「記憶喪失、」

 真知子は確認するように、しかし断定形で言った。

「ええ。記憶喪失、されていますね。息子さんは」
 担当の医者である小野は、一度ちらと真知子の隣に寝そべっている壮太を見て ....
春風よわたしは山に籠もります春の匂いを極めてきます


砂塵舞ふ 濡れし視界をみぎひだり桜ぞ桜のままに毀るる


月面を宙返りせしあの影は二月生まれのナルシストなり


 ....
 

下衆な旅人たちの呼吸がいやらしく明滅して、風がその隙間を縫うようにして湿ってゆく。隣を行くふじたくんは普段より一回り大きくなって、顔面をぬらぬらとひからせる、るるりら、ひかり、揺れているのは ....
瞳孔に赤い花束しのばせて指揮棒で追う蝶の白さよ

シンバルの彼はスポーツ選手の眼、100mとか、なんかそうゆうの



部長から提案があります「なんでしょう」もっと白目を剥いてください
 ....
始発点 ⇒ マントルを経由いたしまして右手にみえるは凱旋門でございます

週末を変形させる歌ひとつ飛んでボスニア・ヘルツェゴビナ



ダビデ像いりませんかと営業をインドあたりにひゃっ ....
夕暮れに街灯の間を渡りゆく涙を隠す帰り道、雨




濡れたこぶしをほありと包むきみの手よ「ぐうとぱーではあたしの勝ちよ」




包まれて犬の気持ちを知る夕 西窓からは突然の ....
とりたちが入場ゲートを飛び去って動物園に歌の雨が降る




もの言わぬ悠々としたたたずまい有象無象も鼻がながーい


生まれつきおしりの赤いきみにでも青い春などあったのだろう ....
ぼくの、ぼくは、あたまの中を舐めて
うにうに舐めまわして、舐めて
確信が持てないでいるのです、あなたの味、におい

( 体液、体液。したたって、体液のみずたまり
  襞、ひだ、うにうに 襞は ....
輝きが消えいりそうな気がしてる排気ガスにまみれた白銀世界で


どっきりを仕掛けられたら俺の目がどれほど犬かわかるだろうに

我輩はカスタードクリームであるが故、ねこのたまごにくるまれ眠 ....
あたし きっと
涙腺 とか、粘膜 とかが
とても ゆるいのよ

きんいろの
金色に傷んだ髪がかなしい

涙とか、そういうん じゃない から
気に しないで

きれぎれで、くぐもった ....
カーテンを頭からかぶる、冷えたぬくもり
いつも思い出してしまう
ぼくの好きだった女の子は、ぼくの嫌いだった男の子と
ふたりで、教室の真白なカーテンの中でくすくす笑っていたんだ


いま、ぼ ....
中空から
はじきとばされた時間は
      ( 降りそそいだ。。。)
ジェリービーンズで
ベランダにこつこつと不時着する


誰にもどこにも
選ばれなかった世界が閉じ込められていて
 ....
ささくれをさーってやって雲よりもほんわりしてるつもりでいるの


さいはてに天使の声であいさつを崩れはじめはこころのおんど


スペースはちゃんと白ではありません もっとひろがれレモンのか ....
もっとさらけだしてもいいんじゃないか。おれはそう思う。鶏肉を食べながら。聖夜。鈴の音。しあわせな感じ。おまえが絵を描くのに深い意味を持たないのと同様におれが詩みたいなものを書くのにさして意味なんて ....  


はりつめて切れそうだから目を閉じてあんまり空気を吸わないでいる



ひとりごと、白くかたまれ歌になれ風に飛ばずにここに留まれ


鍵盤にひとつぶ落ちる(きん、たたーん)か ....


ゅ         きゃははh   hhっはっは
、  っは  あhhっははは
CH          なんだ、これ   きゃっはhhっははは


 ゅ、CH/ヴゅ、CH/ヴ ....
トランプをあまりにも鮮やかにきったから彼は神様にマークされたの


洞窟のくずれる音が聞きたくてそうぞうじょうの空はももいろ



こころない歌がうまれた2秒後に全力失踪してく体 ....
おもしろくなきゃ死んだって構わない神もニーチェも死んだことだし


壊れてもとりあえずそこに置いといて夜中に急に光りだすかも


特撮のキューピー3分クッキング電子レンジが爆発するぜ! ....
   


   それでも、あたしのブライアンは
   はっ、はっ、はっ、はっ
   なんて、口をあけてからだぜんたいで呼吸をして
   わずかに首を傾けているだけだったし

   こ ....
サッカー中継をみていたのだけど、あまりよく知らない黒人の選手が、と名前も知らないくらいだからあまりというより全く知らないといったほうがいいんだろうけど、その人が「フリーだ!!」みたいにお国の言葉で仲間 .... ふれていたいと思った

あなたの熱、ふくれあがる言葉、イメージ
あなたの脳細胞がつむぎだした、あなたのこたえ
こたえになるまえの言葉たち



    氾濫してゆくのが好きなの。
  ....
森を抜けて。ふたりで大好きな
ちょっとしたぬかるみに座っている。
湖がそこにあって。
おしりが少し、ぐちゃってなって、
説明のつかない気持ちよさ。

水面に映ったきみの顔ばかり見て ....
ルーペを通るまっすぐに屈折した彼の意識。まなざし。
はん。ぼくはその焦点にもぐりこむ。
なんだよ。目が合う。彼のおおきくなった目、歪んで。
ぼくは彼が、今日の彼がいやだった。気持ちが悪い。
夕 ....
ぐうぜんがぐうぜんそこに立っていて「ぐうぜんだね」ときみは笑った


演技さえ出来ない、今日は。(嘘だけど)(どこから嘘かは言わないけれど)

しゅうまつを待つなんてことしないわよ。うちらが ....
ついに飛ばされた/待っていたのかもしれなかった/
この時を/この場所を/

<ああ ふたつめのじんせいはひとつめよりもはやくおわるなんて>おもしろいね</ああ>

フラッシュからブラック ....
イデア、イデア
数学的な点は目には見えないんですよ、先生
「まったく勝手なことをしてくれたね」
薄く色づく唇をとがらせてゆく(うるおい)
ぬくぬくとしたイメージがひろがってゆく
かたちになれ ....
霧もやにまかれて朝は訪れる(エンドロールもオチもない夢)


>>ダィァリーつけてるんだぁ(絵文字)ね,見たぃ!?(絵文字)大事な項は山羊にあげましょ(絵文字)(絵文字)

 ....
{引用=
  陽が暮れてゆく。なけなしの光を。太陽は俺たちに
  平等に。鐘の音はすべての者たちをやさしく包み込
  む。紫外線は等しく我らを刺すのだ。「日焼けサロ
  ンへ行く前に体 ....
「材料は{ルビ小宇宙=コスモ}をふたつ」それだけをオリーブオイルでいためつけてよ


くちびるにボルトを咥えて感じてるぐるぐるまわる青い電流


蛇の瞳に閉じ込められた虚しさを ....
きみが涙で、青く弧を描いて
おれがそれより淡い色で、ゆがんだ円を完成させれば

光って

そこは完全におれらの場所だ

意識をそこに飛ばして慎重に体温をあげてゆく


ほら
日溜 ....
たたたろろろろ(51)
タイトル カテゴリ Point 日付
家族カンバセイション (前編)散文(批評 ...207/5/23 20:29
【短歌祭参加作品】えいえんに春は短歌607/5/17 23:21
酩酊名店街自由詩107/5/12 2:03
青春狂想曲短歌10*07/5/11 2:44
飛んでボスニア・ヘルツェゴビナ短歌8*07/3/7 7:43
早春に雨短歌5*07/2/25 16:05
動物園に歌の雨が降る短歌9*07/2/23 2:18
光がもどってこない自由詩4*07/2/23 2:16
北の国から 2007 - 爆砕 -短歌9*07/1/27 13:16
涙じゃなかったらなんだっていうんだ自由詩6+*07/1/24 0:01
窓からみる自由詩8*07/1/20 5:31
降りそそいだ自由詩5*07/1/15 10:31
天使。しろく、ろ。。短歌6*07/1/14 4:37
埴輪とクリスマス自由詩3*06/12/23 1:41
【短歌祭】きん、たたーん短歌11*06/12/17 23:19
それもあなたの音楽自由詩5*06/12/9 2:06
うたいてR短歌10*06/12/4 20:57
全力失踪短歌11+*06/12/4 20:56
空にあってよかった自由詩9*06/12/2 1:01
ふと、サッカー中継。未詩・独白2*06/11/29 1:14
ミトコンドリア系自由詩8*06/11/26 3:31
湖畔自由詩7*06/11/23 19:42
セミの抜け殻パズル自由詩4*06/11/20 3:06
しがりがりん短歌6*06/11/15 22:51
sayonara.com自由詩5+*06/11/14 22:42
イデアイデア自由詩2*06/11/13 22:49
喧騒スクランブル交差点短歌8*06/11/10 20:04
赤赤黒黒[group]自由詩3*06/11/9 22:08
プレイ短歌5*06/10/24 5:14
スイートスポット自由詩4*06/10/24 5:11

Home 次へ
1 2 
0.09sec.