ギターの弦掻ッ切るような
痺れるカッティング
苛立ちと陶酔の間で
完璧にチューニングされた
弦と弦が唸りながら
永遠にループする
刹那の爆発
歪みきっているのに
限りなくクリアな
耳 ....
ぼくが小学生のときのことだ。たぶん3年生だったと思う。学校に、オペラ歌手の人が来た。児童全員が体育館に集められ、パイプ椅子に並んで座らされた。ステージの上には、タキシード姿の恰幅のいいおじさんと、派手 .... 終わりがくるよ と
毎日まいにち大騒ぎ
でも 終わったとたん
すぐに次がはじまるのでしょう

大騒ぎの後片付けを
どこから手をつけたものかと
ただ おろおろと
立ちすくんでいるうちに
 ....
神さまも
仏さまも
信じてなんかいないけど

マリアさまのメダリオンと
十字架を首から下げてる

初詣に行って
手を合わせたりする

金縛りにあえば
般若心経なんか唱えてみたりす ....
悪意の白と善意の黒を混ぜて
なまぬるい灰色をつくって
身体中に塗りたくったら
素っ裸で街に出る

なまぬるい灰色は
絶好の保護色となって
誰もおれに気付きやしない
あははははははは
 ....
横殴りの風が叩きつける橋の上で
穴の開いた靴下を虫捕り網代わりにして
捕まえたのはサーモンピンクの雌豚
そいつに跨って海を目指す
ポケットから取り出した一掴みの金平糖
力いっぱい曇り空に向け ....
真夜中にベランダに出たら
星と雪が降りそそいでいて
海の底みたいに静かだった
閉じ込められた
暗くて狭くて温かい
おなかの裏側で
虫たちがパレードする

究極の
といううたい文句の
ハンバーガーを
食べた次の日
トイレから出られなくなって
そのまま寝てしまっ ....
アレと
コレと
ソレ
そして
その他もろもろ

そういうものの
ありとあらゆる差異で
世界は作られている

すべては
細い細いワイヤーで
結ばれていて
張り巡らされたワイヤー ....
#91

 うそをつくリズムの軽やかさで
 ほんとうのことを
 片っ端からはぎとっていく
 次から次に鮮やかなスピードで
 まるで手品のように



#92

 頭蓋のドームの ....
灰色に塗りつぶされた
平坦な空に
ちぎった色紙を
頭上に撒き散らすように
陰影だけの鳥たちが
一斉に飛び立ってゆき
ぼくは西に向かって
ひたすら車を走らせつづけていて
助手席にはおまえ ....
真夜中の路上で燃え上がるオートバイを見たことがあるか

図書館の片隅で眠るように息を引き取る老人を見たことがあるか

真冬の海岸で口笛を吹き鳴らす神父を見たことがあるか

同時に投げられた ....
クリスマスも近い
十二月の寒空の下
市役所前の歩道に立って
反戦詩を朗読する青年がいる

見よ
言葉は
こんなにも
無力だ
ことばは
切り離されてゆく
発したとたんに
ことばは
わたしから
切り離されてゆく
あなたから
切り離されてゆく

繋がらない
わたしと
ことばの
あいだで




 ....
おっぱいが道端に落ちていた
薄桃色の滑らかな円錐形のおっぱい
こんなところにいったい誰がこんなものを
名前でも書いていないか拾い上げて調べてみる

きめ細かい柔らかな肌
乳首は透明感のある ....
高速道路を疾走するタクシーのバックシートで
オレンジに光りながら揺れるおっぱい













憂鬱な色で塗られたテーブル
曖昧な味のオレンジジュ ....
#81

 おなかのなかに
 憂鬱のカタマリがある

 ちょっと熱めのコーヒーを
 ゆっくり飲んで
 そいつを溶かしてゆく

 夜はこれからだ
 時間はいくらでもあるさ


 ....
虹色のアメフラシが
ベランダのクワズイモの葉の上を
ぬたり
ぬたり
と這っている

(そんなはずはない)

風が吹くたびに
アメフラシの体表の突起が
グラスファイバーのように色を変 ....
そいつに
名前をつけろ

祈りと祝福の
すべてをこめて
そいつに
名前をつけろ

そして

その名前を
口のなかで
いとおしむように
つぶやけ

その名前を
耳元で
 ....
白い紙を横一文字に切ったように
まっさらな地平線をイメージする

そこから滲み出すように浮かび上がる
黄金色の太陽をイメージする

重い深紅から青紫を経て紺碧に至る
グラデーションの空を ....
来年で還暦を迎えるという女社長と
静かな応接室で向かい合って二人っきりで打ち合わせ


社長 ここの表現はこれでよろしいですか

ん なになに どこかしら

ここです ここ

えー ....
女が大きな欠伸をすると
バスタブの縁から
たくさんの湯が溢れて
波立つ湯船に浮かびながら
おっぱいが揺れる

女の身体の
一部分ではなく
別の生き物のように
たぷん
たぷんと揺れる ....
秋の
終わりの
帰り道の
高速道路の
横の
川沿いの
長い道の
途中の
階段の
下の
缶コーヒーの
自動販売機の
明かりの
薄暗がりの
中の
瞬きの
あの
感じの
 ....
#71

 ジョン、あなたに会いたかったです。



#72

 にんげんだもの
 わけもなく
 ピー
 ってさけびたくなる
 そんなときって
 あるよね

 ねぇよ
 ....
降りしきる雨の中を列車が行く
降りしきるの雨中を列車が行く
降りしきるの中雨を列車が行く
降りしきるの中を雨列車が行く
降りしきるの中を列雨車が行く
降りしきるの中を列車雨が行く
降りしき ....
ぼくたちは
生まれたときから
本能なんて
ぶっ壊れてるから
いつでも
発情してる
目が合えば
それだけでもう
何もかも
どうでもよくなる
動物よりも
動物的で
ケダモノよりも
 ....
ばおばぶ ばおばぶ

奇妙な形の樹木の名前を呟きながら
帰り道は足元しか見ないで大急ぎで帰る

ばおばぶ ばおばぶ

自動改札で定期が向こう側に吐き出されるよりも素早く
改札を通り抜け ....
爆音と情事を
3つずつ交互に重ねて
その上から別れ際のキスと
夜の高速道路のオレンジの光を
少しだけ散りばめてみる

本当は
やさしいモノとか
フワフワした心地よいモノとか
ぬくもり ....
ふと
寂しくなったので
何か作ろうと思い台所に立つ

頂き物の里芋がたくさんあったので
とりあえずそいつを煮ることにして
丁寧に皮を剥いて丸くする

冷蔵庫に鶏の挽肉があった
さやい ....
人間、ヒマ過ぎるのも問題だけれど、逆に忙し過ぎてもロクなことがない。何事も度を越すとダメなのね。
忙しさの中身も問題だね。例えば、美女からのデートの誘い引くあまたで忙しいのと、低脳クライアントとの打 ....
大覚アキラ(759)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩105/12/29 9:49
詩的インプラント 〜 馬野幹氏に捧げる鼻歌 あるいは馬野幹宇 ...散文(批評 ...10*05/12/28 12:07
いちねんの終わりに[group]自由詩105/12/28 10:36
イヴ051224[group]自由詩305/12/24 18:53
世間自由詩105/12/22 20:54
イヴイヴイヴ051222[group]自由詩105/12/22 15:15
deep[group]自由詩105/12/22 2:54
ハンバーガー・エフェクト自由詩005/12/16 13:21
断線自由詩005/12/16 11:54
フラグメンツ #91〜100[group]自由詩3*05/12/15 18:53
シャッター自由詩005/12/14 1:15
21自由詩105/12/12 16:35
言葉自由詩1005/12/9 4:01
flow自由詩105/12/9 1:55
おっぱい自由詩405/12/4 17:29
自由詩105/12/4 17:29
フラグメンツ #81〜90[group]自由詩205/11/29 1:28
アメフラシ自由詩205/11/24 15:50
名前をつけろ自由詩505/11/22 1:49
出立自由詩405/11/21 12:58
おっぱい自由詩205/11/19 0:06
自由詩305/11/19 0:05
晩秋[group]自由詩105/11/17 15:24
フラグメンツ #71〜80[group]自由詩14*05/11/17 1:15
トレインとレイン自由詩205/11/16 16:48
発情自由詩105/11/15 16:43
ばおばぶ自由詩505/11/14 18:09
サンドウィッチ自由詩605/11/14 11:45
里芋自由詩7*05/11/14 1:52
不幸自慢。散文(批評 ...505/11/13 23:57

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