詩片H ?/土田
痛々しく
ひかるばかりで
見えなくなっていく
口語の園で
気炎吹き上げ
せかいはまっすぐで
ほんとうにまっすぐで
すぐねじれてしまうけれど
誰にも見せたくないから
三九七枚のひめごと
きみは文字で繋ぎとめられ
なみだを流すことさえままならず
三九七枚のひめごとのなか
ぼくは外套についた霜をはらう
12
乾いた
何よりも
笑え
芯を捉え
劣情と
剃刀に似た奔流
かつて満ちていた潮は
どんな技巧よりも
乾いて
舐め尽くした
くらい熱
また零れて
乾いた
何よりも
笑え
そして裸
十二時に
五分前
2007/02/13〜2007/04/21
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