の星空自由詩109/5/18 19:26
ガリレオの虹川柳309/5/8 5:44
ウ゛ェニスの後藤川柳609/4/1 6:20
春の恐竜川柳309/3/28 22:44
楽隊の休暇自由詩009/3/16 15:05
あたらしい木自由詩009/3/9 11:10
いぬのゆびわ短歌509/2/22 17:38
愛のある女たち自由詩009/2/16 1:33
役に立たない言葉自由詩109/2/14 18:37
千尋日和川柳209/2/7 13:59
元の冬空川柳209/2/2 1:43
君の街を通りすぎる自由詩109/1/21 17:58
花のふる街自由詩109/1/17 22:00
月旅行自由詩108/11/4 12:37
星空の限り自由詩308/9/1 1:27
歯のないイルカ短歌308/8/17 17:04

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