現代詩フォーラム短歌部第二回いちごつみ歌会/ピッピ
 
まほし」ないものねだりの手のかたちだけがたしかな我は輪郭(ない) 汐見ハル

かたちあるものならすべて手に入れることができると泣いたはつこい(かたち) ピッピ

保育園お昼寝時間舌伸ばしはつこいと浮かれ五歳児の秘儀(はつこい) 関根悠介

血で飛ぶと妹がいう秘儀のこと教科書とかは教えてくれない(秘儀) こもん

教科書の隅で遊べや棒人間余命短し新学期かな(教科書) 守り手

桜貝毀(こぼ)つ指さき震わせてひたり余命を攫う泡波(余命) 汐見ハル

この指は千切れてもいい 12時をまわる渋谷の駅の星空(指) ピッピ

星空をてこの原理で動かして白いペンキを複雑にする(星空)
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