小さな花びら ひとつうまれた
小さな掌 くしゃくしゃ 紅い
ずっとつぼみで いたんだね
(ぱっと広げた花びらには、むげんのかけらが ふわり)
月の光に 太陽のうたに
とけそうな影を 何度 ....
らいめいもそぞろにして
雨が走ろうとしている
つけっぱなしだった 冬が
おやすみの汽車へ

にもつは半々
手からしゅるる
えいえいえおお
らぶはそれ以上
ゆれゆれトロッコ


 ....
サヨナラバード
冬の月をのりこえて
きみは、きみの場所へ帰る
たくさんたくさん手を振った
またねと云うのが本当はさみしかった

たぶんぼくは忘れるだろう
毎日の雑多におわれて
そして空 ....
(天井の氷がひび割れた
 その底の底に わたしがいる 息吹きだけは浮き 消えて
 それまでの距離には かなしみが詰まって
 砂となって流れ 降る)


深いところでお会いしましょう
眠れ ....
春の風笛が鳴ったら合図です羽根を使ってダッシュしなさい

さようならちょーく・いす・つくえ・らくがき・あのひとのせき・あのひとのかげ

リセットボタンをガチャガチャ押しても散りゆく花片はもう戻 ....
 きみへ
ぼくは今日でおわるんだ
 なんて言わないで

わたしはとりあえず

自分の今まである全てのきおくや経験から
 とりあえずどうしていいのか
(おちついて/おちついて/)
かん ....
あんまり朝の色が
キチキチしているものだから
僕はヒトと争わなくていいものを
競争と勘違いしてしまう
まるで競歩 ふまれないよに
キチキチバッタは要領よく頭上を跨って

朝ごはん食べ ....
らいおんは
つかれ切ったのか満たされたのか
あまいかおをして寝ている
ぐるるる
 
 かみをかきあげながら
 はにかむ
 {引用=Honey come?}
 じょう舌になるほど
 な ....
かべにいつまでも描く手をやめない
(やさしさまでこすり付けないで)
夢のなかで きみは
何もない荒れた家
かまわず境をなくし触れてきた

少しだけある地下室
何もないと思わせる、 ....
気づいたら
いろんなひとが
両手で込めて 
差し入れてくれた

おにぎり

箸もつかえないくらいに
元気なくなったとき
たべるといいよ、って

おにぎり

すかすかの ....
最後の海まで 水平線まで
砂漠の広さなみの浜に足跡をつけてゆく
要所要所 風が吹いて 海がどこにあるのか
どちらへ歩けばいいのか
それでもわたしは  最後の海に着くまでに
 ....
渇きの奥 に
シズクが見えるのは
錯覚ではないと
しんじたい

わたしを洗って
土にかえして
そのうち雨がふって
それをごいごい吸い込んで
芽が出る
イメージ
ぐうんとせのびをし ....
 ときどきわたしは きみのけいこくをわすれてしまっては
傷を縫った糸を食いちぎられる思いをする
 ときどききみは わたしのおもいなくときにあらわれて
たどたどしくやわらかく、レクチャーをして ....
すべてを打ち明けたら
すべてが壊れる気がしたから
おお、すべて見えていない{ルビ徴=しるし}に
思い出の風 舞い散る

ウインストンのあこがれが
ふたりの、足元にまきつく
最後に話した背 ....
頭痛でも笑ってなごませている
乙女さを兼ね備えた剣
身を切るほど抱いていたい

かなしみ、こんにちは
すべてが、かこになる
おもいでを わらってもいい
すきとおる 君は翠


 ....
冷たいカプセルの中に入って
胎児のポーズで丸くなる

深い空にのぼって ゆく
導かれて

見つめあったひとの顔を
ひとつずつ撫でて


片付くまでもう少し
あなたをのこし ....
つめたくてつめたくて、それでも、ひとりで
素直すぎる君 遠くからだけ旗を振ってる
近づけない

つなぎたいつなぎたい、ゆび、解かして
かさねあう心臓 くるしい
しんじられないまま、知らない ....
あたたかな雪が
時のうろこ 一片と供に
もう一度、もういちど、と
落ちてくる
あなたの冗談は
胸に入ってるカイロのようにふんわりして
窓の中 しゅんしゅん伝う蒸気が
寂しかった空洞に
 ....
坂の上から冬の空
胸は高鳴って
こぼれそうになる

くも が ね
平べったくて
だけど そうに つらなってて

抱いているの?
静かに唸りながら流れる

あの日叫んで走りそう ....
朝のひかりがさし込んで
おいでよ、と
気もちのいい ハンモックが
てを招く

まよっていたさまよっていた

自分のそんとくは
消すことできないよ
空ながれて

ひとりひとりが、 ....
イチゴの詰まった胸に
あこがれてしまった
しゅんかんは、あの時の少女だった

いちご、買おうか。
好きでしょう
食べない?

ぼおっとしていたら
背中に今年はじめての
ひだまり
 ....
波の声
かたりかけてくる
じゃまにならないように
ちかく、ちかく、とおく
足元をぬらさないくらいの
ところにぼくは
すわって

つかれてしまったよ
うずくまったよ
なにか答えてほし ....
ありがとう、と言うと
むねに少し雪のふるような
はかなくて、とけるとしゅんとなる

それはもうこのひとつに
わたしがさよならすることだから

ありがとう、この年
そして今日がすぎる
 ....
風のかがやきとセピアを追いかけるようにくるるるらせんを描く

あっ銀杏仲良く囁きあってるねあれは秋の置き土産なの


後にも元にも戻れない路上のニュースペイパーサクサク言って

 ....
(夕火の)
雨がふっている
多分、あの崖に植わっていた木の枝
くすぶっていた赤や黄は

ゆうやけが
いや葉っぱが
お互いを見ながら
しばらくのまどろみを
一日のしめくくりを
見つめ ....

みずいろのさかなを
凍ったうみで
凍ったうみの
その下で泳がせている

気泡の、結晶
つめたい手
掬うことのない
うたがう事もないさ
たとえばわたしたち
ストレスにまかせて
 ....
時の放つやさしさは
熟れすぎるまえの果実
たおれこむ前に
僕がかき鳴らす
羽根を敷けばいい


何かいわなきゃ何か。ガシャガシャカギュウ
情熱より時間の方が先回り、ちぇいすちぇいす
 ....
あめよ逃げないで
白々しく霧、すとおむ。影ない静かすぎてこわい
炎よりもゆらぐゆらゆららいあい今あいされない

この胚は縮こまっている
この肺は誰にすくわれる

ツェロの弾く音だけが
 ....
さよならさよなら
聞いて、聞いて
まだ笑ってるね
まだ泣いてはだめ
だめだよ、えがおで

いっしょに おどって
忘れるまでくやしいなら叩け
わたしは大丈夫だから
 腕も足も折っていい ....
きゆうううううううがががががが
せまいせまい毛布の中で
かたまった感情を
溶かせ・とかせ

すれちがうことも
無心でおいかけるのも
からだがなければ
この下肢、裸足
つめたい

 ....
唐草フウ(284)
タイトル カテゴリ Point 日付
花びら自由詩7*08/4/3 16:21
カミング自由詩7*08/3/27 14:01
サヨナラバード自由詩10*08/3/22 19:42
しゅんせつ自由詩7*08/3/18 19:11
【短歌祭参加作品】弥生、なごりは一瞬宝石の光るような短歌11*08/3/16 11:48
ここから自由詩5*08/3/8 7:43
ゆるもる自由詩4*08/3/6 8:29
らいおんの春自由詩9*08/3/4 21:35
うるう、る(夢)自由詩6*08/3/1 1:35
おにぎり自由詩10*08/2/25 18:52
最後の海自由詩7*08/2/17 8:20
プロセス自由詩5*08/2/14 10:41
予感自由詩9*08/2/8 6:48
コールド自由詩3*08/2/5 15:57
翠の剣自由詩4*08/1/29 8:04
残せたものは呼吸だけ自由詩5*08/1/28 6:45
明日のゆび自由詩4*08/1/24 18:53
あたたかな雪自由詩7*08/1/21 23:10
誰にもわからない自由詩3*08/1/18 19:30
エン自由詩6*08/1/13 18:21
いちご自由詩7*08/1/5 13:06
波の声自由詩10*08/1/2 14:21
ことしも自由詩5*07/12/27 18:43
舞葉・遊葉短歌6*07/12/25 12:44
夕葉自由詩8*07/12/20 8:05
みずいろ自由詩18*07/12/9 19:24
かっかそうよう未詩・独白5*07/11/30 13:24
逃げ雨自由詩11*07/11/27 15:32
ガランス未詩・独白11*07/11/20 17:24
ものとおもいで未詩・独白5+*07/11/17 9:48

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 
0.07sec.