何を問われても表情に表さないこと。「‥‥忘れました。」 それが肝心。
「記者会見‥‥ あのう、今日から法律が施行されますよ。」
おまえは黙ってろ。口を閉じてろ。まっすぐ前を見つめ ....
腕に舌先をあてると塩辛くて嬉しくなる。
こんな僕も夏の一員なのだと嬉しくなる。
誰も見やしねえこんなの
自嘲と過ごす舞台袖
出番の声は目覚まし時計
無理やり自分で幕をあけて
才能の一人芝居
最低の一人舞台
くだらないナイトショー
演者なんてコミュ障
そっと ....
湿る金属 の臭いと 舌の先
{引用=金属は湿っている
唇は乾いている
それは六月二十三日
信号は点滅している}
主の無い 蛍袋と 荒屋敷
{引用=壺屋の水は ....
部屋の中で雨が降り続けているみたいに思えるのは、俺の血が滴り続けているからさ、いや―自傷趣味や頸動脈切断とか、そういう類の話じゃない―俺の血はいつだってこんなふうに、行場を失くして沸騰して飛び出したが ....
あの人に先立たれてから
ふとぼんやりすることが多くなったが
なんということはない
あれは 祈りと思えばいい
捧げるものも今更ないから
全霊の無礼を捧げているのだ
そう思えばいい
こんなふうに育つはずじゃなかった。黄色の朝顔って見た事あります?多分無いと思うんだけど、あなたって黄色の朝顔よね、って言われた人ならわたし見た事ある。黄色はいい色。悪くない色。でも朝顔としては全然だれ ....
動画サイトで演歌に涙する
私だ
昭和が好きなのは
昭和に産まれて育ったからだ
妻も私も共に
両親は他界した
けれど
夫婦は実家の墓参を
もう長い事していない
その事に ....
昔、女の子は星座らの名を
まなんだプラレタリウム教室で
半分ほどはギリシャ神話の説明つきで
悲劇の話の続きでかぐや姫は月へ帰り
英雄譚は姉を傷つけて須佐之男に繋がり
古事記の花は ....
いやだ。いやだ。いやだ。
梅雨はいやだ。 汗がいやだ。蒸し暑いからいやだ。 鬱陶しい髪もいやだしベタつく肌もいやだ。
枕もいやだね。 ベッドもいやだ。 畳は相当いやだ。まとわり ....
この青い青い球体の上で
刻まれた無数の思い出は
木立の緑や光の筋
揺れる樹間の白い空
それらそれらと相重なり
沸き上がっては降って来る
気が遠くなるよなこの夏日に
熱風と共に渦を巻き ....
行方不明というか
一週間弱みつからなくてさ
毎日、近所集まって
お経読んでる
見つかるように
そんとき、絶対泣かないときめてん
まだ、意味もわかってないくせに、て
....
ただ、離れ離れになったともしらず、花の褥で鳴いている雛鳥の旅立ちは、そっと心をくすぐるものです。
あらかた歌い尽くした祀りの跡で、ぐらり 骸に還る、騙し舟の残夢 とでも申しましょうか。浮いたまま ....
梅雨にぽつんと挟まれた晴れの日には、
いつも同じ日を思い出す
きっと色々な光を浴びた記憶たちが、
今朝の紅茶のように綺麗に溶けて、
同じ日と、定義しているだけだけど
心はもう何もかも ....
ドブネズミの頭骨だけが綺麗に積み上げられた路地裏の酒場の看板の下にコカインの包み紙、側溝にかぶせられた石の蓋は片っ端から破壊されていて、外灯はけたたましく点滅している…メタリカのショーみたいに…焼 ....
夏に買った
金魚鉢は
金魚を飼うための
金魚鉢なのに、
いまではもう
青空を飼ってしまっている。
いつか知らないうちに
金魚が青空に
溶けてしまったという、
嘘みたいな嘘 ....
おいらの若気の 祟り 今 真っ盛り
蝉しぐれ 蟻の巣穴に朗報か
薄っぺらな心では 仏は彫れない
押し問答 花子と華子 数え切れない言い伝え
流体猫でもすり抜け出来ない シャボン ....
詩には背骨があって
鱗もヒレもある
爪があり
獰猛で
毒を持っていて
もちろん捕まえようとすると
こちらに牙を剥く
当然
今の時代
そんな面倒は
抜 ....
〈〈空閑面と見つめあい生きたいと志ざす金魚より
夕立が放課後を削り過ぎて
帰れなくなったから
風鈴の中で揺れていたい
かつてひまわりが咲いていた場所
背もたれにした花びらで汚れた爪
チリンと響くガラスの窓には
思い出がこびりついて匂う
....
残夜、赤い雨が降る。想像と過程して、しまいそれすらも
月夜の兎はたぶらかすもの「やさしくしめころして、」
誰かの笑顔も弾丸となる知の裏側にて、粛々と取引を行います
心も踊る薫風の周りに寄り添 ....
最寄り駅へと向かう人波の中
今朝も私を追い越してゆく
その自転車の後部席に
ちょこんと座っているのは
いつもの男の子
漕ぎ手のお母さんが
左右のペダルを踏むたびに
ちいさな男の子の
頭 ....
昔の古い人
今となっては
産まれたばかりの赤ちゃん
産まれていないときは母親になる人のお腹を
よく蹴った
今となっては昔の古い人も
まだ産まれていないときは同じようにお腹を蹴っ ....
眼は閉じない限り
いつも何かを見ている
見ないわけにはいかない
見てしまう
誰かの顔を悟られないように
そっと視ていた
その顔が
際立って美しかったり
人並み外れて
その ....
だらだらと続く小雨には細胞のいくつかをくれてやればいい。
二万年の月日を生き延びてきた若者が星の消えた真夜中にそう呟いた。
何をしてきたのやら といつものように振り返るのがその日の終わり ....
独りでに動き始める
でかいマシン
喉んところで
自意識が働いてしまった
叫ぶ奴らの仲間入り
僕は僕の仲間入り
自意識でできたダンジョン
友達のアパート
不揃いな整列
見つけづ ....
その少女は額の中で輝いていた
大きく丸い目
スクリーンのような瞳で見つめる
何か発しようとする口が表情に溶け込む
青いターバンがよく似合う
でもその少女は ....
立ちはだかっている
それに触れることはできる
じゃまになって先へすすめない
それが何なのかはわからない
それを拳でたたいてみる
身体を打ちつけてみる
痛みを感じる
が それは何も感じてい ....
天に舞い上がった
ひと粒の砂よ
雨の核となりて
陸に戻れ
アスリートは髙らかに詩を歌え
アスリートは詩を歌う
アスリートは詩を歌わない
アスリートも詩を歌えや
アスリートは、詩 ....
僕は喋り続けた
無数の飛沫をマスクの内側に打ち付けながら
何が正しいのか
やり合うなら準備は出来てるさ
まずは何から始めよう
科学の話からにしよう
心はあとから付いてくる
効果が ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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