***Electric Book Market System を整備せよ***
1.言葉のマーケットには、経済学だってある
2.「心」とは、売るための商品である
3.詩人として日本に生まれて
 ....
煌びやかな贅沢や
世界を動かすことのできる
怪力だけじゃなくて
幸せの震源地だって
僕らの透き通った心のなかにある

孤独な生きものだけが
見ることのできる
鏡のように耀く
大地があ ....
1.

まだ小さな姉妹たちが
夜明けの色をした色鉛筆で
たくさんの羊の絵を描きながら
うとうとしていたら
一匹目の雄羊が
夏の部屋の小さな黒い空を
食べ始めました
たいへんお腹が減っ ....
特急の追い越しのため
列車の停車中に
駅の端では若い女の車掌が
さりげなくにこやかに
初老の車掌と交代していた
ちょうど明日を
告げようとする頃に
常夜灯の近くを飛び回る
一匹のコガネ ....
残像にある
夏の陽差しが萌える
ニッコウキスゲの
ように咲いている笑顔に
揺らめく胸のときめきは
信濃銀河鉄道の
レンガ色に敷かれたアーチ橋へと
遥かに架かる
真っ赤に錆びついた
レ ....
真夜中。


アコースティックギターで
指先をぼろぼろにしてコードを鳴らすStreet musicianの
褐色の手のひらが夜の街へと舞うように
恋する人の夜空へと伝えたいことがある。
 ....
ホワイトノイズは
部屋で夏空を包みながら
白壁に掛かる孤独な
仕掛け時計の秒針が
いつのまにか
こつぜんと沈黙している
とても古い悠久にある
哲学をゆっくりと紡ぐ
みたいにして

 ....
瑠璃色をした
タイルの上に立って
恋しい人と
着ている
服を脱がせあう
約束をしてから
showerの蛇口を
ぎゅっとひねる
まるでレモンの果汁を
搾り出すようにして


しっ ....
遠い街の空にふるえる
甘酸っぱい林檎の
かたちをした心臓は
銀色の影にふちどられ
微かに揺れていて
静かにガラスに映る
しなやかなアウトラインのなかで
切ない果実のように
弾力のある胸 ....
しごとがえり
げんかんのちかくで
むかえる
ねこのまなざしは
ききとして
ふぜいがあり
わらってしまう
えくぼはできる

 *

あめのひ
いえのなかで
よくねむっていたねこ ....
とかいの
びるでぃんぐの
たにのなかで
まひるにうかぶ
つきのした
あすふぁるとの
かげで
もえいづる
くさのいぶきは
ぼくらのせかいへと
むかっていて

ちじょうへ
ゆこう ....
やみ夜を照らす
ランプの灯が
消えていっても
地球で最も
はかなくて孤独な色は
黒く静かな夜空の色なのだから
太陽が沈む
もう何も見えない
漆黒の夜にも
恋する人と
ふれあえるぬく ....
定刻どおり
バスがまだ来ていないので
画用紙のうえには
バス停にいる人々の
シルエットが
壊れかけた
目覚まし時計の
秒針のように
記されていて

バス停で
麦藁帽子を
深くか ....
 ?
 昨夜は哀しい夜でした。それはもう蒸し暑くて。ひとりの老人のための美しく孤独な死が訪れていて月灯かりもありませんでした。ずいぶんと重い雲がたなびく夜でした。人を乗せた列車も走らない深夜に、貨物 ....
想えば
魂の定義とは
その情熱のありかを
しめすことであり
ちょうど母の
六月の誕生日の朝に
配達される
新聞は
白い煙が
たれこめる
雲よりも天高く
心の空へと
立ち昇る
 ....
まだ夢のなかで
ココナッツ畑の
果実を収穫するときみたいに
静かなバスルームで
のどかな夜明けは
すでに始まって
まどろみは甘くかおり
水滴となり流れ出す

  ∽

たっぷりと ....
嵐が去ったあとの
うっとりとした
天気雨がふる夜に
穏やかな波が渚に
はじけていて
潮のよせる音が
白い灯台の中でも
吐息のように響いている


塔のてっぺんの方へと
約束をした ....
夜空を越えて
きらめく星空
箒星が瞬くあいだに
胸の奥に秘められた
小さな鼓動は
紅くかがやきながら
燃えている
Over the
Sentimental Memorial


 ....
冬の永く寒い夜
ふと目覚めると
胸の近く
暗がりの辺り
うぶ毛に包まれた
小さくて黒いかたまりの
軽すぎる体重が
かわいらしい

ちょうど昼間に
家の子猫を呼ぶと
飛んで跳ねては ....
都会の
雑踏のなか
たたずんで
想うは君の黒髪
かがやいて
夜空に瞬く星は
揺らめいて
逢える時間が
せまっては
身体のなかに
灯りは点る

ルララ
ルララ
恋の色差す
 ....
ピンク色の
空に

嗅覚が
少量の吸気を
鼻孔の奥へと
運ぶとき

呼吸は止まり
吐息で
全身は脱力する

剥がれ落ちる
白い肌は
紅色に染まる

手と手は鉄の
鎖の ....
こどくないのちが
やどるはりを
つよくしなやかに
のばしながら
そおっと
からだにまとって

ぼくは
みつのしずくを
はこぶ
くろいはちになる

りょううでを
はねのように
 ....
夕刻の鉄道駅では
通勤客の
ポーカー
フェイス達が
ごった返していて

自動改札機に
ようやっと
迎えられ
財布から
定期券を
ジョーカーを
引くように
取り出し

鉄道 ....
彼女は
他人のことを
一切話さない
でも言葉の壁
なんて何一つ
感じはしない

他の女性の話を
彼女の前で
したって
聴いていない
ふりをするだけで
毎夕 仕事帰りに
ドアを ....
また原油
高騰の影響で
野菜の値段が
上がっている
そうだけど
生命が燃焼し
続けるその熱効率は
これから永い
冬までずっと
下方向に
傾いていく
ビニールハウス
栽培の野菜を ....
巡り合った
ばかりで恋する人に逢う
約束をしたけれど
それから 
まだ逢えてはいない
恋する人からは
祈りをもらって
そんな小さな
祈りの中に
まもなく
沈黙する
夜は始まる
 ....
りゅうのあくび(146)
タイトル カテゴリ Point 日付
【デジタル詩集経済批評】 亡国に吹きすさぶ詩人たちの「心」に ...散文(批評 ...3+*08/8/12 22:25
Heartful Communications[group]自由詩5*08/8/9 20:43
羊たちのまどろみの宴[group]自由詩11*08/8/3 10:21
銀色の眼鏡をかけた車掌[group]自由詩10*08/7/29 21:33
キティのデザインハンカチ[group]自由詩6*08/7/21 18:43
恋のはじまり[group]自由詩4*08/7/14 19:42
仕掛け時計のある風景[group]自由詩5*08/7/12 10:35
静かに霧をふらせるshowerの下で[group]自由詩2*08/7/10 19:32
Girls Barでの小さな吸血[group]自由詩9*08/7/6 20:07
ねこのだっそう[group]自由詩8*08/7/6 11:22
あすふぁるとのかげで[group]自由詩6*08/7/1 22:36
精霊たちが棲む夜には[group]自由詩2*08/6/29 20:27
麦藁帽子のある白と黒のオマージュ[group]自由詩4*08/6/28 20:44
蟻塚[group]自由詩5*08/6/26 22:10
六月十六日の唄[group]自由詩3*08/6/24 21:55
朝のピアニッシモ[group]自由詩7*08/6/19 23:37
灯台守のポートレイト[group]自由詩8*08/6/14 0:22
箒星が夜空を堕ちていくあいだに[group]自由詩6*08/6/10 22:48
真夜中の子猫[group]自由詩11*08/2/8 19:31
恋はSiriusの遠くゆらめいて[group]自由詩4*07/11/14 21:17
愉悦[group]未詩・独白6*07/10/29 21:45
みつのしずく[group]自由詩4*07/10/22 22:52
足あとⅠ—鉄道駅を降りてから—[group]自由詩5*07/10/12 22:02
白痴のこと[group]自由詩9*07/10/10 20:15
初秋[group]自由詩5*07/10/6 19:09
沈黙する夜の始まりには[group]自由詩5*07/9/30 23:47

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