金魚の時間(二日目)買い物/愛心
私が夢月と来たのは
『デパート』という所でした
沢山の買い物をするには
ちょうどいいらしいです
夢月は自動で動く階段で
言いました
「本が欲しいんだ」
私は『本って何?』っという言葉を飲み込み
「へ〜」
っとだけを言いました
「ここだよ」
夢月の声に前を向くと
目の前には紙が重なった物が
沢山並べられていました
「ちょい待ってて」
私はコクリとうなずくと
傍にあった棚から
薄いカラフルな本を出しました
一番厚い紙には
上は人間で下は魚の女の子が
水色の中で座っていました
女の子の上には平仮名で
にんぎょひめと書いてありました
「何?この
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