哀しみ皇子(8)/アマル・シャタカ
 

「皇子は真っ直ぐないい子
言葉でいうならば、皇子が教わったとおりよ
それが正しいわ
でもね、人間はそれほど賢くもないし、自分が可愛い生き物なのよ」
えっと・・・・それと同じように他人を愛せればいいんでしょ?
「そうね、でもね、出来る人が圧倒的に少ないから・・・そういう言葉って言われると思わない?」
ぼくは、グーの音もでなかった
確かにグーとはいわなかったけどさ

「鏡を置かないのは、私とあの人が二人でいられるため
髪の毛とかは、互いに切りあうのよ
私の髪は、あの人が私に似合うと思う髪形で
あの人の髪は、私があの人に似合うと思う髪形にするのよ」
好きな髪形とかにしないの
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