夜の底
白いテラスで
まるで一粒の水滴になったような気持ちで
佇む
この心は何かから
別れてゆこうとしているのだ
何からなのかはわからないが
さびしく はるかに
遠ざかってゆこうとして ....
前略、先生へ
突然ですが
『全てを背負う決意』と
『全を捨てる決意』では
どちらを選んだら、幸せになれるでしょう?
私は前者だと思って今までやって来たつもりだけれど
....
愛は静かに燃えている
いつも静かに
夢は激しく脈打っている
いつも激しく
笑顔は正しく輝いている
いつも正しく
では、それは何の為?
優しさに紛れて
....
愛
が
ある。
そこに
静かに
激しく
燃えて
い
る。
この
優しさは
あなたの為に。
この
決意は
....
轢死した秋の残骸
溶けた雪の下から
顔を覗かせ告げる無念だ
何処へも行く当てのない私を
重ねるのは余りに不躾だとカラスは
鼻で笑いながら茜の方へ飛んでみせた
どうしたって勘繰ってし ....
快晴の朝 カーテンの隙間から射す陽
薄暗い部屋とカレンダーに付けたハートマーク
寝ぼけ眼でコーヒーを一口
着替えたら犬の散歩に出かけるとしよう
耳あて代わりのヘッドホン
流れる音楽の外の音も ....
Love me loudly,love me hot,
Love me madly,love me dry.
飢えた獣のキスをして
潤すためのキスをして
貪り尽くすキスをして
欲に滾った ....
寒いねときみは白い息を吐きながら言う
でももうすぐ春だ 暖かくなるとも言う
そう想うきみに真実を告げることは
とても辛いけど
だけど告げておかなければならない
自然は一年ごとに四つの ....
必死になって 一瞬でもいい、小説になりそうな時間を繰り広げて
必死になって 一瞬でもいい、花火になりそうな時間を打ち上げて
必死になって 一瞬でもいい、映画になりそうな時間を映しとって
....
僕の心が休む丘に
一人の少女が立っている
少女は髪を結わえながら
丘の先の町を見つめる
「世界はもう滅亡してしまったんだ・・・」
そんな事を思った矢先に
本当に隕石 ....
今朝も
様々な具材を乗せて
すし詰め電車が
発車していきます
季節は冬ゆえ
暗い彩りになることは
ご容赦いただきます
味は
休日明けゆえ保証します
たらふくご馳走を腹に溜め込 ....
砕けるように挫けるんだ
戻らないように負けるんだ
思い出さないくらいさっぱりとさ
僕はたくさん諦めてきた
色んな事が手元で消えてった
僕は憧れていた存在になれなかった
なりたいと思 ....
かれは出てゆき
ドアーはしまった
それと同時に
わたしが
世界のすべてから
締めだされた
ドアノブを触ってくれませんか
と
わたしは書く
うす鼠色のペンで
ドアノブ ....
言葉はいつも存在するだけだ。
どんな狂ったことを書いていても。
時は無情…。
フランスだとか、どうでもいい。
金ばっかりが、欲しいんだ。
CDなんて、売れなくなった。
旅人なん ....
どんなキレイゴト並べても
確かに
変えられなくて
替えられなくて
苦しくて
自分を変える意味。
探して
もがいて
足掻いて
言葉の積み重なりに拒絶
それはあなた ....
君に初めて名前を呼ばれた
出会ってもう1ヶ月
だけど
照れ屋な君にとっては
名前で呼ぶのは大変なことだったのかな
嫌いだった自分の名前を
大好きになった
僕も君の名前 ....
わたしは愚者を代表して 今日
自由と愚者と風についての箴言をここに記す
自由とは
どんな法則よりも 尊く
厳粛な 掟である
死を予感させる風が吹き
枯木たちは一斉にガサガサと喋りだ ....
小刻みに刻むチョコレート
ロンサム・ジョージのために
部活をさぼってクローバーをちぎる
きみのためだよ
小学生向け科学雑誌がなくなってひさしいね
ちいさなピンホールカメラを
覚えて ....
つまらない試合だったと反省する俺を
そのまま励ますようなことはしないでくれ
悲しみに素直でいられなくなるから
考えに酔うように俺に喋りつづけないでくれ
頭でっかちには素直でいら ....
やけに暗い緑色だと思った
真ん中のひゅるりとした布の裂け目が
暗い
目の前の人間がなにごとか話し
私の体が脱臼していく
頭と首は左へねじれ
右手は直角に天をさし
右足はぶらりと行方不明
....
感覚は、何かがあることを教えてくれる。
それはその物が何であるのかは伝えないし、
その物にまつわる他のことを伝えてもくれない。
ただ何かがあることのみを知らせるのである。
(C.G.ユング ....
かがみをみている
じぶんのかおではなく
はいごにいる
かぞくをさがしている
タンスのしょうのうを
とりかえている
ははがひとり
うつっている
最初に
魚影がよぎる
同時に
背骨が見つかることもあるが
大抵は時間がかかる
次に
尻尾が見つかるが
順番が逆の時もある
頭はどうでも良い
後で取って付ければ良いのだ ....
「恥の芯」
生きているのが恥ずかしい
死ねないことが恥ずかしい
しょせん価値など求めてないが
恥ばかりの道のりで
消えてしまいたくもなる
過去は去るまま
未来は白紙
....
苦難を越える努力が好きだ
好きだから先週末から今日にかけて
苦難がテンコ盛りになっている
俺はこんなもんじゃない
不徳の致すところなんてまっぴらだ
お陰で消えてくれる ....
新しいマンションに、
彼女が、テレビが必要だと言うから、
たぶん、テレビを買うと思う。
でも、
ぼくはあいかわらず、テレビは、
いらないと思っている。
へやに、ドラム缶がいらないのと同 ....
轟音に
おびえるばかりの私には
列車そのものの
揺れになど
考えの
およぶ筈もなく
可憐な花、
それも一輪の花、
そんな風景ばかりに
こころを砕いて
いた
眺める ....
きのこはやさいの
なかまですか
はっぱじゃないのに
なかまですか
なぜきのこを
いじめるのですか
もうしません
きのこはやさいの
なかまです
とおいくにから
てがみがきた
ちいさなおふねで
やってきた
へんじをかくのに
いっしゅうかん
かかった
みなとにいくと
もうてがみはなかった
とおいくにへ ....
車椅子に座らされて
ポツンと窓辺の席に居た
病院の中は明るく
居心地良さそうに思えた
眼を閉じて朦朧としている
あなたは……
見舞いに来た
娘たちの顔も分からない
どんよりと眼を ....
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