祖母の吾とほく見守る子の巣立ち

満腹やひねもす籠る花の雨

情報源多彩なりけり{ルビ事始=ことはじめ}
{ルビ老若=ろうにゃく}の憩ふ杏の花の下

大根の花の白さよ{ルビ昨夜=よべ}の雨

独り者同士女の花見かな

さくら咲く開花宣言日本一

山の墓今年も来たよ春彼岸
働いた手のひらをそっと見る

森を彷徨いうずくまる

{ルビ闇路=やみじ}の{ルビ褥=しとね}{ルビ花埋=はなうず}み
半地下の車庫 ゆらめくビニール紐

秘伝のたれを足していますと口が

次のバスターミナルまで追いかける

この裏はアパホテルがあるはずの

のぼりが立っているのに風がない

畳がさ ....
にょきにょきと土筆の坊や川の土手

すみれ草ひしゃげて咲きぬ草の中

林道や天と重なる山桜
季語がわからないまま書いたから、
俳句とはホントは
よんじゃ駄目だというような話もあるなかで。
自由俳句ってあるもん、とか
自由律俳句をなんでも俳句になると
勘違いしているから、
 ....
似た墓ならぶ春を歩く

煙の匂いでも空の匂いでもない墓のにおいだ

いないことの目立つ季節や東風吹く

水が光の真似をする無邪気さよ

迷うこともできない遅春

熊蜂倫理とは自己犠 ....
頬を打つ風や名のみの春きたり

雨毎に数増しにけり落椿

永らへて無事なる生や四手辛夷

{ルビ三人=みたり}居て一人寡黙や沈丁花
ムスカリのひょっこり此処に{ルビ濃紫=こむらさき}

青ものは間引きの水菜ハムサラダ

{ルビ浅葱=あさぎ}空ぽっかり{ルビ下弦=かげん}の朧月

安堵すや今日で終はりと受験の子

ケ ....
もういいよ

ぼくはひとりで

大丈夫
{ルビ蟄居=ちっきょ}して見るものなべて春めきぬ

梅が香や未だ明けやらぬ戸口まで

{ルビ去年=こぞ}植えし{ルビ鬱金香=ちゅーりっぷ}の芽を数へけり

此処に居ます春の小花の声聞こゆ
 ....
退屈な

陽射しのなかで

本を読む
今夜また琥珀をあおり夢をみる  頁{ルビ繰=く}る 手を休め{ルビ食=は}む {ルビ葛湯=くずゆ}哉


「ただいま」と 還り笑う君 雪の{ルビ冠=かん}


 降る雪と 藥罐の歌う 夜更け哉


 電飾の 眠っ ....
寂しさの星座へ向かう一月半ば

諦めを一つ手持ちて鬼は外

もう良いと言ってほしいの冬銀河

冬の雨寂しいという合言葉

父がいないわたしは起きる寒き朝

かけがえのない思い出に浸 ....
牡蠣鍋をまた作り父は不満顔

寒さに負けて今日はただふるえるよ

今日は日付変更線を迎えたの

歯医者の帰り冬の寒さは身に染みて

ポテトサラダ父のために作る小寒の日

悲しみに無 ....
そっけない冬に迎える一周忌

寒さなどなんでもないと呟いて

緩やかな上り坂なり我が冬は

初夢は霧と消えゆくそんな朝

さよならを言いたいのだけれど冬の暮れ

年末のチンジャオロ ....
三が日いつもとは違う道を辿ろうと

お節もなくただお寿司だけ買って来たる

父と酔いわたしも酔って三が日

悲しいと一言言えぬ年の明け

白鳥の鳴いて過ぎゆき朝涼し

忘れられ二度 ....
ふみを書く陽のさす部屋や春浅し

一斉に上向く蕾白木蓮

豆撒や野良猫追ふて鬼は外

侘助とふ昨日の椿早や落ちて
黄昏に

カレーの匂う

帰り道
ここかしこ雪塊光る闇の夜も

蒼空に映えて白梅自生の木

光りさす一箇所のあり冬暮色
じりじりと尾根を這ひゆく冬の雲

ぬかるみを右に左に傘の杖

積雪の朝の足跡小さきもの

雪の日やひねもす花豆ことことと
真夜中にたった独りで酒を飲む 夢の中で夢をみる 初電話年古る思ひ出語り合ふ

間引菜をあしらふ朝餉明けの春

冬日暮散歩の隣人久しぶり

柑橘の皮干す背ナの冬陽かな

雨上がり雨滴に写る裸木かな

蒼空や身の軽々と布団干す

 ....
{ルビ冬の雷=ふゆのらい}マクドナルドは混んでおり

紙の白寒しインクは北斎の藍

餅の黴削ぐ母在りて台所

冬苺 逢いたい、だなんて今さら

倒れこむ人の音かと しずり雪

空咳 ....
虹の魚むしり食って骨にする しでかしてじっと見つめる炭酸の泡 伽羅の香を
独り静かに
聞く夜は

墨すりて
香る龍脳
沁みる夜

白檀の
甘き香りに
酔い深く

龍涎香
男はいざと
紅求む
密やかに
眠りに就いた
きみ想う

銀幕に
きみの姿を
映し観る
俳句
タイトル 投稿者 Point 日付
愛する者へけいこ2*24/3/24 17:18
春彼岸2*24/3/20 17:00
破調レタス2*24/3/19 1:03
スカイツリー春日線香424/3/13 8:32
里山の春けいこ3*24/3/13 7:11
ホワイトデー寒波?秋葉竹124/3/12 22:29
春浅しかち024/3/1 21:19
春の花にちなんでけいこ4*24/2/29 18:11
パステルカラー1*24/2/22 8:18
きみにレタス3*24/2/17 1:06
春を待つはなけいこ3*24/2/11 20:06
午後にはレタス1*24/2/10 23:12
独杯2*24/2/7 22:29
二月、夜墨晶4*24/2/5 19:09
つれづれと俳句朧月夜4*24/2/4 18:57
2*24/2/3 20:02
1*24/2/2 18:56
1*24/2/1 19:31
初春の句けいこ1*24/2/1 17:58
少年時代レタス3*24/1/30 1:00
ふゆのひかりけいこ1*24/1/28 11:27
大雪前後の句1*24/1/25 19:04
酔って候レタス2*24/1/23 0:32
白日夢 1+*24/1/17 17:09
寒の入りけいこ1*24/1/16 17:50
冬の雷そらの珊瑚3*24/1/15 11:13
長束静樹024/1/14 18:59
_124/1/13 18:22
レタス3*24/1/10 1:10
真夜中に4*24/1/10 0:01

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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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