格子書いて 三つ並べ
へのへのもへじの筆ならし
あいらぶゆーと破れたハート
急いで消して照れ笑い
赤面もののポエムがならび
消え去る文字に安心あんしん
去る さったさる ものま ....
夜、

ベッドの床のドアを開け 
誰もいない真夜中のモールへ向かう
不ぞろいな石畳のゆるい坂道
狭い道の両側に並ぶ石造りの建物
ショーウインドウに灯りが燈る

探せ、

歩け、
 ....
夏の迷い蚊 ふわり 舞い
ぎんなんと金木犀の香る道端に
彼岸花が揺れた
{引用=
豚の名前のついたこの坂は
赤い花のような豚の血で 
いつも染まっていたそうだ

透き通っ ....
機を織る音は雨の音に似ている
人の心臓が脈打つ期待と怯えが
まったき雫になって林の上に降り注ぐ
神が御座においでになる
{引用=
  長い雨季がやってきた

月の半分は水がついてしまう ....
ウエストサイズはミリ単位に決定される 
青シャツはすべてアイロンをかける
携帯ストラップは親友からの贈り物 携帯をもっているのは
当たり前
なので
明日の予定は明日の朝にならないと連絡はこな ....
 「今年の本踊りは出てもいいよ」 おばあに言われた。おかんがそろいの浴衣を縫ってくれて、編み笠はまだだめやて。
去年まで大学へいっとって帰ってきいへんかったまささあが今年は男踊りの後ろかたを踊る。あ ....
夕焼け音のたゆたう波が  静かな夜を寄せてはかえす 夕焼け色のワンピースを縫って 黄昏のサッシュをしめている

菩提樹のこずえに 白と黒の猫が座っていて 夕焼け色の目をしてこちらを見てる
早朝
鍋のお湯 ふうふう沸騰
畑 ひんやり 
触るとちかっ 白い粉吹いたきゅうり
キュピキュピの茄子なす 路地トマト完熟
鬚が焦げ茶のとうもろこし   とうもろこしは足ばや 
きゅうり  ....
ブラシに絡みつく抜け毛と空っぽのペットボトル
切れた糸がぶら下がった窓べで
一心に爪を縫う


板に書かれた言葉は私
縫いとめられた糸は黒々と指と指をつなげて
道を通り過ぎてい ....
意地悪な細い指は からまって
けれど、丁寧な受け答えはリズムの緩和を生みます
赤いボールペンと蛍光ペンで
傾向と対策の四角い構築物を塗りたくり、
はさみで三角形の砕片に断裁
酩酊したは ....
{引用=

透明人間のくせに食べる食べる。皿の中身が口と思しきところへシュッタと消え去っていく。 大食い選手権さながらに皿が消え、お代わりを請求する。
急いでご飯を盛り、追加にもう一斗焚き始める ....
タイヨウが
くるくるっと回って ぱーーん

口をすぼめて
ぴゅーっと吹いたら ぴーーひょろろーー

歌が聞こえて
ふふふーーんの へーんの ぽっかぽかーー

ひらがなで
○ っ ....
 僕の街は遺跡だった。 「たった一つ遺跡がある」なんてちゃっちいもんじゃあない。有史以来一度の地震もハリケーンにもあっていない安定した谷間で、街全体が遺跡の上に遺跡が重ねられた複合遺跡だ。僕の家も20 ....  詩を読むときにね、詩人 じゃなくて 人 と思うほうがいいかなと
この頃思います。
「詩人」なんていなくてね。
「人」がいる。
ランダム係数で導き出された値を灰青色の明度に代入すると
コペンハーゲンブルーからグレーまで アフリカ模様を織り上げていった
白くて柔らかい紙で折鶴を折った

シャボン玉みたいに風に乗り
ふわんと上にあがって
ゆっくり流れながら落ちてくる
空気に跳ね返ってまたふわんと上にあがる

折鶴に乗っている小さな少女は
 ....
母に堂々と指差しをしながら
「ばーーか、かーーば、どじまぬけーーー」
と小僧が歌うので

小僧を指差しながら
「あーーほ、かーーす、でぶさいてーーー」
と歌ったら

小僧「あ ....
九十六だった大叔父が暑さに耐えかねてとうとう往生したのが3年前の8月4日。
「もうちょっと前にいってくれりゃあ、初盆も今年すまかいたのに」と、葬式と三日七日と盆と忌明けがごちゃごちゃにきちまった夏 ....
広い囲いの真ん中で
きりんが首をかしげたの
ねえ、あなたの顔は━を向いてる
あたしのお腹はからっぽ

きゅうきゅうと空腹の音が
空に響いて
ライオンがもらい泣き
ねえ、あ ....
 街角には、白い柱が一本立てられている。象牙の色のなめらかな小さな突起に覆われ、大人が手を回しても少し届かない程度に太く、もたれるのにちょうどいいへこみがいくつもあった。 手を触れると、人によっては柱 .... ぎざぎざの空
柔らかなゴムでつながった
ビルと車
自転車に乗った悪人と善人

いっぱいになっても
まだ注ぎ続けられて
あふれる
あふれた 泣き笑い
{引用=
大きな車輪が回って
はまぐりな子供たちが「さようなら」と
死んじゃった
残った大人たちは一体何がいけなかったかと 
青い鳥を探しまわって
青い鳥はやっぱりいなくて、
黒い鳥しか ....
どこまでものびる根に絡み取られて骸が溶ける
けっして混ざりあうことのなかったいずれの骸もへだてなく
地上にあった輪郭も 根の国の薄暗いぬくみの中に薄れ
あなたもあたしもない黄泉比良坂のなだ ....
るりいろのらっぱ
かんつばきのクラリネット
ハコベのほるん
天帝さまの庭園オーケストラで
演奏するのは オヤスミ中の春の風


灰色雲の帽子とマフラー
抜ける青色 しばれる空気 ....
びっこをひいたトルコの兵隊
かがやく行進、チューリップ
どん ぱっぱっぱ どん ぱっぱっ

まちがえちゃっだめ まちがえちゃだめ
まちがえちゃだめったら まちがえちゃだめ
 ....
 若い苗木を植えるときは、上の枝をはらうだけではなく、木の根っこもかなり切ります。細かいヒゲのようになった毛細部分は一度 土から離してしまうともう力がなくなり腐り始めてしまうからで、新しい土に新しい強 .... 2分の1に分割された魂
15億9千4百3分の1に砕かれた欠片を
3億の嘴がひとつひとつ祈りをこめて
立ち昇る紫煙は清々しいあるいは
鼻の曲がるような香り
路上に放置されている犬の轢死体
 ....
どうしてだろうと 口に出すときには もう
半分ぐらい答えを知っているのだ

ただ、
その答えがあんまり泣けるので

海辺の砂地にまぎれてしまえばいいのにと
思うのだ

船虫 ....
こんがり焼けるけむりの下で
ぼんぼちねぎまの熱いほおずり
つくねかわいや かわいやつくね
つづく玉道 こがねに丸い

塩かしょうゆかはたまたたれか
迷うもうれしや 炭火の前で
 ....
リーフレイン(90)
タイトル カテゴリ Point 日付
砂の上に書く自由詩008/10/22 9:03
山高帽子自由詩4*08/10/13 21:01
ギロウ坂自由詩308/10/5 8:37
長い雨季自由詩708/9/4 13:27
今日のウエストは53センチと3ミリ自由詩308/9/2 14:20
狐の盆自由詩208/8/25 20:33
夕焼けの音は海の音自由詩108/8/25 7:51
夏の夕べ自由詩308/8/21 22:08
早朝自由詩208/8/21 11:15
暗澹自由詩5*08/8/7 13:34
机の上のたんぽぽと焦燥自由詩108/3/3 22:41
透明人間が夕飯に自由詩208/2/21 20:35
キタキタキタ 自由詩508/1/16 20:53
遺跡の街散文(批評 ...108/1/5 21:43
「人」がいる散文(批評 ...508/1/5 18:58
マッチが燃え尽きるまで自由詩207/12/26 20:37
小さい頃、折鶴を折った自由詩307/12/23 23:24
愛ね暗いね名はトムジーク自由詩3*07/12/21 12:33
西瓜自由詩507/12/19 20:58
しゃんそん自由詩107/12/19 20:51
なにかの柱自由詩307/12/13 22:34
メガホンを口にくわえたからす自由詩107/12/6 19:52
Moon faces (あばた顔) 自由詩107/12/3 11:51
根の国自由詩307/12/2 9:39
るりいろのらっぱ自由詩107/11/24 21:40
小僧のピアノ自由詩307/11/24 21:16
根っこ散文(批評 ...107/11/22 22:48
ポエト自由詩207/11/19 20:41
答え自由詩307/11/13 20:42
あぁぁ焼き鳥 きっと焼き鳥自由詩3*07/11/10 13:27

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