窓辺の鉢植え
赤いスイートピー
 
穏やかな陽を浴びて
そよ風を受け
真白なカーテンと共に
ゆらゆらとリズムをとる
 
 
この部屋とも
今日で別れ
 
明日には
新たな一歩 ....
おとぎばなしを信じる
そんな年頃を過ぎても


おとぎばなしは今も
あの頃のまま、まだ




聖夜に思いは消えず
静夜にひとり祈る


街のイルミネーションが
優しく点 ....
 
無くしたのです
何を無くしたのかは
覚えていないけれど

 
 
無くしたのです
確かに私は無くしたのです

 
 
無くしたのです
無くしたものは判らないけれど
記憶 ....
 
 
 
 
まだ消えず
ゆきばをなくした
我が想い
 
 
 
 
 
庇護の中から無知のまま歩きだす
不安を抱き信じる道へ

 
愛ひとつ
この身に余る温もりが
家を離るる支えとならむ

 
「孝行したか」と問われても
不孝ばかりを思い ....
 
アスファルトの舗装道路を
目的もなく歩いてみる
カツカツ、コツコツと
無機質な音が立つ


 
 
コンクリートの地下駐車場を
地上へ向かい歩いてみる
カツーン、コツ ....
「大丈夫。」
そう言ったのは君のためだと、そう自分に言い聞かせた。
 
 
「大丈夫。」
返す言葉はこれ以外に無いというほど繰り返した。
 
 
「大丈夫。」
表情筋を酷使して営業ス ....
夜は更けり
桃の甘きに
酔わされて
涙溢るる
みつきの空よ
あと少し
伸ばせば触れる
その距離を
縮めることさえ
躊躇うゆび。


あと一指
触れる間際に
鳴るベルに
気力は削がれ
離れる熱よ


小指だし
交わした約 ....
 
秋の寒風の中
季節はずれの
蕾はまだ堅く
 
花弁は綻ぶのか
はたまた咲かずに
散ってゆくのか
 
 
秋の陽光に暖められ
懸命に生きるその華は
優しく、しかし凛々しい姿を ....
『早く大人になりたい』と
背伸びしていたあの頃の無力な私


『小さいままでいたかった』
あの頃の無垢な自分を求める私


歳をとるその日は過去を振り返る
幼き時分は美化され映る
 ....
砂時計Gに従い落ちていく
時の流れが優しく積もる


緩やかに流れる時に棹さして
豊かに育て伸びゆく心


刻々と過ぎゆく時は戻らない
カタチなきもの手には掴めぬ
何が待っているとしても
 
 
進むんだ
 
 
ただ、まっすぐ
朝焼けに
みちゆく人の
影のびて
うきよ離れし
君思い出づ
 
住み慣れた故郷のことを
「教えて」と言われて気づく
知らない罪を
 
 
【無駄知識】
そう決めつけて否定した
浅慮な昔悔いても遅い
 
 
故郷に刻み込まれた歴史ほど
尊 ....
恋に似た
淡く儚い
柔らかさ
春風の色
幼き記憶
ねんねんな
ねんねんな
 
耳元近く響いて
優しく鼓膜を揺らす
 
 
ねんねんな
ねんねんな
 
もう歌ってもらう
年でもないけれど
 
 
ねんねんな
ねんねんな
 ....
 
烏羽玉の
夜鳴き響(トヨ)む
鈴虫や
飽くまで止むな
沈く我をば
 
 
彼方より
金木犀の
甘い香
秋風抜ける
午下がりかも
 
『さよなら』
その一言に全て込める。

それだけで、ほら。
思いは届く。
むりしないでいい
背伸びしなくていい

つまづいたり
転んだなら
空を見上げて

蒼を焼き付けて
目を閉じる


風を肌に感じて
吸いこんでみれば

ささくれだらけの心が
 ....
『月に群雲 花に風』など云へど
変わらぬものに興味はわかぬ


群雲の隙間に覗く恥じらひも
をかしきものと思ひもすらむ


風そよぎ靡く花房ゆらゆらと
遠き故郷へ香り仄かに


 ....
命を燃やして 動いている

 
流れに逆らわず 動いている
 
 
それらに名は無い
 

 
だから名枯れ星というのだ

 
だから流れ星というのだ
 

 
今宵 ....
 
見上げれば 猛暑の獅子が じりじりと

路面から 陽炎あがり 蜃気楼

心から 想う人では なかったが

遠い日の 記憶のままの お爺ちゃん

幻は 儚く去った 夕暮れに

 ....
早咲きの花弁を見つめれば
何故か頬には滴一筋伝う

宙見上げれば瞬く星と包む闇
地球を巡る時を越え


和の調べ奏でる人の輪を見つめ
微笑を称え眠りへゆかむ
含まれてこその『わたし』で


一部ではなく

全てでもない


そんな存在(モノ)




真実の投影機でもあり

嘘の映写機でもある


そんな存在(モ ....
『思』
 
損をする
誰かを思うこの気持ち
知らないままに大人になれば


『子』
 
育て方一つで変わる性格に
リセットボタンはあるはずがない


『師』
 
人として ....
 
 
白い紙
鉛筆で詩を書く

 
間違えた文字を
消しゴムで消した

 
 
ごめんね と呟いた
なんとなく切なくなった

 
 
 
白い紙の上
黒い塊見つめ ....
ヒグラシの声が
夕焼け空に木霊して
夜を誘う夏の宵
 
 
沈みゆく夕陽に
背を向け歩き出す
影法師を連れて
我が家へ
 
 
煌々と光る月を見れば
頬に伝う雫
何故か懐かし ....
 
 
太陽に顔向け育つすくすくと私を抜かして伸びるでないぞ


落ち込んで下向く君の哀愁漂う姿に目を奪われた


君の名を忘れた人に出会ったら『地上の太陽』と教えよう


向日 ....
秋桜(145)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
文書グループ08/1/9
投稿作品
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クリスマスの魔法自由詩3*07/12/25 5:56
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大丈夫短歌6*07/12/14 19:39
別れ短歌1*07/12/12 11:58
ゆび。短歌2*07/12/9 19:12
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誕生日短歌107/11/10 12:16
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その先に携帯写真+ ...1*07/10/17 19:07
朝焼け短歌3*07/10/16 16:11
知らない短歌2*07/10/15 17:23
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子守歌自由詩2*07/10/13 14:38
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