子守唄/愛心
」
体温計を見ると40℃と表示されてた。
「バカ。お前身体丈夫だとか言って、無理してっからだよ」
私は何も言わず、いや、何も言えずぽつりと言った。
「寝る。オヤスミ」
私が目を瞑ると、彼は小さなため息をついた。そして優しく言った。
「しゃーねぇ。俺が子守唄を歌ってやろう」
私は寝たふりをしたまま、ちょっと笑った。
眠れ。
眠れ。
眠れ。
幸せの夢見て。
幸せを夢見て。
何も考えなくて。
いいから。
光の中にいる。
天使の羽の中で。
天使になれ。
私は子守唄を聞きながら
[次のページ]
前 次 グループ"創書日和、過去。"
編 削 Point(1)