記憶の断片小説・ロードムービー「卒業」 まとめ/虹村 凌
 
愛せずにいられよう。
どうして狂信せずにいられよう。
正当化じゃあるまい。
仕方ないとも言わない。
動物的本能の本に、彼女を。
だって、惚れた女が全てで、それが正しかったんだもの。
それ以外の全てを否定し、拒絶し、
聞き入れず、受け容れず、見向きもしなかった。

そして死ぬ気でいたし、死んでいたっておかしくなかった。
若さ故か、死ぬ事に対して恐怖は無いと思ってた。
俺はY村、もしくは彼の母親を殺す気でいた。
又は、彼らに殺されてしまう覚悟でもいた。
矢張り、死ぬ事に対して、今ほど恐怖はしてなかった。

YはY自身が人間であるとは思っていなかった。
彼は彼自身を神だと
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