創書日和「白」/イズミナツキ
 
人が死ぬ時
その人には
何が見えているだろう
もしかしたら

もう
何も見えないかもしれない



世界の時間




ゆっくりになって

身体が
ゆっくりと
倒れていく

数々の記憶が甦り
この記憶の果てに

私は死ぬのだと


おてだまで遊んだ
あの人を愛した
そして最後に
望んでいない不幸を
死の瞬間を
呪った



思、う


神か
悪魔

誰かが

記憶の果ての死を
私におしえている



死後の世界は
きっとない
何もない



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