創書日和「風穴。」/狠志
すうすう、する。
この胸のあたりの感覚は。
誰もが知ってる、
冷たさなのか。
一発、一発。
撃たれた。
静に引かれたトリガーは。
スコープで覗いたように。
綺麗に当たって。
抜けた弾丸、
消えてった。
僕は撃ち返すことが、
出来たかな。
慣れない感覚で。
サイティング出来なくて。
とりあえず引いたトリガーの。
重たい感覚が、
少し残ってる。
あの弾丸はどこに消えたのかな。
雨雲つき抜けて、
月が見えると良いな。
誰にも当たらず。
誰にも知られず。
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