光線を照射する角度を
特定すれば
ヒトの衛星にも画は届く
彼らは知らない
いのちを育むのに
空気など要らないことを

霊長類とやらには青く映る
あの中庸の惑星で
雨 と称される恵みと ....
金色のマテリアと乳白色の幼体群を格納した、
寓話の種「蜂」の巣を模したかのようなジュンク堂書店で
旧世紀 父の遺したネクタイを緩めながら
新訳されたアダム・スミスの、課税に纏わる明察に舌を打ち  ....
坊主頭の弟分は唐突にこの世から消されて
オフクロだって半狂乱の檻の中
味方にとってアタシは切り札、っていっても結局は「道具」だし
セーラー服なんて着てもちっとも小娘っぽく見えやしない

だか ....
見栄は ある
だけど

そろそろ勘弁してもらえませんか
質の善し悪しの問題じゃ
 ないんですよ

牛乳が飲めない私は
不良ですか

{引用=
「先生も
昔は牛乳 飲めなかった ....
大雨の裏側に、
日々 ないがしろにしてきた反駁。

目をそむけ、
お手前のハツを
まさぐりあそばす。
人を
自然の風物のように愛せるかな、と思ったとき

唇の間から 舌が覗いた。
許せない と
思った心を許そう

あなたの償いは もうあなただけのものじゃない
これで会いに行く理由が出来た。
里親の好きな図書券を紙袋に差し、
緑のつかまっている蒸し暑い細道を辿ろう。
アルバムにふさわしい人生を携え
意気揚々と僕は帰ってきた。
続編が読みたかった ということなのだろう。
程良く重い布団に 未明に
新装された三姉妹の表紙を
しあわせな気持ちで眺めかえす夢を見ていた。

「ラストウィークエンド」・・・
駅ビルの書店で ....
一体どこにいたのかと
なぜ自分が見えるのかと
だから記憶には創られたものがある
虫も緑も陰る飛行場の近くに
住まったことはない
白シャツを着たことはあっても
レフを当てられたことはなかった ....
好きなこと言ってりゃいいさ、雨!



自慢の大観覧車に、落雷。



キュートなヒップに、ゲフンゲフン!



もしも地球が60億人の村だったら



物真似ぬきで森 ....
魔王は 生まれるだろう
余人の吐息を嫌って選ばれた修道院の建つ
青空のように堅い岩塊の園から
誰もが逃れられぬ「人称」を彼もまた大気に放ち
口伝えの反復に摩耗したイコンも
魂の生き延びる道を ....
ここからは
陸続と
死が育まれてゆくことだろう

でも それは愚かなことじゃない
あくせくしてると
虹が出る

ものを思うと
消えてゆく
もう死ぬのをやめたから
入れ替わる攻守さえ 簡明な減らず口。

もう生きるのをやめたから
由々しき事態にも 身命は冴えざえと軽い。

「『沈んだり潜ったり』だな、俺たちは。」
いたずらに手をこまねいていた
(金網のむこう
少女が白い腕を差し上げる)
日暮れて
梢はゆらぎ
また
憩うように止める思い
(明るく
ふるまおうか)
きまって人が見ていた
それで
 ....
湿った荷を下ろした、
身の軽さで
熱く
駆け降りてゆく。

我が名はフェーン。
現象フェーン。

気象予報士を得意がらせ
異性間に汗での交歓を齎して
海に
消えてゆく。

我 ....
あたらしいいのち

ふきこむのはあなた

このてのひらに
  放り上げた空にあなたの姿が映るよ
  白くかがやくこの円天井は思いきり酸っぱい匂いがする
  廃車場のバスの屋根に寝転んで
  ぼくは若枝のように腕をのばすんだ
  てのひらにあたる光と風 ....
なんでわかっちゃったのかね
中島敦の『山月記』

詩人なんか目指してると虎に
 なるんだってさ

ガオー
古い雨が降る
小糠みたいな雨が降る
"The rain is raining." と唄ったのはイギリスの詩人だが
赤い髪をした僕は「ひゃ 〜〜 」と歌う大馬鹿野郎さ
おじい ....
僕がその娘を好きで
その娘もまた僕を好きだったところの少女は
桜が 離脱する魂のように散り去ってゆく季節を
越えられなかった
(もう誰の手も届かない所できっと泣いている)
(小さな石を握りし ....
人が減って
電車は軽くなる
「達磨さんが転んだ」

象の鼻をのばしたような
雪原の竜巻
「達磨さんが転んだ」

西の惨事を
引用しないで済ませてごらん
「達磨さんが転んだ」

 ....
ひとに頼ることのなかにも熱はあり
うつむいた舌打ちにも聞かせたいひとがいる
呼び出され 土を蹴るようにドアから
まっすぐに目指す先には
何もないかもしれないのに
ただ まっさらな空があるとい ....
遅れても動いている
本棚の片隅で
分針の反った目覚まし時計が


そう
ねじれていった十余年の月日そのままに
妙齢の、かくれなき頬を前に
筋道を追えるほど
人生は強くない。
明るい時刻に帰れることもあるから
一人暮しは悪くない
許されて 晴れて許された僕は
席を立とうとする冬の空を見上げる
傷めてしまった膝も今日は軽い
人がいなければ人の世はかくも清々しく
帝 ....
短髪の
ジュニアハイスクール・ガールは また

てくてくと日没を切り拓いてゆく
タフでクールなハードボイルド・ウーマンでもある。


車道を挟み
並んで歩く。
騒ぐなら閉めとけ。 http://www.honninaru.com/web_order/publish/

学校アルバムのマツモトによる、自己資金がなくても著書を出版できるウェブ上のサービス。
ただし、
・本が ....
吉岡孝次(259)
タイトル カテゴリ Point 日付
月に降る雨自由詩206/8/26 15:34
冷灰の巷自由詩0*06/8/21 20:38
サキ自由詩0*06/8/20 20:23
濃いミルク自由詩206/8/16 20:27
盂蘭盆会[group]自由詩1*06/8/11 21:46
不惑2.0自由詩106/7/30 6:39
私たちが立ち去った後もハイビスカスは この島で咲き続ける自由詩106/7/6 21:54
当選自由詩306/7/3 20:48
LAST_WEEKEND自由詩206/7/2 9:23
草の上、翼の下自由詩206/7/1 8:18
Poembar一行詩集自由詩1*06/6/25 11:09
魔王自由詩206/6/19 22:03
生まれたばかりの海から自由詩106/6/10 10:04
点描自由詩206/6/5 20:37
ジャック&ジョーカー自由詩106/5/24 22:43
十二才自由詩106/5/15 20:31
現象フェーン自由詩006/4/26 22:39
運河の堤防は白い花でいっぱい自由詩1*06/4/14 21:02
はるか西にいるおきゃんな少女のために自由詩206/4/7 20:38
勉学と虎自由詩106/4/2 17:05
召喚自由詩106/3/23 21:53
桜の季節自由詩106/3/20 21:41
達磨さんが転んだ自由詩406/3/15 21:32
淑女走れ走れ自由詩006/3/12 9:13
目覚まし時計自由詩206/2/21 22:43
二択自由詩106/2/19 9:04
さらば静寂自由詩106/2/14 21:50
バレンタイン・デー自由詩206/2/8 21:22
引退騒ぎ自由詩106/2/5 16:55
ホンニナル出版おすすめリ ...506/2/4 11:40

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