雨乞い/
伊月りさ
っぷ! のためか
それは わたしだけ真っ二つになるためか
それは きみたちを救うためか
それは 乳房のためか
それは 赤ん坊のためか
それは 赤ん坊をつくるまねをするためか
それは
シリンと
控えめを装って鳴るだけで
膝を抱えたきみが具現化する
よせる、よせる、
弔いのつもりか
ひびく、ひびく、
さびしいのは
わたし
曇り空
圧し潰して
染み出でて
濡れた針葉樹が
すこし、ぬるい
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