一週間前から降り続いた雨のせいで
河沿いの家屋は今にも流されてしまいそう
避難したホテルの1階から不安そうに眺めていた
叩き付ける雨がガラスまで壊してしまいそうだった

晴れ上がった翌日の昼 ....
テーブルの上に並べられたディナーを
ナイフとフォークで切り分けていく
音は立てない クロスは汚さない
躾けられた習慣は簡単には抜けないね

足しげく通った放課後の図書室で
難しい言葉をいく ....
等間隔に立ち並ぶビルディング 一斉に変わるシグナル
巨大なターミナルから3.6秒のテレポーテーション

緑の溢れるプロムナード 清潔な空気の濾過装置
AIシステム搭載された最新型のメガロポリス ....
横断歩道の
真ん中辺りで
立ち止まる

逆行が背中に
突き刺さって
立ち止まる

誰にも気付かれず
すれ違っていく

自動販売機の
真横に立って
空を見上げる

夕日が瞳 ....
三日月の夜にだけ零れ落ちる
月の雫を浴びた花のことを
この地では月花と呼ぶ

その花を煎じて作られた秘薬は
古くから健康長寿の源として
月夜の民に親しまれてきた

真面目に働き旅人にも ....
変わらないものなんてあるのかな
不意の呟きの真意が分からなくて
曖昧に微笑んでみせた水曜日の夜

降り始めた雨に不安になったのか
ざわめくように木々が揺れていた

変わらないものなんてあ ....
昨日でもない

明日でもない

今日でもない

いつだってはじまりだ
立ち入り禁止のビルに忍び込んだ真夜中
インスタントラジオからの呼び声を頼りに
僕達は星が一番近くで見える屋上を目指した
星座の名前なんて何一つ知らないままで

手すりから身をのりだして大声で ....
ook up to the sky
and you’ll see the stars
shining in silence
sleeping in silence

look back to ....
背中を向けたまま返事をしたのは
嫌われた方がいいと思ったから
勝手な男だと怒っているだろう
そのうち忘れてくれたらいい

惚れた女を幸せにするための方法が
これ以外に思いつかなかったんだ
 ....
終着駅の空に落陽

飛び立つ鳥と広がる闇

古びた映写機は回り出し

遥かな旅路を振り返る

安寧の中に潜む幸福と

悲愴の陰に佇む光明と

忘却の底に煌く情景を

僅かな ....
知らない人だらけの教室の中で
周りの会話に耳を傾けていた

誰か話し掛けてこないかな
友達ができたらいいな

一人きりで弁当を食べながら
周りの会話に耳を傾けていた

誰か話し掛けて ....
切り落とした無数の黒髪が
浴室の床に散らばっている

鼓膜の真横から聞こえてくる
二つの刃物が擦れ合う音

例えるならば泡
閉ざされた水槽の底から
少しずつ浮かび上がってくる
泡 泡 ....
たくさんのしあわせをありがとね
かかえきれないほどありがとね
つたえきれないかんしゃのきもち
のこさずぜんぶきみにあげる

そばにいてくれてありがとね
つないでいてくれてありがとね
おか ....
雨上がりの街を歩いた
露出の多い服が肌寒く
季節の変わり目に吹く風が
取り残された私の体温を奪う

抱きしめられた温もりも
シャワーの後の優しい時間も
たった一言で嘘に変わっていく
ふ ....
競い合うために生まれたわけじゃないでしょう
奪い合うために生まれたわけではないでしょう
憎しみ合うために生まれたわけじゃないでしょう
傷付け合うために生まれたわけじゃないでしょう

ただ生き ....
真っ白な肌が好きだった
真っ白な笑顔が好きだった
真っ白な心が好きだった
真っ白な君が好きだった

真っ白な紙を広げて
真っ白な文字を書いた
真っ白な頁をめくると
真っ白に消えていく
 ....
真っ黒な廊下を歩いていた
ボロボロのテディベア抱えて
窓を開けろと風が叩くから
外の方は見ないようにした

爪先立ちでドアノブに手を掛けて
飛び込んだ部屋には二つの寝息
気が緩んで思い切 ....
誰かに優しくできないのを時代のせいにしないでよ
誰かに優しくできないのを社会のせいにしないでよ
みんなが幸せになれる世界が一番いいに決まっている

正しいとか間違いとかそんなのは関係なくて
 ....
I’ve been thinking for a long time, I want to change
Never trying my best, never trying so hard

 ....
冷たい風が窓を叩く
ため息は白く浮かぶ
毛布に包まったまま
凍える身体を温める

外はスノードームの世界
直にこの家を覆い尽くす
少しだけ眠くなってきた
あとは只身を委ねるのみ

 ....
簡単に呟けるくらいがいい
指先一つで誰でも気軽に

考え過ぎないくらいがいい
直接話すのと同じ感覚で

盛ってしまうくらいがいい
大袈裟な方が盛り上がれる

責任を取るのは自分なんだ ....
歩き煙草に咳き込んだ
不機嫌そうな顔こちらを見る
目を逸らした自分が間違っているのか

転んだ痛みに呟いた
それはただの独り言
差し伸べてくれる手を伸ばす
期待はいつも裏切られる

 ....
凍えるような夜の空気に包まれていたかった
満月はそれでも道を照らそうとするから

僕はまた歩き出そうとしてしまうだろう
本当の気持ちと向き合うこともなく

ただ何も決まらないまま考えていた ....
小さな掌に触れた
あどけない貴方がくれた笑顔が
あまりにも可愛らしすぎたから
温かい気持ちで満たされてた

貴方が生まれてきたそれだけで世界が
かけがえのないものに変わったんだ
夏の風が ....
あの日のことは忘れはしない
打ち上げられたサーフィンボード
砂浜に残された足跡達も
波が全部浚ってしまった

あぁ悲しみもいつか波が全部浚ってくれるよ

さぁ恐れずに立ち上がろう
向か ....
エスカレーターに乗っていたら
後ろから急に強く押されたんだ
相手は何かぶつぶつ言いながら
足早に立ち去ってしまった

はずみで割れたスマホを拾って
肩を落としたままホームを出た
自分も悪 ....
いってきますとかただいまとか

綺麗になったとか愛してるとか

欲しい言葉は一つもくれない

発する言葉は一言だけ



私は召使いなんかじゃない

叫んだら我に返ったみたい ....
逃げるガゼル 

追い掛けるリカオン

星が輝いている

真っ暗な夜だ

逃げる観光客

それを追う犯罪者

サイレンは鳴らない

真っ暗な夜だ

命のやり取りは

 ....
ガスマスクを着けたまま

廃墟となった遺跡を歩く

地上に出たのは3年振り

メーターの針が大きく揺れた

ここでは人は暮らせない

有毒なガスが蔓延している

サイレンの音が ....
1486 106(555)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
世にも奇妙な夢物語文書グループ11/10/4
1486 MUSIC文書グループ10/8/13
「あ」のひびき文書グループ07/11/2
投稿作品
Rebuild自由詩7*20/8/31 22:24
オリーブ自由詩9*20/6/6 19:19
科学四季自由詩320/3/10 21:47
トランスルーセント自由詩21+*18/11/2 20:03
月花自由詩9*18/10/25 20:23
スターチス自由詩4*18/10/24 22:57
はじまり自由詩1*18/10/24 21:01
タキオン自由詩2*18/10/23 23:33
sleeping自由詩2*18/10/23 18:44
アディオス自由詩2*18/10/22 18:49
常久自由詩5*18/10/21 9:43
風使い自由詩5*18/10/20 19:40
シオマネキ自由詩718/10/18 7:26
いっぱいいっぱい自由詩218/10/15 21:17
水遊び自由詩518/10/14 23:54
瞑目自由詩318/2/23 19:38
真っ白自由詩218/2/23 7:52
リジー自由詩3+*18/2/22 21:53
いいに決まっている自由詩618/2/7 18:51
最後の歌自由詩118/2/5 21:47
メーデー自由詩318/2/3 19:39
いいね!自由詩418/2/3 11:10
夕闇自由詩1218/2/3 0:54
明けない夜自由詩418/2/2 18:30
自由詩318/2/2 7:05
波乗り自由詩218/2/1 19:37
少年漫画自由詩118/2/1 8:05
召使い自由詩318/1/31 20:27
タンザナイト自由詩218/1/31 6:31
Another MOON自由詩218/1/30 21:45

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