また列車は停まらず通過していった
もう何本の列車が通過していったことだろう
早朝からプラットホームに立ちつづけて
もう陽は落ちようとしているのに
どの列車も眼の前を速度を落とすことはな ....
いろいろなことが頭上に浮かぶ
昔飼っていたたくさんの猫
わたしはみんなを捨てたのだ
私以外誰も覚えていなかった。
約束も守れない身勝手な私
....
いつの間にか
閉じ込められた
白い球体の中で
ごろんごろんと転がってみる
球体も一緒にくるりと回り
なんだか無性に楽しくなる
ごろん ごろん ごろーん
ごろん ごろん ごろーん
目が回 ....
夜中に目が覚めて散歩に行った
黒の画用紙に太めの半月が貼ってある
彼女はふっくらした横顔を向けてこう言った
忘れちゃだめよ あの娘はお嬢様育ちだということを
そうだった 彼女は両親からたっ ....
じゃりじゃり砂を噛む
骨と肉のあいだに砂がつまっている
心のすきまにも砂がつまっている
どうにかしなくちゃ
身体も心も重くなる
ソレダバ
耳を傾け片足トントントン
....
僕はなぜ
今日も詩を書いた
こんな詩を書いたのだろう
失業して
ぼんやり一人旅に出た
北欧の街で
ロングジョンシルバー船長は引退したらただの爺さんになっちまう
フェアリーテールはティンカーベルの魔法でいきのびるのだね
世界はウオール街ではなりたたないのだよ
ぼくたちは不思議の ....
待ちに待った
楽しい記念日
大切な記念日
君の記念日
大きなプレゼントも
素敵な言葉も
僕らには必要ないね
だって
気持ちを伝えあったから
君と僕の気持ちは同じ
好 ....
無くした愛をいくつかぞえただろう
面影をいくつわすれただろう
歳をいくつかさねただろう
こころのなかでなんにんころしただろう
僕はいつか独房のなかでしぬのだろうか
....
現代を生きる平凡な私達には無言で了解していることがある。
空は青空がいいとか
平日と休日がある。スケジュールがうまっている。だから君に認められる。
「幾多の歴史がつもりつもって、その先っ ....
今日は 誕生日
浮き浮き気分で 草を抜く
誰ですか?
おばちゃんチックだって
笑うのは
耳元に 響くは
ツクツク ファイヤー
あなたが 言ったんだ
どうしたって
つくつく ....
ちょっと悲しいから
悲しみ飲みました
一杯やるかって
そんな気分でした
みんなとかぜんぶとかそういう
言葉をぶちまけて
ぐちゃぐちゃにかきまぜたら
いろんな色になりました
はじ ....
年賀状が届かなかった
そんな知り合いたちが増えていく
高校時代にはじめて付き合って
胸かきむしるように別れた女性から
朝食のサブウエイにいいね!って
そんなに乾くほどの時間が過ぎてしまっ ....
たねは
ねむっている
どんなゆめをみているのだろう
たねが
かぜにとばされた
すこしふあんになってふりかえる
たねのきおくは
らせんのようにつながっている
たねは
たびを ....
左半身の欠落感と
引き攣るよう感覚
多分
すれ違いざまに
持っていかれたんだろう
どこかの辻で
出会った際に
....
かつて美しく華やかだった日々をおきざりにして
その骸は橋の下を流れてゆく
橋上ではジプシーが遥かな遠い時間を踊る
もう家には帰れない魂は冷たい炎となってオーロラになるのだね
....
そんなに怖いですか
そんなに恐ろしいですか
怖がる対象が いつの間にか変わっていませんか
恐ろしがる対象が いつの間にか人になっていませんか
私の故郷に一度いらしてください
きっ ....
雨を切る
水面のふたえの眼差しを
かたちとどめるまで震わせる
水上に口寄せる雲のとうげ
向こうは見えず雨惑い
みなもとに降る縦糸の舟が
あまさず小道を払いおとし
南の淵から流れる北へ
....
精神病院で夜勤の朝
朝の体操で
体育館に移動した
体調の良い患者30人ほどが
開放病棟から体育館に移動し
めいめいが
散歩したり
ボール投げしたり
軽い運動をする
病棟に帰ってき ....
発見した洞窟は
温かかった
あなたを想って
さまよった末
たどり着いた
わたしは其処で
恍惚となった
あの初夏に
感じた潤い
上り詰めた感覚
果てない わたし。
....
ふたりで見た海を通る
消したい記憶を消せるほど
ぼくは澄んではいない
吹き消されない光の源
その物真似をしている
ふたりで見た海を通る
消したい記憶を消せる ....
吹き消されないともしび
たしかにある
それしか分からない
一箇所だけ鏡のような俺は石ころ
ひとりでもないし
たにんごとでもない
やり方はほかにあるってことさ
....
静寂のまま湾曲する感情には、寄り添う言葉が見つけられない、水の枯れた川の様にかつてそこにあったものを示し続けているみたいで辟易する、ヴォリュームをゼロにして流すオーケストラのプレイみたいだ、聞 ....
男盛りを
無駄にするなと
キッチンの奥から
非難する人
報われないと
知りつつ嵌まり
貴重な休みを
費やす私
サービス忘れた
ネットつばめよ
家族の視線が
冷たかろに
ゴロリ
....
愛ってなんですか
たとえばそれで おなかは満たされますか
今月分の家賃が払えますか
愛ってなんですか
たとえばそれは ふかふか毛布よりもあたたかいですか
疲れた体を癒してくれ ....
苦しんだり悔やんだり
いまさら心をたてかえたって
どうにもならないような気がした
肩とおなかににちからをいれる
惨めですっからかんになってしまう
遅くはないさ
....
先走った靴が ぼくを置き去りにし
真剣な顔で ぽっかり浮かんでいる雲
始発に乗りました
知っているのはそれだけです
一人今日に留まり
呼吸に委ねる
凍りついた世界に 小さな穴をあけ
....
私の頭に
時々帽子がぷらりと帰ってくるよ
遠い昔
だれかが
私の髪の毛をくしゃくしゃっと
した時の
あの切ないような感触を
私の頭は覚えているよ
みんな
自分のことだけで精一 ....
歩む道には
紛うこと無き痕跡が残る
何故なら草が
離れ離れなってしまう
過ごす場所には
自分以外も過ごす
何故なら石が
白くなってしまう
草の葉が
白い石に
黒い影 ....
萎み始めた意識の片隅に
かろうじて立て掛けてある
ギターの絃はたぶん錆びついて
降り積もる時間に埋れている
僕の指は踊れないから
意味を探してしまうから
残念ながらギター弾きにはなれな ....
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