背中の掻き傷が疼くのは
蒼白い月が輝く夜
足音を立てずに風のごとく
走り去って身を潜め
雄叫びを必死に抑えて
爪を立てて歯軋りを堪え
零れる涙を拭いもせずに
朝日が昇るのを恋い焦がれ
....
なぜ悲しみばかり
流れるのだろう?
遠い夜の街を歩く人の
みやびで正しい歩調があり、
この国のよどんだ人の心に
ひとつの透きとおったメロディーを流す
ありきたりな流行 ....
たてもののすきま
瓶のそこに
いる
みたいな、
うすあおい灰色は
だれかのため息
ひかりが
灯るあいだ
だれのことも
おもいださないで
よくて
シャツがはためく
は ....
十九歳なんて
ちょーアホなのに
拳銃持たせちゃダメだろよ!
大体さ、人殺してブタ箱行くぐらいなら
仕事辞めるだろ、普通
「こいつさえいなければ
もっと楽しい警察官生活が送れる」ってか?
....
許せないタイプの若者にあった
やたらと嫁、嫁、嫁と言う気色わるいやつだ
彼を面接していた
昇給とかボーナスについてしつこく訊いてくる
圧倒的なものを持たない者は
努力しな ....
指先の音階、生活の音色。
季節が肌を撫でる。
人の音や風の音が混ざり合って、
青空がピアノを弾いているみたいだ。
ひかりが水面に反射し虹をつくる。
身体のなかで海が呼吸する。
カレーの匂い ....
上本町5丁目のお寺の住職で
47の親友が 今朝亡くなった
病を治すために 入院したのに
医者の不手際で 命を奪われた
毎日毎日 面会をしていた 和尚の彼女は泣き崩れた
和尚よ おまえ ....
○
春の庭に
寝そべって
一本の骨を
しゃぶっている犬が
横目で人を見ている
何だあいつは
というように
○
小言は
決して
小さな言葉じゃない
積もり積もると
爆発する時がある
「かっとなって」
殺される場合もある
小言好きな人は
用心しないといけない
スマホが日進月歩で進化するように
世の中がどんどん変わってきている
学習能力がない人は
世の中の変化についていけない
なのに田舎は
今までどおりの傾向が強い
ケヤキが生き急いでいる。 鈍色の空に睫毛がかかり、
引っかかる花粉の向こう側で、若葉だけが強烈だ。
宇宙から溢れた光が砕け、
照らされた ビール瓶の底で
僕はひとりだ。
メメ ....
夢を見ることなどとおに忘れた
そんなことをいうあなたの横顔は
泣いているようにさえ見えた
眠り方を覚えてくれたのは嬉しいけれど
なんだか寂しい気持ちが胸に押し寄せ
{ルビ別離の時刻=わか ....
詩が書けなくても何も困らない
詩が書けなくても朝食は卵かけごはん
詩が書けなくても仕事は毎朝遅刻しないさ
だいたい詩を書く事に何の意味があるの
詩を書く事とマスターベーションの差って何だよ ....
今世めちゃがんばるから来世はきれいな亀の甲羅になりたいな
かみさまよ
いない世界の数合わせさせられて
伸ばした髪がせんぶ枝毛
責任とってよと言いたいとこですけど
指が5本ずつあるのとか
....
長い冬の間ハリネズミの毛皮のコートを着ていた女
今は春の嵐を纏っている やがて
花と言う花を散らし生乾きの恋情のむっとした匂いが消えるころ
裸のまま海に溶けて往く
白いブラウスが風の乳房を包ん ....
ねぇ?
ん?
前世とか信じる?
信じる
じゃあ自分の前世は何だったと思うの?
人間だよ
いつの時代の人
一昔
なんか漠然としてるね
でも大昔ではないよ
それでどんな人だったの?
....
ねぇ?
ん?
前世とか信じる?
信じる
何だったと思う?
木
木!?何で?
学芸会でやった時先生から褒められたから
ウケる~
やったウケた~でそっちは?
信じない
何で?
私が ....
慣れるまでは息苦しかった
耳も痛かった
けれど
目の前の他者との間に
いい感じの距離感が
だんだん心地よくなって
バリケードの裏に立てこもっている感じ
言いたいことなんて
言わなくてい ....
眠れない者達へ、安らかにと祈りながら
眠りは体を包みこむ
眠りは無力を教える
眠りは浅いと深いを繰り返す
眠りは野望を引き留める
眠りは希望を休ませる
眠り ....
暖かな陽の光が差しこむ
昼下がりの各駅停車
疎らな乗客
緩やかな進行
部活を終えた女子高校生が
座席でふたり 眠っている
この状況は
とても身近なことの暗喩
ではないだ ....
俺は大きな子どもと一緒に弁当を食べていた。
賑やかな中。
俺たちだけが無言で、俺達だけが静かだった。
幸せだった。
ゴミ箱を漁るときには多少演技が必要になる。
声をかけられるからだ。
....
珍しく衝動買いした赤ワイン
電動オープナーの使い勝手が掴めなくて
旦那に丸投げ
最初 コルクが上手く取り出せなくて
四苦八苦
ボタンを押し続けて
最後まで一度 押し上げる ....
動かなくなったきみの
頬が笑う
「冷た過ぎやしないか」
そう、遠くから伝えてみる
アノ
澄んだ温もりは
いま
灰色の何処に熔けてみた
のか・・・
....
元気印で、地域のボス的な存在の先輩に
ガンが見つかった
ちょつとわきの下にしこりがあるので
念のため診てもらったところ
リンパガンだった
明日から大学病院に入院して
放射線と抗がん剤治療を ....
「人にきちんと説明できないことは
やらない」
たとえ人間関係がおかしくなっても
このラインは死守する
エリート官僚であっても
自治会役員であっても
デッドラインだ
嘘ををついてまで
自 ....
いちごみるくのいちごとみるくをぱっくり分離した色の
花は散っていったけど
四月のバリアに張り付いて流れていったけど
またね
ありがちなころがる嘘につまずきたくて、
だけどおとなの ....
声にならない声
共有されることのない音楽
私たちは音で心にフタをする
なぐさめられているようで
全くなぐさめられない心
いつもうえて
雑踏をさまよう
たくさんの人がいるのに
....
目蓋の重みにもはやこれ以上は耐えられないというとき
せばまる視界の遠い向こうにボンヤリと輝くあれは
きっと黄金虫に違いない
徐々に眠りに堕ちながらも脚はそちらへと歩み
腕はそちらへと伸ばさ ....
お医者様は私の悪いところを切る
いらないでしょうと切る
あっさり縫い合わされた私はまた
外見だけはかわらない
そのうちどんどん軽くなって
それで空へのぼってゆくのでしょう
切れ ....
ビ る
| れ
チで履くサンダルのビーダルと呼ば
可 ア
能 の
性程度に ....
962 963 964 965 966 967 968 969 970 971 972 973 974 975 976 977 978 979 980 981 982 983 984 985 986 987 988 989 990 991 992 993 994 995 996 997 998 999 1000 1001 1002
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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