神様お願い
ほつり祈ってから気づく
そんな神など信じていない



それは友人の名前を
交差点の真ん中で呼び間違えた時の
呆とした冷や汗
あるいは
言い訳の積み重ねで崩れてゆく
 ....
終電に揺られながら
車窓へとため息

様々なものが纏わりつき
雁字搦めにしていく

ただ、生きていくわけにもいかず
とかく社会というやつは無関心に 其処に

主張も理念も ....
詩のようなものを書いてみる
ちょっと難しい言葉を使って
恋愛なんかも詠ったりしよう
寂しいとか恋しいとかも少し
それっぽく書いてみたりして

心の性感帯にあなたの吐息が
凪のように触れて ....
ああ、神よ
何故私を生んだのか
何故世界を創ったのか

答え、神なんていないから
何も生みもしなかった
何も創りはしなかった

だからちっぽけでどうでもいいような願いは
叶いはしない ....
空が青く見えるのは錯覚

鏡に映る私は幻覚


いま、この瞬間に

紫煙とアルコールに満たされた私は



何?


何も無いことが

なんでも在ることで  ....
落ち逝く星

一条の光

貫く闇の裂け目に

踊る少年


笑顔

ささやき


少年は笑う

何事もなく

何も考えず


ただ

それは氷

冷た ....
意味なんてどこにもないから書くだけで硝子色した指が震えて


深呼吸吸い込む風の匂いだけ肺をすり抜け消えてゆく丘


くちびるに暗き影だけ塗りつけて躍りだすのよサンデーブルー

 ....
流れゆく車窓の向こう
闇に点在する灯火

喪失が生の証だとすれば
死がもたらすのは何

死が清掃されゆくこの世界で
隠されるが故に
それは横溢してゆく

死の希薄化は ....
〜である
〜がある

本質と事実

境界線上のイデア


遊離と乖離の連関の中で
問いは意味を持ち
意味は実存を失う

問われることと問われざること


 ....
其はまた喰らう

其は吾
吾は其

其は原初より
吾に纏いて
また
吾は原初より
其を纏いて

喰らう
尽きて果てるまで
其は飽きることなく
止むこと ....
煌びやかに彩られた過剰演出
着飾り化粧をし
発せられる言葉すら
もはや君のものではなく
誰がために詠い
強調されたそれは
何に響き木霊するのか
韻の因果律で空間を満たし
 ....


何かが弾けた



何かが消えた



何かが生れた



何かが飛んだ



何かが始まる



何かが終わる


始まりは終わり終 ....
いま ここ いる
細部はどこまでも精緻

瞬間 空間 存在
断片は晴れ上がるほど精巧


  全体

 それは掴みどころなく
  霞を食べているよう
   仙人ではないけれど
 ....
しとしとと降り続ける雨垂れが
カノンのようにリズムを刻みながら
網膜を穿ち男達を溶解させていく
ボルトで締め付ける頭蓋の奥に
ナイフでイニシャルを
蝋で消えぬ印章を残す
新聞や ....
華やいだ雑踏を抜けて
遥か高く聳え立つ構造物に
押し潰される
ワインレッドの血の
芳しさに恍惚として
異世界への扉を抉じ開ける

忘れるな
此処には何も無いことを

開けた視界に飛 ....
パズル模様の石畳
規則正しい正確さの不安
ここに立つこと
そこに座ること
ただ
例えば同化してゆく空気のように
例えば水平線に溶けてゆくように

深呼吸をして 吸い込む青 ....
廃墟ノ中ヘ
奥ノ廃墟へ

君ノ虚空へ
虚空ノ蝕へ

進ム戻ル

語ラヌ言葉

掴メヌ思慕

湧キ上ガルノスタルジア
覚メヤラヌファンタジア

蒼ハ沈ムカ ....
天地創造
造られた自由
見えない拘束具

今朝食べたパンの欠片
飲みかけのコーヒーカップ
柄の剥げかけた皿

火焔を噴出しロケットが月へ届き
三輪車が影を踏み
足は一本だか二本だか ....
突き抜けるほど透き通った青空
の耐えられないほどの軽さ広さ
無言の圧迫に押し込められて
呼吸をするのがもどかしい
放物線を描くように飛翔する
カラスは君の影だとして
影さえも越えない障壁
 ....
灰色の聳え立つそれが黒に沈む

飲み込まれてゆく感情

溶け出してゆく夢想


終わりの始まりに手を触れて
 したり顔で肯く


足元を転がりゆく塵に成り果てた新聞紙の
見出し ....
炭酸水の秘密

それは甘くも無く苦くも無い


人知れず瓶に詰められた溜息



誰かが栓を開けるまで


目にも見えず音も出さず

ただひたすらに待ち続ける
 ....
物事の本質という名の傍若無人が
背後にするりと忍び寄る


斬り付けられる意識


覚醒したそれは
黒い影を纏って立ち上がる

踏み出した足は
敷き詰められた石を穿つ ....
湯船に浸かる

日付変更線を越える旅


「風呂は命の洗濯」
とは言うけれど

「命の選択」
が正しい


真っ白な天井を眺めて
時折沈んでは息を止める


一人の空間 ....
  感情の表層を抉るように
例えば それは
 ビルの谷間を駆け抜ける

 横溢する鬱屈のアニマに
  放置された
 束の間の雨季

羽化しかけの蛹さえ
約束されたその日 ....
海を見た
海を見ていた
昨日のこと
一昨日のこと
それはあったこと
それともなかったこと
過去を過去として
それは言葉を介在して生まれる
創られた過去
生み出された時間
認識は言葉 ....
雪が舞い降りる
砂塵の嵐のように
オアシスは蜃気楼に消えていた

視線の先に
流された涙
ささやかれた
些細な言葉

無表情に ただ歩き続けてきた旅人に
再び舞い降りる雪
虹色に ....
早朝七時のラッシュアワー

すれ違う人波に
肩が触れ
過ぎ去っていく足音

交差することない視線
差し込む陽光

音もなく時を刻むオブジェに
理由などなく急かされる


届か ....
西日が照りつけるステンドグラスの片隅で
掴めないそれは透けてゆく

ありがとう
ありがとう

しっかと吃立する華の影を踏み
手繰るものとて無いそれに躓く

さようなら
さようなら
 ....
集まり群れて
昇華されゆく時の中
足早に過ぎる回想の化石たち

ホームに駆けてゆく想いの数と
すれ違う人波の潮

微かに漂う意識の焦げ臭い、
螺旋状に流れる白い煙

更新されてゆく ....
鬱蒼とした樹林の中に ぽつんと
廃屋を見つけて嬉々として騒ぐ
住む者のいなくなった がらんと
した埃まみれの部屋を磨き彩る

あのベッドはどうしようか?
軋む階段はいつ直そうか?
割れた ....
紫音(121)
タイトル カテゴリ Point 日付
神様お願い自由詩1*08/8/1 0:41
消費と言葉の狭間で自由詩2*08/7/23 2:12
〜のようなもの自由詩1*08/4/9 13:20
素敵過ぎる夜明け自由詩108/4/8 21:15
ニヤっとね自由詩1*08/3/4 0:47
限りなく透明 限りなく闇自由詩0*08/3/3 19:50
小集 「枯れ葉舞う丘の上で」短歌3*08/2/7 21:15
世界自由詩1*08/1/22 0:07
存在自由詩1*08/1/10 21:44
憑依自由詩0*07/11/14 23:51
パフォーマンス自由詩0*07/9/6 13:18
始まりの終わりの始まり自由詩2*07/8/29 22:58
サイコロを振る悪魔の掌自由詩0*07/6/14 4:17
取るに足らないノイズ自由詩2*06/10/31 3:20
美しき停滞 彩られる世界自由詩1*06/8/10 10:32
雑踏に沈む自由詩4*06/7/20 11:52
空洞ノ其処ヘ自由詩006/7/13 3:19
造られしモノ自由詩1*06/5/13 0:46
酸欠になるほど青い空自由詩1*06/4/28 16:34
口笛でブルース自由詩3*06/4/17 0:29
炭酸水自由詩2*06/3/26 1:35
一日の始まりの終わりに自由詩3*06/3/5 2:48
洗濯を、選択を自由詩1*06/2/25 8:43
ビー玉遊び自由詩3*06/2/17 23:58
5分前の世界自由詩1*06/1/20 23:18
砂漠に降り積もる雪自由詩2*05/12/29 10:38
列車自由詩0*05/12/26 0:21
晴れ時々地平線自由詩005/11/2 13:30
渦の底に積もりゆくレゾンデートル自由詩2*05/10/22 1:11
廃屋の詩人自由詩3*05/10/9 8:40

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