ラブレターをください

明日のあなたも

記念日の贈り物も

要らない

だから

ラブレターをください



いい歳をして

手紙なんて書いたこともない

なんて ....
生活保護より哀れな手取り
くるひもくるひもサービス残業
睨まれたら地獄行き
カミさまホトケさま上司さま
あんたがサイコーでございます
おっしゃるとおりでございます
カラスがシロにみえまする ....
団欒の横
座椅子に座り
静かにみかんを剥いている

今日どこかへ出かけたことも
娘の顔も
忘れたよと笑う

テレビの映像は意味を失くし
新聞は取りに行くだけの紙になり

積み重ね ....
とくべつ じゃないことに
どこか で 気付いてた

とくべつな場所へ
いつか行く気がしていたけれど
駅までの道のりは
年々かかとが擦り減るばかり
信号待ちの交差点で
苦手なあいつとまた ....
だめだ、もうだめだ、って

ふかいふかいため息 ひとつ


さざ波が足下でピタリと止まる

切り取ったやさしさの中に

横たわったまま、色あせてしまおうか



いつもいつも ....
ふたつのばかが錆び付き始める
頬は垂れ窪み
背骨は歪み
関節はキシキシと鳴き
時は残酷に醜い塊を仕上げてくれる

垂れ窪んだ頬に流れるものを、あなたは両手で掬う
歪んだ背中から落ちるガラ ....
{引用=
黒が似合うようになりました
白はちょっと 気恥ずかしくなりました

女になったのはいつ頃でしょうか
どんなふうにしてでしょうか

化粧が上手くなった頃でしょうか
愛するからで ....
母の仕事は
台所にはない
繕い物にもない
ただきみの笑顔のなかにある

母の仕事は
叱るでもなく
抱きしめるでもなく
届かない掌を握り締めること

母の仕事は
喜びでもなく
悲 ....
風はやさしさを変えてゆき
川はかなしみを変えてゆく
それを見下ろし
空は一刻として
同じ色でいられない

少しばかり歳をとった
坂道で息切れし
否応なしに立ち止まり

見上げること ....
++朝が無い++

  こころ風向きひとつ
  仕合わせも
  不仕合せも
  慈しみも
  憎しみも
  人は作り出して
  残酷すぎる現実さえ
  作り出して

  どんな人 ....
白を描くための黒 何百色の黒
透明を描くための濁り 変幻自在の濁り


 林檎がひとつ

 赤い林檎を描くために
 赤が要る、それから黒、白、緑、黄、きりがない、

 球体に映りこむ ....
音楽を飲み

人は生きる

スクリーンの栄養畠

戯曲を舐め小説をしがみ

それから君の笑顔を食べて

暗い眠りから醒める

どれが欠けても困る

次にようやくパンをかじり ....
今日もよく晴れています

心地よい風に吹かれます

いつのまにか

夜はぐっすり眠るようになりました

すべてがリズムを取り戻しました


わたしはそれを

わたしの時間のあ ....
「いらない」と見向きもせずに、あの日も弁当は置き去りだ
  しょうがないのでその人は、昼飯にやるせなさを食べた

「ほうっておいて」と突っぱねて、また綻びが大きくなった
  しょうがないのでそ ....
元気ですか?
手の届かない場所ですが、心配くらいはできます
毎日毎日できます
きみのつけた傷は、もうすっかり消えたけれど
壁の穴はなぜか、直したくないのです

元気ですか?
思いの届かな ....
子 思う 心

穏やかな 春海

翻せば

光 遮る 狂う海

あいたい との 叫び

長い 時の手になだめられ

腹の底に 閉じ込めているだけ

子 生きて 生かされ
 ....
人の ぬくもりに うまれた

人の やさしさに 育てられ
人の よわさに 試され
人の おろかさに 堕ち
人の つめたさに 知り
人の かなしみに 歩きつづけ

あなたはよく 言ってい ....
空き缶をひとつ捨てました
公園の植え込みに
ぬくもりもヒトカケラ
落ちていったことは
気づきませんでした

吸い殻をひとつ捨てました
歩道の端っこに
やさしさもヒトカケラ
落ちていっ ....
愛想笑いをしない
お世辞でも美しくはないのだから
微笑むくらいすればいいのに

美しいのは 言葉
不器用な唇から
ぽつぽつと零れ落ちる 荒削りの言葉

美しいのは 仕草
いいえちがう ....
見慣れた景色から
昨日まで在った なにかがひとつ
消えていても
今日はなにも変わらない

ただぼくらは
別の景色でそこを繕いながら
いつか忘れてしまう

飽き飽きする毎日から
昨日 ....
いってらっしゃい
見送る朝がある
おかえりなさい
迎える夕暮れがある

うそつき
わがまま
くちげんか

だいっきらいって言いながら
いっしょに揺れる影法師

そしてまた朝が来 ....
舞い落ちる花びらの
ベンチに腰をかけ
風に吹かれていよう
夏を過ぎて
冬を越えて
くり返し来た道の
くり返して行く道の
途上でしばし
風に吹かれていよう
降り積もった荷物を
少 ....
じゃー

ごくん ごくん

ごくん


ふぅ


ワタシ 補正
おれがオギャーと言った日から

おかんのスイッチ ON

そいつは不思議なスイッチで

おかん睡眠中も ON

温泉浸かってても ON

極楽極楽言いながら ON

おれか ....
なんとなく目覚めて

カーテンの向こう

寝静まる夜の静けさにだけ

そっと響く雨音のように


偶然でもなけりゃ

気付くことのない

ナミダがありました




 ....
会えないときに
あなたがくれた ライオネスキャンディ
ひとつぶ
そんなもので
そんなことで
会えないことになんの変わりもございませんが

あなたのお好きな ライオネスキャンディ
子供の ....
狂った眼で

おまえが拳を震わせている

恐い と思う

そして 負けない と思う

大きくなったおまえに

かなうわけはないけれど

それでもなぜか

おまえなんかに負け ....
黒い眼
まっすぐに見つめるとき
伸びた前髪から覗くとき

大人びた輪郭
頼もしく引き締まるとき
負け犬みたいに歪むとき

すっかり大きくなった掌
やさしさを差し出すとき
憎しみを投 ....
   覚えているのは
   君の二階
   屋根の上の雪割ウィスキー
   酒の味など分からぬまま
   笑いながら交わすグラス
   ただ柔らかい雪が
   美味しかったよな


 ....
 オナラしたって
 ケンカしたって
 背中の脂肪つまんだって なんのその
 愛してるは止らない

 シワくちゃになって
 ボケまくって
 ついに名前すら忘れちゃったら なおのこと
 ....
yaka(84)
タイトル カテゴリ Point 日付
ラブレター自由詩116/5/3 4:08
こんなあたしに誰がした自由詩116/4/15 23:20
みかん自由詩416/3/27 17:10
とくべつ自由詩212/9/8 3:44
さざ波自由詩3+12/9/7 1:13
ふたつのばか自由詩212/8/8 22:53
女になったのは自由詩9*10/6/19 16:20
母の仕事自由詩310/4/8 0:48
坂の途中自由詩109/12/20 4:19
誰か教えてくれませんか自由詩4*08/11/10 21:32
着彩/林檎自由詩4*08/10/7 19:25
栄養自由詩5*08/10/6 22:13
かなしみについて自由詩2*08/7/20 23:25
いらない自由詩5*08/7/3 22:05
とおい空自由詩4*08/7/3 1:27
狂 海自由詩2*08/6/21 18:51
人の間自由詩3*07/5/13 8:54
捨てるひと自由詩4*07/5/1 13:59
美しいピアノ弾き自由詩4*07/4/23 20:33
さよならの先自由詩2*07/4/22 8:00
しあわせ自由詩10*07/4/22 7:59
風と夜と雨と自由詩5*07/4/15 3:05
自由詩2*07/4/11 1:08
おかんのスイッチ自由詩3*07/3/31 15:54
寝静まる夜の静けさにだけ自由詩3*07/3/25 12:03
ライオネスキャンディ自由詩5*07/3/25 12:01
Mother自由詩3*07/3/11 20:51
十三歳自由詩10*06/12/31 13:20
君 へ自由詩2*06/12/31 13:18
こまったじいさん自由詩8*06/12/9 11:39

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