よるだけど
叫んでみた
きたねーシャツ
洗濯機に突っ込んで
グルグルしたみたいに
かなしくて

中指立てて
ハラ抱えて笑って
調子ハズレの歌うたって
ノドいたくて ....
ホテルのバスタブで
泡の中に沈んでいくシャツやパンツやら
ぐるぐる回して素足で踏みつける
ベッドから彼女が這い出してくる
「プールで潜らない?」
抑揚のないいつもの声
ゴルフで痛めた ....
殺しあったり自殺したり
争ったり憎みあったりいがみ合ったり

それは仕方のないことで
脳みそやらDNAの仕業であってね
オレたちは生まれてくる前から
邪魔するヤツらにヘンな酵素爆 ....
波打ち際にふたり立っていた
足元の砂を波が洗う
掬われるような流れに
チリチリと歯がゆい思いで

―カモメのように
  飛べたらええな
とおまえは言う けれど
鳥はいつで ....
子供の頃、よく川原で遊んだ。
鶴見川というあまり綺麗ではない川だった。
それでも当時は葦原が続き鷺や千鳥や様々な鴨たちが羽を休めていた。
その葦原でどこの小学生かわからない女の子と遊んだ記 ....
無花果をひとんちの庭でみつけた
とおいむかしを想い出して
わたしたちはそうっと忍び込んだ
―いちじくって杏仁豆腐にあうんだよ
―しぃー。ばか。でぶ。はげ
ちょっとめくれたあなたの柔 ....
彼女は言った
「くらげぷりん」
を食べたい

僕は方々探した
聞いても誰も知らなかった
デパートに行って恥をかいた
ばかにされた
悲しくなって海に行く
堤防から網でくらげをすくっ ....
腋毛抜こうか
なあ
虹の出る
芝生の丘で
腋毛抜いたろか

なあ兵隊さんが砲台の横で
玉こめてるで
手伝わんでいいのか



なあ
めっちゃかなしーって
 ....
もうなんだかざわざわして落ち着かない
歪んだ時間の森が襲ってくる
変てこなトゲトゲのある触手のような蔦が
足元から競りあがって絡みつく
おっぱいのような房の垂れた樹が
白い樹液を吐 ....
過去を弄る
Realへの回帰
匂いと共に移ろふ

消失していく答えを
おれはおもわず

      
    手で


        握る
ドアを一枚隔てて夜と昼がありまして
月夜の晩にウサギの着ぐるみを着た狼が
こんこんこんと3回ノックした向こうは
太陽の頬が渦巻き灼熱の風が舞う砂漠で
一匹のさそりが穴の周りでクル ....
今まで包まれていたものが割れ 
開いた胸の中にちょこんとおさまって
さいごのごあいさつ

ぽつりと佇んで微笑んでいる 
あなたのからだが
いまはこんなにも
はっきりと見えるのです

 ....
今年はじめてみたススキの穂を庭先に飾り
半欠けの月を団子を頬張りながら
縁側で眺めていますれば
突如として思いもかけぬ激痛が走る
みるとあなたがトンカチをもって
わたしのくるぶしを叩 ....
お墓参りにゆきました
桜のはなびらがさらさらと舞っているというのに
遠くセミの声が耳鳴りのように響いていたのでした
地面は漆黒の闇に覆われ
桜のまわりだけが白く孔があいたように
吸 ....
ゆったりと流れる川辺で
岸壁の色とりどりの地層を眺めながら
時折感慨深げにふむふむとうなづき
岸壁から剥き出た様々な石に
そっと耳をあててそれから
ぽくぽくとトンカチで叩いてみます
何 ....
青い空

空と大地の狭間に風が舞い
生まれた言葉たちが
透き通った身体で浮遊する
指の先で感情と水蒸気のバランスを測り
言葉の記録簿に記していく

黒い雲

心の急激な気圧変化に
 ....
おれの部屋にはブラックホールがあって靴下やらボールペンやら小銭やら車の鍵なんかが時々入ってしまって出てこないので非常に困るのだけれどこないだその穴を覗いたらなんか黒っぽいものがモゾモゾひっかかっている .... 闇の中で息を潜めていた種子たちは今 
ざっくりとメスを入れられた裂け目から
差し込む光に晒され 
処女膜のような薄さで
その突き破られる一線の痛みを待ち望み
震えて耐えている

数々の果 ....
不在となったおれの胸の空(くう)に
ひとつの透明な実が生った

痛んだ言葉の残骸の中で
実は紅くなろうとすればするほど
その身を透かし
艶やかな肌を揺らしている

もう じっとしていろ ....
初めて君の部屋に行く約束をした日
深夜 セブンイレブンの前で待っていると
千鳥足の君がぷらぷら手を振りながら現れた
知り合いの家でワインととびきり新鮮な金目鯛の刺身を頂いたそうで
アルコールの ....
ぎゅっとして
きみのむねから
くるしみやかなしみ
でちまったら
いいのにな

そしたら
ふにゃふにゃの
きみをおふろにいれて
あたまにタオルのせて
はぁー いい湯 ....
もうすぐ日本も冬が訪れて霜の降りる季節になる。
最近は雨が多いけど、そのうち小春日和のような日があって
そんなときに春に咲いた花がもう一度ひょっこり咲いたりする。
桜や梅、山吹…。
こう ....
つきはかけらか
こころから
つかず離れず回りては
照らさぬひかりで
きみをまもらん
ポッカリからりと晴れた日に
ぼくらは浜辺に横たわり
あなたはぼくの胸に聴診器をあてて
―ふむ 聞こえませんね
などと呟いて
いきなり後ろ手に持っていたハンマーを
胸に目掛けて振 ....
抱き上げられない重さを掻き毟り
沈みきれない深さに溺れ
空を見上げれば死ぬ深海魚の瞳を見れば
次元を違えるように
月を二つに割っている

音と言葉との交尾の連続に
時は入る余 ....
shu(55)
タイトル カテゴリ Point 日付
水中花自由詩907/7/14 3:11
A wandering fish自由詩707/7/13 3:08
ちゅん自由詩807/7/6 18:22
波打ち際自由詩1107/6/29 6:08
Perfume自由詩107/6/26 1:41
無花果自由詩407/6/24 16:21
くらげぷりん自由詩607/6/21 23:40
腋毛自由詩307/6/21 6:24
Vagina自由詩207/6/20 14:25
修復自由詩206/11/16 0:02
狼と蠍自由詩406/10/12 22:05
石榴人形[group]自由詩906/10/4 15:42
踝 (くるぶし)自由詩306/9/17 3:22
桜人形自由詩306/4/5 13:53
川辺にて自由詩306/2/28 2:33
「手のひらで風呑む人」自由詩405/11/18 22:35
「ぶらっくほーる」散文(批評 ...105/11/18 3:56
「石榴」自由詩1+05/11/17 23:12
「鬼の実を喰らう」自由詩105/11/17 12:59
「晩夏」自由詩205/11/17 1:04
「ギュッ」自由詩305/11/16 10:49
帰り花散文(批評 ...105/11/16 1:41
短歌005/11/16 1:29
「象牙の太陽」自由詩1305/11/16 1:23
「月触」自由詩605/11/16 0:52

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