真珠の首飾り/三州生桑
 
小春日に匂へ真珠の首飾り
散る散らぬ恋の微妙や冬の薔薇


―――インフルエンザに―――
母の手やクシャミを避けてセキ避けて

しづかさや車椅子押す冬の坂


冬霧に猫のため息まぎれけり
細道や犬もしぐれてひとふるひ


ひっそりと悪夢覚めたり夜半の冬


お別れの言葉ひらひら木の葉かな



ごめんねのひとこと言へぬ十二月



   グループ"俳句"
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