作者からのコメント
《資格》について記しておきます。ぼくの娘は2千万人に一人しかいない先天性遺伝子異常の未発達症候群として生まれてきました。いまの日本で娘と同じ子供は6人しかいません。いまは、もう23歳になりましたが自分で痰を切れず、時間を考えて気管支にチューブを差し込み痰を吸い取ってやる必要があります。もちろん、寝たきりですし知能も3歳程度しかありません。からだだけは多少は大きくなりましたが、23歳の女性のからだとは呼べません。ただ、問題はそんなことではなく、一度、授かったいのちを親の身勝手さだけで葬って欲しくないとぼくは想っていることです。ろまねすこさんの感想に一切の異議を唱えるつもりはありません。それどころか他人事でない想いは持ちます。それでもなお《資格》と記したぼくが間違っていると想われることに対して、ぼくは何も想いません。それぞれにいまの医療の進歩にはご意見があおりになって当然だと想う理由に依って。れたすたれすさん。以上の理由でぼくは《権利》ではなく《資格》と書きました。《権利》はいまのぼくに取っては、ぼくのある種の思い上がりだと感じている所以です。今回は、どなたにも返礼文を書くことを割愛させて頂きたく想います。ただ、6人の方が読んで下さったこととコメントを寄せて頂いたことに感謝します。ありがとうございました。
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