ポイントのコメント
[渡邉建志]
飛ぶ鳥をよく知らない、たぶん、I don't know about a bird which flies。なのだろうけれど、勿論主語の「私」は省略されてるし、リズムも5(2+3),5(2+3、《4だけど》)って言う感じで素敵だし、なんだか頭韻も踏んでいるし。日本語の、連体形と終止形が同じだという特徴とそれによる読み手側の一瞬の混乱というか混同というかが、この詩全体で見られ、大切なのかもしれない。これだけの短さの中に{(V+S)}Adv+Vって、動詞がぎゅうぎゅうと詰められているところに、イメージの凝縮があるのかもしれず、この一言を読むだけで、なにかさまざまな広い世界が広がっていく。主語と動詞がまっすぐつながっていかない間隙や他の主語、動詞との混濁がこの詩の全体的にあるのだろうか。じわじわと。
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