太陽君と雪の子/愛心
風男のほうに振り向きました。
太陽君は風男を睨みつけると、低い声でゆっくりと言いました。
「消えろ。大火傷したくないならな」
風男は悔しそうに舌打ちすると、ヒュンと逃げていきました。
雪の子は太陽君に、てててっと駆けて来ました。
「太陽君。ありがとう」
そう言って太陽君をじっと見つめました。
「見ちゃ駄目だ」
太陽君は恥ずかしそうに顔をそむけました。
「何で?」
雪の子は悲しそうに聞きました。
「見つめると僕は、君を消しちゃうんだ」
太陽君は悔しそうに言いました。
「そんなの知ってるよ」
「へっ?!」
太陽君が驚いていると雪の子は
笑顔で言いました。
[次のページ]
前 次 グループ"創書日和、過去。"
編 削 Point(2)