噛み千切った花びらが

わたしの喉の奥の方で

今夜蝶に生まれ変わるのです

洞窟のように開け放たれた口から

湧き出るように蝶が飛び立ちます

洞窟生まれの蝶は

生まれつき ....
(火薬の匂い)

はらわたの裏側で燻る怒りが
指先に伝わって痙攣する

(怒声)

細胞のひとつひとつが
銃弾の形に姿を変えてゆくのがわかる

(軍靴の響き)

身体中に内乱の ....
昨日の帰り道に
なにげなく空を見上げたら
コンパスで丁寧に描いたような
丸くきれいな月が浮かんでいたので
ふいにあの人が教えてくれた
あの歌を思い出しました

ここは木屋町でも丸太町でも ....
 サンボマスターの山口隆は、『そのぬくもりに用がある』のMCで、「言葉にならないからギターを弾くわけですよ!」と叫ぶ。この叫びを突きつけられたとき、思わず立ち竦んでしまった。そして、立ち竦んでしまった .... #31

 言葉は
 無力ではない

 あなたの
 言葉が
 無力なのだ



#32

 今日は
 どこにも行く気がしないし
 なんにもしたくないから
 携帯電話の電 ....
#21

 毎日のように
 悪趣味な犬のイラストが描かれた
 ド派手なネクタイをしてくる男が
 あたしの勤め先にいるねん

 一昨日はブルドッグ
 昨日はポメラニアン
 今日はダック ....
#11

 あんパンに
 刻まれた歯形
 整然と
 環状列石のごとき
 聖痕
 


#12

 フィンランドとか
 ノルウェーとか
 そういうかんじの
 とにかく寒い国 ....
#01

 心臓が
 とまっちゃうほど
 うれしい
 なんて
 恥ずかしくって
 心臓が
 とまりそうだよ



#02

 いつかはこの魔法が
 解けると思ったら
  ....
当然ながら、人は未来を生きることはできない。
今、この瞬間を生きることしかできない。
にもかかわらず、人は皆、過去に縛られている。
それどころか、過去を生きているかのように見える人さえいる。
 ....
今夜、真っ白にスーパーノヴァ
土砂降りの流星群が降り注ぐ高速道路に今夜、
時速150キロで移動しながら取り交わされる約束は
時速150キロで片っ端から破棄される今夜、
耳鳴りと同じ音程で吐き気 ....
わたしとおっぱいと
いったいどっちが大事なのよ

って
きみに問い詰められて
じっくり考えてみたんだよ

ぼくがきみと手を繋いでいられない時も
きっときみの傍らには
その手を繋いでく ....
名前を
つけてほしいな
この
類稀なる感情に

昔は知っていたはず
なのに
どこかに落として
失くしたから

だから
あたらしい名前ひとつ
あなたが
つけてください

絶 ....
奪い合いなんだよ、
熱の

教えられたやり方
決められたルール
そんな
生温さに安住してると寝首を掻かれるよ

世の中っていうのは
恐ろしいところだよね
毎日生きているだけで肝試し ....
おっぱいは夜明けの頃がいい
まだ暗い丘を踏みしめていくように
夢と{ルビ現=うつつ}の{ルビ間=あわい}をなぞるように
その危ういしなやかさに頬を預けたい

夜のおっぱいがいいのは言うまでも ....
おれ以外の男が触ると爆発する
そういう特殊な爆弾を
世界中のおっぱいに仕掛けて、
それから、



それから、



それから、



ごめん、
それから先のことは
 ....
記憶の中の薔薇、
遠い雨音、
耳を傾けると熱くなって溶けた蝋が
三半規管を逆流してくる。

深夜に、
再放送のドラマを垂れ流しながら、
スピーカーから零れ落ちてくる音を
ひとつずつ丁寧 ....
真夜中に
ペパーミントの匂いのするタクシーの
バックシートに身体を沈めて
焦点をずらしたまま
流れてゆく光の帯を
瞳孔の奥のほうで感じている

信号待ちで隣に並んだ深緑のジャガー
シグ ....
雨が降ってんだよ
ものすごい土砂降りで
街中が白く煙ったみたいになってるよ

これってさあ
もしかすると泳げるんじゃない?
泳ぐみたいにして飛べるんじゃない?
つーか
飛ぶみたいにして ....
もう三日も雨は止まない

路上駐車されたドイツ車の
スモークガラスに映りこんだ影
乳白色のビニール傘をさすおれの姿が
鎌を担いだ死神に見えた

雨は嫌いだ
雨が嫌いだから
傘も嫌いだ ....
スリルとサスペンスとおっぱい

愛と青春とおっぱい

メシと風呂とおっぱい

戦争と平和とおっぱい

パンとバターとおっぱい

喜びと悲しみとおっぱい

彼と彼女とおっぱい
 ....
のど飴を
口の中で転がしながら
くわえタバコ
そんな
矛盾に満ちたやりかたが
たまらなく好き

今だけは
おっぱいのこと
忘れたいんだ

なんて言いながら
きみの胸元を
穴が ....
赦してほしくなんかない
抱きしめてくれなくていい
くちづけもいらない

リボンは赤がいい
誕生日も
クリスマスも
リボンはいつも赤がいい

ねえ
台風みたいに
どっかに連れてって ....
大切なのはおっぱい

ただひとつの真実はおっぱい

叫ぶようにおっぱい

呟くようにおっぱい

囁くようにおっぱい

口ずさむようにおっぱい

歌うようにおっぱい

生きる ....
戦争反対!
戦争反対!
そうやって
叫びながら
やりたい
そう
やっぱ
酒呑みながら
やりたい
何もかも脱ぎ捨てて
ヤバイかも揺れてて
行進する

更新する

戦争に ....
ここは絶望の国

らちかんきん
ごうとう
ごうかん
じさつ
ほうか
せっとう
ぎょうむじょうおうりょう
ほごせきにんいき
じどうぎゃくたい
さつじん

そういう
耳ざわりの ....
五月には
銃弾が似合うから

歩いているだけで
背筋が冷たくなる

道端に乗り捨てられて
錆び付いた自転車の
破れたサドルに
こびりついた血

青空が
急に
暗くなった

 ....
エビちゃん風のOLの後姿を眺めながら

かわいいなあ
でもあいつら
なんにも考えてねえんだろうなあ

って部長
あんたのそういうとこ
許しがたいよ

って思ってるおれも
たぶん
 ....
兵士たちの流した血で
山肌は赤く濡れている
野良犬の剥き出しの陰茎のように
目眩い輝きを放ちながら

鋼鉄で造られた機械が
鋼鉄で造られた機械を壊してゆく
見ているだけで身震いするほどの ....
すがりついて
大声で泣きわめきたい

背中にはいつも
透明な切っ先が突きつけられていて
ほんの少し
力を加えれば
何の抵抗もなくそれは飲みこまれてゆく

じぶんが望んだから
こうな ....
ひとでなしになって とことん堕ちてみたい
いちばん底の どん底の 暗いところから
じぶんがまだ ひとだったころに見ていた
透き通った景色を 見上げてみたい
ひとでなしでさえなくなる そのときま ....
大覚アキラ(759)
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