創書日和「淡」 蒸発看板/
大村 浩一
せいぜい半世紀
失敗やら不義理やら自殺やら
繋がりは次々途切れていく
ボイラーの水管に自ら漏れ止めの栓を打つ
古い窓をベニヤ板とモルタルで塞ぐ
いつの間にか幸福は
随分目減りしてしまった
これ以上幸せになれないならば
過去から探す
色褪せていく写真のなかで
笑うひとを見続ける
嫌なことは忘れる
ここは
出入口なので
駐車しないでください
2007/9/30
大村浩一
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