人間が立ち入らなければ
自然はのびのびと広がり
絶滅の危惧を拭い去る
たとえそこに数百万個の
地雷が埋まっていようとも

人間は何かしらの大義名分を持って
自然に介入したがる
守ると言 ....
ころりん松ぼっくり

鱗片が開ききっていた

水に浸すと卵型に戻ってゆく

嗅いでみると

どこかのお寺のお堂みたいな

古そうで懐かしい香り


あの日私は

南京錠を ....
日常は無慈悲に忘却を貪る
失いそうになって初めて
錆びた記憶の引き出しが
壊れたかのように開いて
思い知らされる

まだ間に合うかもしれない
埋めたいもの
取り戻したいもの

そう ....
佳境にさしかかったジェンガ
震える指
焦る心
募る苛立ち

それなりのバランス

誰が崩すのか
ひとつ屋根の下
息を潜めて
そっと そっと


  
じっと待っているだけの
炬燵で脱水するような
ぬくもりではないものを
やはりじっと待っていた

励ましたって透明に霧散する
縋ろうとするとあらゆる身内が
冷めた目で瞬きもしない

サ ....
鬼と化した己の醜さに耐えられず自死した女を弔った

気という気が抜けて寝込む日々

目が醒めると果てしない布団の海の上を

その柔らかさに不安定に傾きながら歩いていた

何も持たず裸足 ....
はっきりと区切られた向こう側
けっして入れない向こう側
切り立つ崖の上に城のよう

囲む芒は陽射しに靡いてエルドラド
夢の島の住人たちを
遠くから眺めてはため息をつく
夢中になれずに隔離 ....
 
噴石のように降る豆の包み

福がこんなにこわいなんて

やはりこれは鬼なのだろう

頭に当たらぬよう手を上げ

時々福が手にぶつかっては

跳ね返って他人の手に渡る

そ ....
バスを待つ



気持ちのまま行動していたら
家まで会いに行って
誰だおまえと言われて
謝ったりする きっと

陽射しがキラキラしていた時間は
あっという間に暮れて
遠くに点在す ....
いらないもの
違う世界のもの
嘘つき

還す
遠ざける

埃まみれで
見えなくなっていた

祓い清め
研がれた刃先を見つける

還す
遠ざける

不調ごと流してください ....
いつの間にかVHSプレーヤーは生産が終了している

新しいテレビにはVHSを接続する端子もない

ビデオをDVDへダビングするサービスが盛況らしい

昔買った映画のビデオは
著作権法 ....
不安だと
誰かに話しかけたくなる

ラジオを聴いているというから
同じ番組を聴く

少しだけ心解けて
でも底ではまだ揺れていて

遠い町の営みに思いを馳せながら
手をつないでいる気 ....
ゴールが見えては
まだ届かない、

たどり着いた時には
本当なのか、すぐには信じられなかった



毎日起きるのは当たり前、
ではなかった

起きかけてはダウン、
の繰り返しで ....
絶え間ないと思いきや
時折ぴたりと止む

しばらくしておずおずと
鳴きはじめやがて一斉に続く


幼い頃ちいさな村にいた
ある日巡査が家に来て
行方不明の老人の手がかりを探していた
 ....
日常の穏やかは
まるで当たり前ではなく
常は死と難で溢れている

夏の夕暮れの空気の匂い
胸がキュンとするけれど
熱で死んだ何かのニオイ

死の匂いを嗅いで高ぶる
胸ぐらを掴まれて揺 ....
構ってやれていない
そう思ってベランダを覗くと
代わりに植木に水をやってくれている人がある
暑い日の夕方
バラ色と喩えるにふさわしい空の色が
窓を閉めると途端に蒼く透明な不安が部屋に射し込み ....
行きたいところへ到達して
喜びもつかの間
どこにいても何かが足りない

心も体もだるい日曜
店員もだるそうなコンビニレジ台に
新聞とメロンパンを置く

何だろうこの既視感
日曜の親父 ....
予定にない発言者の話を
声よりも大きな拍手で
大衆は呑み込んでゆく

決められた時間が過ぎていたから
大衆の一部となって拍手をしたけれど

発言者は一所懸命に何かを伝えようとしていた
 ....
ドレッサー
キッチン

その向こう側にある
だいたい当たり前で
ある時破壊されるもの

見ている姿は
瞬きの刹那に形を変え
何事もなかったかのように
元に戻っているかもしれない
 ....
耳たぶの硬さに練ったら
小さくちぎって丸めて
真ん中を少し凹ませて

水を沸騰させた鍋に入れて
浮いてきたら掬って
流水にさらして

甘く煮ておいた
小豆に入れたら
出来上がり
 ....
生まれ堕ちる

それは熱せられた油溜りの鍋かもしれない

ただ揚がるしかない

うまくいったかいかないかまあまあか

熱の中で踠ける機会はわずかで

鍋の外に私というものが委ねられ ....
いつの間にやらアレアレ率が高くなって

アレを説明するのにアレ
そのアレを説明するのにまたアレ
固有名詞を巡ってアレアレ

説明のためのアレを当てたら
やっとヒントが出てくる
そこ ....
闇に包まれている時間の方が長いのだ
光などほんの刹那にしか注がない
まばたきするとそんな光を見逃して
また長い闇の時間が続く

自然であることが
とても貴重で贅沢なことになっても
自然の ....
濃緑の季節から歩み続けた

京都。奈良。滋賀。の山々

いずれも帰途には京都駅にて

茶の菓を土産にした

紙袋を持つ手の肌の黒さが

だんだんと白くなる頃

山々も濃緑から黄 ....
車の往来が激しい幹線道路の
歩道と言うには心細い白線の内側を
注意深く歩いていると
唐突に上り坂の脇道がある

なお車に気をつけながら登っていくと
様々な趣向を凝らした墓石が点在する面積の ....
あと何時間働いたら
サービス残業になってしまうんだろう
わずかでも癒しをと
チョコレート食べても味がわからない

遅い時間の電車では
インターン学生たちが疲れも見せずに
入社後は過労死だ ....
三千もの駆けつけ警護が放たれた

汚染を発見する
除染で千が死んでいった

亀裂を発見する
二千がそれを埋める
しかし汚染で死んでいった

サイレンのような悲鳴の連続だった

誰 ....
滞りなく調理しているつもりでも
底のステンレスが傷ついていた
慌てて鍋をずらすつもりが
鍋が落下してゆく
火傷しないように避けたつもりでも
鍋の中身が一粒飛んで
私の頬に一粒の火傷を作 ....
祭りの夜
誰もが大漁を祈って海へ出た
自分以外が見えないかのように
前にいる者を蹴り上げている

海に潜る列車は混雑していた
満員の車両から溢れて
車両と車両の間
通路でしかないと ....
駅のホームで折重なり倒れているサラリーマン
一瞬のざわめきの後何事もなかったかのように通り過ぎる人々

目から血を流しおかしな方向へ曲がった足を引きずる人がいるも
ざわめきすらなくその前を ....
でこちゃん(1014)
タイトル カテゴリ Point 日付
DMZ自由詩419/6/9 17:55
ころりん松ぼっくり自由詩619/2/10 0:59
転移自由詩419/1/19 13:25
それなりのバランス自由詩5*19/1/2 22:29
夜と砂利道自由詩518/9/3 0:38
渡海自由詩518/2/25 21:29
DL自由詩418/2/18 14:06
節分自由詩618/2/3 20:21
バス停の夕暮れ自由詩818/1/7 11:16
大掃除自由詩217/12/31 1:04
時代自由詩717/12/16 17:46
14.71%の私自由詩617/10/22 0:28
脱皮自由詩617/10/15 21:37
秋の虫の音自由詩1317/10/8 2:37
罪と毒自由詩717/8/26 2:05
自己の泉自由詩917/7/29 23:03
新聞とメロンパン自由詩817/6/4 19:35
残酷な拍手自由詩917/3/12 0:07
やわらかい彫刻自由詩717/3/5 12:26
白玉ぜんざい自由詩817/2/19 0:48
私というもののない私の世界自由詩317/2/12 17:09
アレアレ自由詩717/1/3 16:27
夜と猫と駅自由詩816/12/10 12:15
最後の茶の菓自由詩516/11/20 14:52
霊園にて自由詩516/11/13 0:27
めまい自由詩616/10/15 16:48
今日も首が痛む自由詩516/10/9 23:15
火傷自由詩816/8/20 22:58
深海鉄道の夜自由詩816/8/8 0:09
みな、通り過ぎてゆく自由詩916/7/23 0:24

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