作者からのコメント
ヌートリアは、日本においては現在、或る意味、害獣でもあります。何らかの価値を見込まれ移入されたのち逸出、或いは事情の変化とともに遺棄され、新顔の外来種として親しまれているレベルにとどまるならば「やさしい話」ですが駆除(即ち捕獲・殺処分)の対象にされている生き物が少なくありません。日本という彼らにとっての新天地においてもどこかで、何かの形でバランスが取れるといいのですが(風土に合わず少しずつ減っていくとか、分布が限られるとか、天敵がいてくれて個体数が増えすぎない等々)難しい問題です。言わずもがな、沖縄のマングースにも横浜のアライグマにも不忍池のカミツキガメにも日本中のアカミミガメにもヌートリアにも非はありません。けれど、でも、例えば仮に、田んぼで巣作りされて畦を崩されたら農家はとっても困るんですの。

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