創書日和「夜の音。」/狠志
 
夏の星座も綺麗に見えない街で。

夜空を一人見上げて。

必死に星を探してみる。

一等星、直ぐに見付かって。

ちょっと空は広がって。

けれど、それしか見えなくて。

果てしない空の向こう側に何があるのかな。

なんて考えちゃって。

目をつむった。

星は一つも見えなかった。

月もどこにあるか解らなかった。

風の流れる音は聞こえた。

雲も流れていた。

星も流れていた。

月も漂っていた。

僕等は揺られていた。



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