晴れた朝は寒いよ
抱いた膝さえも
もっとどんよりと
できれば空から
私に呼び掛ける様に
何かが降れば良いのに

何も無い自由と
そんな呼び方
良くはないけれど
そう思う

独り ....
四歳くらいだった
目覚まし時計を
何を思ったか
分解バラバラに
親に殴られ
組み立てを試みた
ちゃんと
組み立てられたかの
記憶はありません
どうやら
私の癖らしい

そう言え ....
駆け落ちをした女と男は
首飾りを持っていた
その日の米に困る
そんな彼等に残された最後の手段であった
女に恥をかかすまい
男は恥を忍んで個人商店に

つけがきく
でもたまっていた

 ....
私の育った施設ではカツと言うとくじらだった。
ごはんと言うと麦が半分以上混ざった灰色に変色したものだった。
米軍が施設に寄付したので、パンは多かった。
長い卓に全員正座してパンを喰らう様は奇妙だ ....
今更言うのもアレだが
素晴らしい。
音楽と振り付け。
全てが調和。
主題に選ばれるエピソード。
陳腐な時もあるが、踊りにはかなわない。
誰が彼女や彼の踊りを批判するか?
今日も美しい踊り ....
環状じゃない国道を
旅は若い私の
それは始まった

日光詣でだよ
特に意味は無い

一万円でどこまで行けるか
下らない賭けだった

アメリカの様な宿泊施設は無い
其の代わり食堂が ....
横浜のお堀は淀んでいた。
西口からそれに掛かる橋の先。
五番街と呼ばれる街区があり、私と彼女は
左に見える日活ロマンポルノ上映館を知らないふりを。
純喫茶で文字通りお茶を濁すはずだったが、赤い ....
共産主義者です
資本主義に対する
異義を唱えるのです


右翼的な罵り
ああ痛いよ

共産主義国家は手段に過ぎない
社会主義の

押し売りであるTPP
USSRが瓦解したの ....
やさしくなければにんげんじゃない
私は優しいだろうか

決して優しくは無いと
自己認識した瞬間に
人間としての私が崩壊する

だからと言って
自死を選びはしない

「それって自分に ....
エンジンは不思議だ
レシプロ(縦を円に変換)
摺動部分にかかるストレス
上至点と軸の関係
ピストンスピードと言う限界
多気筒化と弁機構の限界

洋書からの知識が癪に障る
実際にエンジン ....
朝に炊いた玄米メシ
冷たくなった握り飯を
私は食らっていた

父親だった男が死んだと
疎遠過ぎる妹からの電話

皮肉なものだ
あまりに薄い縁を
思い知らされた

玄米は
よく噛 ....
ぎゅっと締め付けられて
胸から瞳に溢れる
涙の味を知っていた

栄養失調の
両頬のはたけの真ん中から
二筋伸びる貧困の青っぱな
その味も知っていた

いくら労働が美徳だか知らないが
 ....
およそ六年間
父親だった男が
土曜の深夜
死んだ

涙は出なかったが
哀れだとは思う

涙の出ない目を
えぐり出して
記憶の眼窩の底
かつて投影された
倒立画像を探す
淡い白 ....
干瓢巻きは
難しい
お客様にお出しするまで
手間も時間も
職人の真心も
たっぷりとかかる

干瓢は戻す前に
海苔よりいくらか短い板に
巻きつける
余りを切り落とす
そうすると煮た ....
支離滅裂なので思いつきを
マインド・マップに
だけれどもそうした行為が
生かされているかといえば・・・
もっと単純で良いのかもしれない
一つの思いに突っ込む
勇気が必要な事案もあって
腰 ....
眠れない
一日中薄暗い
六畳の部屋で
無理矢理に
寝る

常に起きて
目覚めていたい
なんて
若い頃には
願ったものだ

今では安らぎを求めて
眠るのですが
たいていは
 ....
口からケツの穴まで
「検査」はされた
どこもかしこも正常だ
原因が分からなければ
根治は出来無い

医師には感謝している
同じような症例を探して
どうにかしようとしてくれたり

匙 ....
透明人間です
見てもらえないのです
居ない事になっています
ねえ
透明でしょう

散歩の途中
犬が興味を示して
ぶんぶん尻尾を振っても
振り返っても
わたしは見えないのです
居な ....
あのねえずぼん
すとんとおちるの
ぜんぶがぜんぶ
ぷりーつのように
たっくのように
にわのためにかった
あさひもで
ぎゅっとすぼめても
まあ
かっこわるいぜ
すがたみに
うつして ....
あらまうれしや
ていきてき
かいごうさんかの
かみきれを
かっていただき
ごまかすちょうぼ
つかいみちなど
とうてくれるな
しふくをこやすと
いえないよ

長く続いた腐った政治
 ....
人目を偲んで何事かの
欲望を満たすため
異性と会う
淫靡な配偶者ほど
恐ろしい者は無い

逢い引きではありませんで
密会と言う方が
私の観点からは正しいでしょう

賢い娘がそれとな ....
篠津く雨
傘も差さずに
初冬と言う季節を
味わう為に
落ち葉を踏みながら
とぼとぼと
もう冬なんだと
ピラカンサスの真紅
枝撓むほどの柿の実の朱色
山茶花の葉は雨を受けて艷やか
短 ....
犬より猫
猫も好きだが
鼠も好きだ
鼠も好きだが
昆虫も好き
どうも小さいのが好きらしい

犬は嫌いでは無いが
愛玩動物とはしない
猫可愛がりはしても
犬を可愛がる気はしない

 ....
眠れないのは少し良い
電灯も点けず薄暗い
六畳間にカラカラと
回し車の音がするのは

眠れないのは少し良い
苦い過去を吐き戻し
くちゃくちゃと咀嚼
案外甘みもあるのだと

眠れない ....
寂しいから綴るのでしょう
私はここに居ますと
何も瓶にお手紙を詰めて
読んで下さいなと祈る事もありません
ひたすらにぼんやりとした
心の内側を吐き出すのです
吐瀉 これは辛いです
すんな ....
みんなと違っておりますが
同じですって雁首並べるのはちょいとねえ
あたしゃあたしの煙をゆらゆらしたいのよ
変わり者でけっこうなこってす
迎合なんてまっぴらごめん
ひとりで槌を振るう方が性に合 ....
こころがひとつ
ふねにのり
あてなくひろい
みなもにぽつん

そらとみずとの
さかいなく
おもえるような
あおあおの
しずかなときも
ありました

そらとみずとが
まざりあう ....
千円とかボッタクリ
採算ベースで言うなら
六百円が妥当だろう

自分で作るからよく解る
自家物件ではない
いわゆる一等地の店舗

俺は地代を食うわけじゃ無い
下らない湯切りのパホーマ ....
欲望と言う列車に揺られ
君も僕も地平線を超える
果てが無いのが円球なのに

いっそ古代の様に
平らかな地平には果てがあり
絶望と言う名の断崖があれば良かった

望みが単純化する程に
 ....
言葉だ
或いは言葉を補完する
本文と全く関係の無い
ただの写真が許されて
私の画像は絵だろうが
写真だろうが禁止だと

いじめの本質は妬み
自分に無い物を否定

たかが挿絵さえ認め ....
ドクダミ五十号(320)
タイトル カテゴリ Point 日付
冬の朝自由詩314/12/23 20:23
分解自由詩314/12/23 1:26
五円玉の首飾り自由詩114/12/14 21:51
カツの思い出自由詩2+14/12/14 11:36
ロシアバレー自由詩114/12/12 10:27
国道沿い自由詩4*14/12/9 8:30
はじめてのでーと自由詩214/12/8 4:27
私は自由詩114/12/7 17:34
ちがうのか自由詩114/12/7 14:15
動力自由詩014/12/6 18:53
そのとき自由詩4*14/12/5 4:05
知っている自由詩114/11/24 15:11
けむり自由詩214/11/21 15:57
実は自由詩4*14/11/13 7:24
思考整理自由詩1*14/11/12 9:57
起きていたいと自由詩014/11/12 1:33
上から下まで自由詩0*14/11/11 14:19
私は自由詩6*14/11/10 23:40
ゆるゆる自由詩3*14/11/10 8:36
会合自由詩1*14/11/10 8:27
あいびき自由詩114/11/9 18:23
好きな季節自由詩114/11/9 8:31
私は犬より自由詩214/11/9 0:21
少し良い自由詩4*14/11/8 6:28
きっと自由詩7*14/11/7 21:03
良いのです自由詩2*14/11/7 14:39
ひとつぼっち自由詩4*14/11/5 23:55
ラーメン自由詩014/11/1 4:24
果てがあるのか自由詩1+14/10/31 18:24
絵は自由詩0+*14/10/31 8:41

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