[171]るるりら[2018 05/23 10:56]★2
いますが
てのひらに光る時計ばかり気にしている青年なのです

はなびらのない花には
目もくれず
意味ありげに創作された初々しい言葉に
青年の心の臓の拍動は高まるばかりです

 つつじの花芯が 揺れています
 幽霊の塔のように こころを寂しく尖らせています
 花にまさる花が てのひらの機械の中になんて
 あるはずないじぁないですかと言わんばかりに
 揺れています 
 
 あまおとの中 

 うつむいてスマホを見ている青年のうしろで
 つつじの精は フックのような横顔で
 ついには 人の姿に変化して佇んでいますが
 青年は すこしも気が付かないので ありました
 


*つつじの花は、散ってしまうと めしべだけのこしていて
 フックみたいだなーと 思ったので書いてみました。
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