名前を呼んで?
僕の名前をその声で
つらいときでも
たのしいときでもいいよ
大きな声でも
小さな声でもいいよ
すぐに
会いに行くよ
すぐに
抱き締めるよ
繋 ....
そこの少女は何に目を丸くして
立ち尽くす男性は何を憂う
あなたの目に映る全てが見たい
心で感じた全てを
そっくり沁みこませたい
遠ければなおさらね
この木を見て ....
ちいさな影が旋回する
曇り空には
そんな顔しない
生きている
しかたないだろ
ちいさな影が旋回する
こころの闇を見つめる
こころの光を見つめる
....
草や空気を掻き分け
秋の虫たちが涼を告げる
人間のまとうものも厚さを増して
いつになく曖昧さを好む
陽だまりに転がる生き物
人懐っこいフリしちゃう奴
羨みつつ蹴飛ば ....
雲一つないと言い切れる空
有終の美を飾る紅葉樹に
ただ僕はみとれるばかりだ
全身で思い切りつかんで
高いトコロから降りられないし
足の裏がやたらと心地よい
やわ ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
私の心はガラス製なんだ
でもね
ちょっとやそっとじゃ割れないよ
イジメられるのは慣れてるから
大丈夫だよ
まわりに何重にも新聞紙を巻き付けてテープで貼ってあるから
....
壱=「以下にして空白を埋めようか等と考えている」
雲のないその日、たまたまペリカンの集団が飛来したのよ
かわいそうに、塗り直したばかりの白壁に小さな足跡をつけたのは野良猫ではなかったの
....
うららかな日でございました
春まだ浅い
やわらかな陽光が
鏡のような海の面を
無数にきらめいていく
穏やかな日和に
お嬢様は嫁がれていかれました
でも
その胸中はいかばかりか
真 ....
むかしあるところに不思議な植物があった
あるひとの ゆびのおとが ぱちんとなったとき
その植物は ビールになった
その不思議に人々は笑い 手をとりあって 酔いしれた
むかしあるとこ ....
冷たい窓ガラスに頬をくっつけて夜の向こう側を見つめてる
雨粒が落ちて跳ね返る音とバイクが走り去る音と子猫の鳴き声のオーケストレーション
向かいの家の橙の灯りが水溜りに写ってる
精神操 ....
ルールの破り方、忘れたような
大人にも
こどもにも
なりたくはない、な
蒼穹につぶやかれて
白雲のように
自由律
生きることに
うたうことを
忘れないために
夕暮れが
今日か ....
いつも風上に身をおいて
あなたは、だいじょうぶですか
と問う ぼく
気高いきみでいてくれといわれた日
そうありたいといちばん願っていたのは
たやすい
いやいや 余裕ですよ
航海し ....
仰々しく咲く蓮の花
水中では茎が悪夢めいた脈絡のなさで
もつれ合いからみ合い
人は睦み合い、それは否であり是であり
泥をむさぼる同化作用をもつもの
そんな大輪の蓮華が今日 ....
遠くに見える夜の中で 僕は
何だろう
きっと 眠ること それ自体を 考えるべきなのだろう
時の内側を 路地裏へと 出て行く
砂に水 大切なもの 見落とさぬ
手から サラサラと 零れていく
大切な 存在
比喩として 砂を連想することも
多いけれど
今日 池掃除をして
泥を 掬い上げた 瞬間を
....
{引用=数刻のとびらをひらく
しろい手をたどる
まざりあう木々を
まどろみをいくつものかわせみを
はね広げているね
そこに降り立っているね
なみだに生まれてくるこず ....
おんなじ言葉でも 微妙にちゃう
うちとあんたの「好き」
わかってん、唇がふれたとき
いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが
失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である
誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
月を{ルビ齧=かじ}る
空に凍てつく月光を
画鋲を摘み取るように
指の合間にひょいと挟んで
口の中に含む
すると世界が暗くなり
おまえの喉は冷たく燃える
噛み砕いた光は 食道を這い下 ....
みなす・もるぐるの副官
後素潜
かんじひょうきすると
つよそう
後素潜
きゃべつに
しおを
かけて
たべる
ことで
いきる
くるしみの
うめあわせを
して
それから ....
よぞらのなかに
じぶんをさがした
みつけたのは
ひとりたくましくひかる
いっとうせいばかり
まるでわたしみたいに
つよがっている
このよぞらのなかに
すばるとい ....
水没した水族館
海を塞き止める巨大な梁
深淵の揺らぐ魚
停電
深海ケーブル
もういいよ
ぜんぜんよくないくせにさ
もういいよ
終わらせようとする
それってなんなの
理由はあるけど
いいたくないの
いえないの
子供だからじゃない
大人だから ....
sekai-kan
おっさんの射精みたいに
希釈された
sekai-ken
ワイシャツの首絞める、
感触
世の中はきれいごとだ、っていう了解に
意味もわからず袖を通す
....
映画が終わり、点灯されず
また最初から、始まった
つまりここは、昭和かどこかだろう
母がよく話してた、一日じゅう映画がみれる場所
父さんは何度も見るのが苦手なひとでね、
黙ってさきに出て ....
息子と向き合って生きていくこと
誰にも頼らずずっとやってきた
知らないうちに様々な人の思いやりを受けているとも
気がつかずに
ただひとりきりで育てていると思っていた
息子は私がひとりで育 ....
わたしたち
同じ目的を持つもの同志
名前を偽ってでも
こうしてみんな
集まったね
小さな情熱を
灯しあい
ぽつり、ぽつりとだけど
飽きることなく
話をしたね
ひとりひと ....
ええ声は 微炭酸
ええ声は 不如帰
出れば ハスキー 御好きに だすきんかける世に
きれいな廊下に ええ声は 高く 廊下を這い渡る
住所不明のええ声は 海を渡った ターザ ....
なんだろう
のどにつまるような
苦しさ
涙を通り越した
悲しみ
前にもあったんじゃない?
ううん
今までのとは違う
苦しい
悲しい…
なにかが
違 ....
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