金魚の時間(三日目)/愛心
 

私はお風呂場に戻ると
浴衣を洗おうとしました
   
  え?

水につけると浴衣は
赤い光を撒き散らしながら
金魚の模様を作り始めました
私は急いで水から浴衣を出すと
ぎゅっと抱きしめました

『私が金魚に戻っちゃう前兆?
 ・・・・・嫌だ!戻りたくないっ
 嫌!嫌!!嫌!!!
 夢月とずっと一緒がいい』
 
見ると腕がほんのり濡れています
「きゃっ」
「どうした紅香?!」
夢月の声です
「大丈夫・・・
 ごめんね驚かして」
私がそういうと安心したようでした
「そう・・・今日も遊びに行くぞ!
 早く来いよ!紅香!」

私はタオルで濡れている所を拭くと
浴衣を持って夢月のほうに行きました
 
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