灰色の身篭った天空の核に
ぼんやりと繭を透かして
眠れる生命の淡い黄金が
そこだけ温度を伝えている
しかし雪は後から後から降っている
無心な子供のダンスのように
無数の白で地を照らしながら ....
月が満ちたらわたくしから
横たわったわたくしから
真綿のサナギをそっと剥いで
露わな背中を嘗めて頂戴
ほら、あの月が満ちたら
暗夜に独り、永年独り寝の
あの蒼ざめた女神の腹が膨らんだら
 ....
{引用=主にフリップ殿下に捧ぐ}
玩具の電車を片手にドテドテと
今年3才の子供が走り回っている
「キングコングだど!」
世界中に宣言すると
最寄りのエムパイア・
   ステヱト・ビルヂング ....
尻尾上げいつき丸出すヒト科がか?
牙も無くヨダレ口臭ズリと糞
散歩だと 四足に失礼 蛇蝎だろ
円周をぐるぐるぐると何処へ行く
歩けども万年床の面積か
指五本 十年一日数え唄
吉本に小泉イツ ....
女であらむとすること
男に対し、
性的対象としてこちらを見得ない少年を除外した
男という男の全て
青年、成年、中年、老人にさえ
醜い青年、醜い成人、醜い中年男、醜い老いぼれに対してさえ
女 ....
あたしは妬む
他人の有り様を妬むのだよ
若い者、綺麗な者、愛に浴す者、持てる者達が憎らしい
だから顔がほら、こんなに腐って黒くなってしまったのさ

あたしは疎む
邪魔立ては許さない
前を ....
 駘蕩暮色

百年が行き交うカーブ清水坂
対岸に獅子の吼声鷗外荘
少壮の{ルビ精鋭=エリート}双眸ナカータ似
嫡子あげ「不器量」{ルビ御姫=おひい}返納す

くちなしの哀れ ....
 バッハ 無伴奏チェロ組曲
 第一番 プレリュード

緑陰の螺旋上昇 光 反射と拡散 空
素敵なことです、春の一日をこうして
貴方と無伴奏チェロを聴きながら
寝そべっているというのは、人生 ....
{引用=先攻 白組、盆暮呉吾郎(初出場)} 
演歌が今宵も

今どきカセット手売りする
キャリーと苦労を曳きながら
銀座 赤坂 新宿と
ネオンとファンデに{ルビ容貌=きりょう}焼け
夢も ....
檻のような
陰気臭いベッドに掛けられた
その堅く白いシーツはかつて
私の母が人生の最期の十数日間を
生きていた場所だった
あれから何十回と洗濯され消毒され
何人もの患者を載せ
或いはとう ....
死は厳粛なものだ
だから死ぬがいい
人の1個が終わる時
連綿たる格闘の歴史が閉じる時
膨大な記憶の書庫が燃え尽きる時
小さな存在の事実が消失する時
肉体はそれでも生きようとする
瀕死の臓 ....
{ルビタイグレス=雌虎}と呼ばれたのだ
その倨傲を無能の輩に膾炙され
あの高音を失い恋人に捨てられ
音楽界からも煙たがられて
「私は用済みなのよ」と
52歳のある日寂しく死んでいた
ディー ....
{引用=へやがくらい}
   かわいいお口を開けてりりかは考える
{引用=あのひとかえってこない
ぜんぜんだいてくれない}

   埃をかぶったつぶらなお目目で考える
{引用=ふりむいても ....
カシオペアってどれだろう
懐かしい北斗七星は何処だろう
オリオンの一角も捉え得ぬ眼球は
地面に転がって冷えている
でも、宇宙はもっと寒いんだよ

?昭和の音?という玩具がある
夕景のフィ ....
かつて
という言葉は
アマゾンには存在しない
ナイルには存在するが
かつて
かばはサラリーマンであったが

さてかばは水中に棲まう
鼻の穴を閉じて 愚かな話だが
かばは魚にはなれなか ....
Today′s victims
Arizona Congresswoman not a Republican,
Six dead including a child 9 years old,
T ....
思えば君は
薄いゴムと縮んだ性器の隙間や
欠陥商品の微細な穴からたまたま生じた子ども
でなければ
ナマ入れ中出し好きのバカ親から出来た子どもだ
総じて我々は
無計画な家族計画や避妊のヘマで ....
がば!がば!
がばがばのがばちゃん
おさんぽしよぅる
う手々をうしろに組んで
がば!がば!
がばがばのがばちゃん
おとうふ屋さんのおみせ
おとうふっておもしろいねぇ!
雲よりもふにゃふ ....
 子供時代、うちでは元旦の料理を父がした。七草がゆは飛ばしたが、
鏡割りの日にはひび入った鏡餅を砕いて砂糖醤油味で焼いた「かちん」
や、塩をまぶした揚げ餅を作ってくれた。と言うのも、母が真っ当な料 ....
{引用=Before}
 私

もし私が海ガメだったら今頃は
月の裏側で首をもたげて、
―― 海へ帰る時刻だ
ぶざまなヒレは砂を漕いで、砂を漕いで
すると波頭が白くぼんやり輝きながら
 ....
い 色恋は風の道
ろ ロケットは落とすもの
は 恥知らず有頂天
に 妊婦忍耐 産んでも忍耐
ほ 星の数よりヘボ詩人
へ へカテ元アフロディテ
と トイレはシステムの始まり
ち 痴漢の ....
父よ
母よ
神々は太古からそこにいて
神々は初めからここにいはしない
ヒトが路上で嘆息する時は
ただ頭上に空と、眼前に生活があるだけで
哲学や文学など役に立ちはしない いつだって
それで ....
浅いプールのような
今どきの象舎には鉄柵も濠も無く
リンガムめいたステンレスの円柱の間をつながれてもいないのに
3頭のインド象はゆっくりゆっくりと巡っている
見れば
おとなの1頭は片方の前肢 ....
地下鉄は線路じゃないよ壕だろう?
鑑札で稼げやしない減るンだよ
時計はね、石炭酸に浸けるといい
欲しけれあ{ルビ落籍=ひか}せて傍に置くだろさ
雨が降る廓の外も檻だよね
師走とて所帯持ち ....
 ねこちゃんパップなら最近はスーパーでも売っている。
 パップとは貼布の訛りで、首に巻いて寝るとふわふわと暖かく、肩こり
のひどい人や冬の夜に効果絶大である。ねこちゃんパップを巻くと思念も
ほぐ ....
夢に根ざした情熱は
けれどガラスのように脆い炎だ
その熱情は外に向かって放たれ
壁の前に砕け散る
それでも消えずに突進し続ける
ドン・キホーテの姿は哀しい
ゴッホの空咳 コッホ、パスツール ....
あんたは誰です?

イエス・キリストは
哀れな母親にこう言い放ったものだ
「お前など知らない」
イバラの出世街道を歩む吾子を
ひと目見ようと遠路はるばる会いに来た
愚かな生母に向かって
 ....
高野山僧侶四十名による声明
 坊主になれ坊主になれ坊主になれ坊主になれ
 坊主になれ坊主になれ坊主になれ坊主になれ
 坊主になれ坊主になれ坊主になれ坊主になれ
 坊主になれ坊主になれ坊主になれ ....
モナリザの目に微細な文字発見

と、
どこまでもやってくれちゃうじゃないの、あの爺さん
少し前のピカソがかわいく思える
未知の作品が2百何十点だか発見された
なんて、粗製乱造の高が

 ....
 〜年末特集・新案おせち〜            
                           監修・料理研究家 尾上トメ


壱の重 … 
大王松の葉、竹の輪切り、梅の実を入れる ....
salco(586)
タイトル カテゴリ Point 日付
雪の日自由詩5*11/2/11 21:53
月齢自由詩8*11/2/10 0:09
金玉あるいは男根の家政学的考察自由詩5*11/2/7 22:43
[zi:] (ズィー)川柳1*11/2/6 20:05
おミズ鉄則自由詩3*11/2/6 19:07
三鬼面自由詩6*11/2/5 9:44
暮色界隈川柳4*11/2/2 22:57
音楽の時間 ; クラシックよく知らないです上から目線 1自由詩4*11/1/30 22:39
演歌詩; 2ケ自由詩11*11/1/28 22:19
病床自由詩8*11/1/28 0:34
知るということ自由詩5*11/1/26 21:56
ALAS,自由詩1*11/1/25 23:17
ダッチワイフ りりか3号自由詩20*11/1/22 21:51
懐古する自動人形自由詩30*11/1/19 21:36
かばの休日自由詩4*11/1/18 21:37
FOR ALL US IDIOTS自由詩2*11/1/14 22:41
長編詩 成人の日に寄せて(抄)自由詩4*11/1/10 19:41
がばちゃん自由詩3*11/1/9 2:02
おせち散文(批評 ...6*11/1/8 1:26
海亀2題自由詩5*11/1/5 23:21
大人の事情がるた自由詩24+*11/1/3 23:19
はじめに言葉ありき。超エテ公の独り歩き。自由詩6*11/1/2 22:37
動物園自由詩5*10/12/30 1:18
おほつごもり川柳1*10/12/28 23:09
ねこちゃんパップ散文(批評 ...1*10/12/28 22:53
ゴッホの空咳自由詩12*10/12/26 21:34
No Aftermath自由詩3*10/12/25 19:10
死者と私の為の夜自由詩5*10/12/22 21:00
レオナルドがうぜえ自由詩5*10/12/20 23:05
きょうの料理 12月号散文(批評 ...4*10/12/18 21:25

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