小説『Is it no use crying over spilt milk?』(8)/
 
かもしれない。

大学四年に進学してからはもう就職の事を考えなければいけなかった。
音楽は好きだったが、もう夢のような楽しい時は終わってしまったのだ。或いは自分が終わらせてしまったのかもしれないがそんな事はどうでもいい。
自分に期待してくれていためぐちゃんには悪い気がしたが、仕方が無かった。大学に入ってからの時間を自分はただ色んなものから目を背けることだけに使ってしまった、これはそのツケなのだ。

零れたミルクは、もう二度と元に還る事は無い。



―――――果たして本当にそうだったのだろうか
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