永遠を悟らないということが
幸いだとでも言うように
その、部屋が蒼ざめてゆくのを
どうすることもできないでいた
個のいのちの永劫が無いことは
蔦の絡まる由緒ある図書蔵ではなくとも
....
張り巡らされた鉄条網に
体当たりでぶつかっていって
やっと出口と思っていた
からだから滴っているのは
紅い色した言葉の絶叫
纏ったままで視界にみたのは
さらに取り囲む鉄条網
なぜ ....
何かと目印になったり邪魔になったり
いつのまにか切り倒されて
また
(はじめまして)
お庭番だよ
それから僕も楔を打ち込まれたままだ 。
休日の時間をもてあました僕は、上野の歓楽街で酒をくらい、隅田川のベンチで夜を明かした。年越しの時は、友達と一緒だったから、こんな風には自由にはなれなかった。僕はやっと手に入れたフリーダムという言葉 ....
君に愛されるためには
不幸でなければならない
孤独とは売り物であり
知恵である
君の目に留まるよう
わたしはわたしの孤独を売る
君の視線を盗もうと
ああ 今日 ....
波打ち際の子ども
陽炎に揺れる海の家
空を仰ぐ向日葵
総てが夏を歓迎してる
僕はただその向こうの秋を見ていた
君を連れ去った夏を
受け入れられな ....
僕たちはただ、夏のせいにして
激しく求め合い
そしてただ、夏のせいにして
激しく傷付け合った
総てはあの照り付ける
太陽のせいだと
思いたかった ....
浮いたり 沈んだり
忙しいよね 生きてくってのは
尖ったり 丸くなったり
大変だよね 世渡りってのは
従順になったり 裏切ったり
しんどいよね 恋愛ってのは
嘘をついたり 愚 ....
今日がなかなか終わらないで
あしぶみする明日がくさっている
あたたかいのは
泥だった
あたらしいものを食べたくて
舫いをはずしたのに
気がつけば
泥をさがしている
これは
....
打ち込んだ言葉が
操作ミスで 消えた瞬間
何もかにもを なくしてしまったような 喪失感に
さいなまれそうに なる
目の前で 笑う 姿に
かなうものなど ないのにね。
ブリューゲルの「イカロスの墜落のある風景」
野間宏に暗い絵と表現させた作品のひとつでもあろう
ボッシュなどの流れを汲んだ暗い閉ざされた色彩に
海中に墜落したイカロスの足だけがみえる
ギ ....
ぼくはただもう
汗をかいて生きよう
排ガスさえ流れてこないよ
よどんで静止する空気のなか
一瞬!の風を
ヨットの帆のよう
全しんをぱんと張って受けている
止まっては溶けつつ
ひたす ....
私の心臓に突き刺さった一本の棘。
抜くことはできないのか
河は輝いているが、私は輝きをなくし
生気が吸い取られていく
私の中の水面はどぶねずみ色になり、
なくなった。私も私でなくなった。 ....
愛
私が人生を憎むとしても
人生を愛するとしても
君が必要だ
信仰
確かに私は凡人だ
しかし信仰を持っていることについては
誇りを持ってい ....
これは知り合いの男性から聞いた話なんですけど、
その男性の友人、仮に名前をA君としますけど、
そのA君にね、ある日、彼女ができたんです。
A君、それまでずーっと女性に縁がなくて、
いわ ....
迷路とかでもなんでも、
探したり、
迷っていたり、
そんな事をしている時が、
楽しかったりするわけで。
そしたら、
浮世の迷路にも、
もしかしたら全く同じ事が、
言えたりするんでは ....
例えばもし。
火が存在しなければ、
情熱を「燃やす」ことさえ、
どれだけ難儀なことだっただろうか。
あの娘の瞳のブラウンシュガー手のひらの上で転がして
ブリキ玩具の鈴の音を夏の日差しに溶かしていく
ハビットメタルの軸受けにビー玉一つを投げ入れて
消せない過去だから 寧ろ愛してやろうと思ったんだ
何時だって 唐突に思いだして 身を焦がすから
本当は忘れたいんだ 無くしたい
それが 出来ればナァ!
得意だと思っていた事 意とも簡単に ....
孤独じゃないと感じてる
孤独じゃないと案じてる
二人でぐっすり眠りたい
月あかりだけ浴びながら
青いツラの皮うかんでる
きのうの戦争銀メダル
世界で何位なら満足 ....
海がわたしたちを生んだの?
わたしたちが海を生んだ気でいる
飼おうとして噛まれた手が痛む
波はなにかを
探しているから
常にかきむしって
大地をけずってゆく
砂浜が綺麗に
みえ ....
万物理論(Theory of Everything)を携えて来るそれは
人でも神でもなく
一切を
謹厳に
すべての力を統べ
しかし、
哲学的な亡者どもは
自動 ....
気がつけば、
Facebookの友達の数は
とっくに一年の日数を超えてた。
一日一人ずつ会っても、
一年間じゃ足りない。
そう考えると、
一年にたった一日でも
一人の人を独占でき ....
五反田のスターバックスでコーヒーを飲んで、一風堂のラーメンを食べる予定だった。しかしコーヒー自体があまりおいしくなかったから、何もする気がおきなくなってしまっていた。金をもてあましている代わりに、 ....
もしも鳥だったら?
あたしゃ、きっとペンギンさ
灰色の空を見上げるだけのペンギンさ
あなたはとても幸せだと想うわ
だって辛いんでしょ
だって淋しいんでしょ
だって泣きたいんでしょ
そんなもの もうあたしは忘れたの
そんなもの もうあたしは捨てたの
それでなぜそんな ....
闇に
眼が灯ったので
無人の食卓はむしろ
円く、
青白く
幼子の夜泣きは
ぬるい風に裂かれ
アスファルトの上に散る
....
ロックしても
ノックしても
おまえのこころはどうにもならない
おまえはまるで壊れたアラーム
そのときがきたって起動することなんかないのさ
裏通りじゃドラッグ ....
スマートフォンを手にして
花壇の隅、おじさんがぽつん
RPGにも飽きて動画とか見始めて
キリが無い二十三時
月に五千円の小遣いを貯めて貯めて
欲しい物は飲み代に代わる
終着駅間で際すれ ....
現実が見えない速度で流れゆく
見えずとも流れゆくのは
時間と河の佇まい
喉を切り裂く
その 刹那
声にならない
悲鳴と絶望の渦の中に
また 流されてゆく
小さな小さな ただ
....
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