その地平線は
感情によって形を変え
拡声器に先導されるパレードは
歪みを生みながら日々を歩く
その悲しみや怒りを横目に
ただただ憂うスコールの中で
ぼくたちは
どこまで行けるのだろう
ぼくたちに
他 ....
これで終わりだ
哀しみの淵に佇んで
棺桶に片足を入れてみる
そこは冷んやりとしていて
おそらく恋しいとか愛しいとかいう
奥底から生まれるそういった波に襲われて
目覚める前の君の体温 ....
ことばの世界から遠ざかってしまったのは
見ようとしても見えなかったものが
見たくないのに見えてきてしまって
見えるものだけが正しいと思ってしまったからだった
気がついたときにはもう
粘着質な ....
やぁ。


笑ってるといいことあるよね、
って、
ぼくの飼い主は口癖のように言うます。
不器用なのです。


だから、
ぼくも笑ってみたです。

にこっ!






(飼い主ー、やーい、お腹空いた ....
 息を止めて苦しくなって初めて生きていることが実感できる、みたいなのを描いたら一日置いて思っている以上に近いところに本物の死が笑っていることに気がついた。本物、っていうと偽物がいる気がしてアスファルト .... 鯨は賢いから
殺してはいけないのだと
海の向こうでは騒ぎが続いている

賢くないわたしは
きっと殺されてしまうから
その前に沈んでしまおう
深く、深く
肺が潰れてしまうところまで
 ....
○電車――走る匣体。棺。中には死人が詰まっていてぼくたちはホームと電車の隙間の21mmを各々の足で越えることで死と生を繰り返す。


○ポニーテールの幼女――黒のギンガムチェックのワンピースに黒 ....
わたしの隣でいつも幸せそうに笑う彼は
きっと多幸症なのだ

{引用=
わたしはわたしに価値を見出だせないというのに
彼は、自分ではなかなか気がつけないものだよ、と笑う
君はチワワみたいだと ....
{引用=
生物屋の彼女の口癖は『早く地球滅びないかなー』だったりする。冗談ではなく本気だから困るのだ。え、なにそれ、君はぼくすらも滅びればいいと思っていたりするの?だなんて聞けない、なぜなら予想され ....
生きるとは呼吸、そして死は眠りだ。

エマージェンシー、イマージェンシー、イマジネーション。突如音のない世界に放り込まれ、治まらない耳鳴りに首に心臓が上がってきたかのような動悸がする。
 ....
蹴り飛ばした意思の行方は風まかせ本当はずっとこうしたかった

太陽に背く向日葵おまえもか不適合って誰が決めんだ

交差する秘密の哲学と犯行声明ジエチルエーテル夢を見せてよ



説明書 ....
{取消=
 目を開けたら何かがそこに立っている気がして
 強く目を瞑る
 突然シンクが音を鳴らす
 暗い部屋に低い音が反響して足元から冷たくなっていく
 そろり、と薄目を開けると

   ....
噎せ返るような鉄錆の匂い
ぞぞぞぞと這い上がる、
正体不明の警告
止まない水音
ひたひたと忍びよるのは
影のない、


転がっていたのは物だった
しなやかな筋肉は硬直を始め
この眼 ....
{引用=因みに、
今日の夜は丈夫ですよ}
消灯時間は過ぎたのに
カーテンのゆらめきを数えている
冷蔵庫の唸りは
パレードの始まり
睡眠麻痺は中枢をゆっくりと壊していく
本当は何がしたいの ....
{引用=

カンガルーの母親には常に三匹の子供がいましたが、
お役所が決めてしまったので、
年上の二匹は殺されてしまいました、
胚の子が生まれてくるまで、
お腹の袋に子供がいないので、
 ....
僕たちはこんなにもちっぽけで、
世界はこんなにも壮大だけれど、
この体の中にはとても小さくて、
でも地球よりも大きなものたちが詰まっていて、
一日に2000億が死に、
一日に2000億が生ま ....
{引用=悲しみを知らない人などきっといません、


同じような顔で同じような服を着て、
量産型が街を歩いているよ、
ねぇ、
おかしいね、
おかしいね、
同じでなければ怖いんだ、
臆病 ....
好きかもしれない人は
好きな人になり
好きな人は
好きだった人になり
好きだった人は
苦手な人になり
苦手な人は
嫌いな人になり
嫌いな人は
知らない人にかわって
わたしの体に ....
夜。
膨大な暗闇の
その堆積を知らない
その密度を
その質量を
この不安を
君は知らない

夜。
解答のないパズル
終わらない数式
積まれた書類
書き殴る指
丸くなる
四肢 ....
(ゼロ
僕は欠陥品である、と仮定する。
少年少女、互いに確かめ合うのは傷口。証明の始まりを上手く書き出せないから存在を不安に思う。ティーンエイジャー、
違う!
そんな括りでは収まらない。声を枯 ....
ぼくはこうして
かくれていますから
だけどそばにいますから

あなたがひとりを泣くよるに
ぼくはひっそりふうしゃをまわします
からからからとはしります
あたらしい風がふきますように
 ....
その付属器官は
本人も気がつかない{ルビ柵=しがらみ}を
蓄積している、密やかに。

パチリ、パチリと切り落としながら
纏わりついていた何かを
少しだけ知る
過ぎ去った日々

明日の ....
{引用=
オーデュボンの目が映した、まるで日食のように昼間を暗くするリョコウバトのその大群にも、最後の一羽にも、わたしはもう二度と会えない。
会えない。

減少する熱帯雨林の隅のほうで誰の記憶 ....
雨はいつだって突然に
感覚を刺激する

懐かしい音に
身動きが
――…取れなくなる
夕方の雨は
だめだ

カーテンレースを握りしめた
手の
震えが治まるまで
アスファルトを叩く ....
落陽、その時に見えたのは希望でも何でもなかった



羊を数えた夜が明けないから
一匹ずつ撃ち殺そうとして
銃創、その時に知ったのは暗闇でも死でもなかった


{引用=捨てないように ....
犬歯が疼く夜は
あなたのことを考えてしまう


黒猫が一方通行道路を逆走していて
わたしはみゃぁおぅと鳴いて忠告をした
哀しみに月はなく
瑠璃色の眼は立ち止まり
この影をきちんと認めて ....
{引用=
通過する――14時前の平日がトンネルの隅で俯いていた


14時は疎らで誰もが15時が来るのを知ってる。僕は迷子だ。


明日には会えない気がした。15時の駅で降りた足元の風、 ....
   さよな*らさよなら
   、六月*の雨の日、
   前線の*停滞と耳障
   りな警*戒音、僕た
   ちは一*度も約束を
   交わさ*ないまま、
   死別し*た。

{引用 ....
{引用=
彼の右腕を切断した翌日から左目が痛み始めたがその程度でよいならば受け入れよう


E165は漫画のような瞼をしてただ僕を見ている 見ているだけ にっこりと笑んだまま死んだE165は夢 ....
寝苦しい夜を終えた朝に母が言った

洗濯機の中を覗きこんでいると
その一言を思い出す
同じものを何度もぐるぐると網膜に回しながら

嗚呼、わたし、洗い流されてゆけ。
士狼(銀)(136)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
戯言と童話文書グループ11/2/6
過程文書グループ11/1/26
organ transplant文書グループ08/11/30
complex≒indication文書グループ08/7/29
獣化文書グループ08/7/13
投稿作品
scene 03携帯写真+ ...212/9/2 15:40
夜明けには死が待っている自由詩612/2/6 18:44
羽のない鳥自由詩10*11/8/18 19:02
にこっ!携帯写真+ ...6*11/8/13 17:34
デートは延期になりました。自由詩211/8/12 0:18
24時に自殺する鯨自由詩12*11/8/9 22:04
Note.自由詩4*11/8/4 21:39
多幸症様症状を呈する彼について自由詩2*11/6/8 21:17
生物屋の彼女自由詩2+*11/5/26 22:58
チアノーゼ自由詩111/5/23 22:57
インスパイア短歌3*11/5/22 23:03
プリオン[group]自由詩2+*11/2/6 13:25
ウォーターサーバー自由詩6*10/3/24 19:40
曲線自由詩6*09/2/5 2:28
眼球[group]自由詩8*08/11/26 22:27
赤血球[group]携帯写真+ ...5*08/11/19 23:43
心臓[group]自由詩11*08/11/15 16:23
***自由詩5*08/10/5 1:10
終焉自由詩408/9/25 0:01
濁流自由詩5*08/9/8 0:15
ひまわり携帯写真+ ...7*08/9/1 23:48
爪ヲ切ル[group]自由詩6*08/8/10 0:15
ひとしずく[group]自由詩7*08/7/29 17:34
約束[group]自由詩8*08/7/26 22:22
落陽[group]自由詩7*08/7/19 1:11
だから犬歯が疼く夜はあなたに噛みつきたくなる[group]自由詩13*08/7/7 0:07
14と16の境界[group]短歌5*08/6/21 23:13
sub*ject.[group]自由詩5*08/6/18 20:38
[group]自由詩4*08/6/4 18:48
白昼夢[group]自由詩5*08/5/17 18:26

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