翼あるものの定め/ajisai
そういうと広場に走り出してくるくると踊り回った
天使も一緒に走り出て手を繋いでくるくる回った
三日月お月さんも空から笑っているようだった
ある晩リリーに会う為、地上に降りようと宙を飛んでいたら
同じように宙を羽ばたいている死神の少年に出会った
「あら、ルゥーン。久しぶりね、今からお仕事かしら」
天使は声をかけた
「やあ、ミニエル。今からある女性を看取らないといけないんだ」
死神の顔は寂しげだ
「病気で弱っていて死が近づいているのが分かっているとはいえ
家族は辛いだろうな」
「そうね、残された家族は悲しむでしょうね」
ミニエルはふとリリーのお母さんのことを考えた
体が
[次のページ]
前 次 グループ"翼シリーズ"
編 削 Point(2)