五七の唄/
佐々宝砂
コーヒーのカップに浮いた
泡よりももっと無意味に
絞り出す絵の具のチューブ
盲目のミミズの闇に
こぼれちるルミノールの青
洗っても洗ってもなお
ひかりちるルミノールの青
舐めとればほのかに苦く
血の味はすでに消え失せ
鉄の処女ぎらぎらと燃え
肉を断つ五七の釘は
拷問か否安寧か
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